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アラビアンドリーム シェラザード 【あらびあんどりーむ しぇらざーど】 ジャンル アクションRPG 対応機種 ファミリーコンピュータ メディア 2MbitROMカートリッジ 発売・開発元 カルチャーブレーン 発売日 1987年9月3日 定価 5,300円 プレイ人数 1人 備考 パスワードコンティニュー 判定 ゲームバランスが不安定 ポイント 時空をこえる壮大なスケールの冒険個性豊かな仲間達子供向けのイメージに反して大人も匙を投げ出しかねない謎解き 概要 ストーリー 特徴 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 スーパーチャイニーズや飛龍の拳をリリースした 有限会社日本ゲームズ が、社名を 株式会社カルチャーブレーン と改めてから初めて送り出したファミコンソフトで、中世アラビアをモチーフにしたファンタジー世界を冒険するアクションRPG。 上記の2シリーズと比較すると知名度は低いが、過去や未来を旅する壮大なスケールの舞台と、数々の独創的なシステムが盛り込まれた意欲作である。 ストーリー 昔々、アラビアは魔物達のあふれる暗黒の地でした。大魔神ゴルゴラが力を奮い、すべてが禍々しいもので満ちていたのです。 そこへ、伝説の魔法使いイスファが現れ、光の封印の聖なる力をもって、大魔神ゴルゴラを封じ込め、アラビアに平和をもたらしたのでした。 それから三千年経った或る日、大魔道士サバランは、アラビアを支配しようと野望にかられ大魔神ゴルゴラの封印を解いてしまうのでした。その所業を止めようとしたシェラザード姫は、何処ともなく連れ去られ、再びアラビアは暗黒が、支配するようになったのです。 イスファの生まれ変わりと云われた若き魔法使いが、サバランにさらわれた恋人シェラザード姫を救おうと、魔物達と勇敢に戦いましたが、大魔神ゴルゴラの力を得たサバランの前にあえなく敗れ、時空の彼方、異世界へ飛ばされてしまったのです。 ―――時空の彼方、遥かアラビアの世界で魔物と戦っていた若き魔法使いとは、紛れもなく貴方のことです。その証拠に貴方には助けを求めるシェラザード姫の声が聞こえる筈です。 貴方は伝説の英雄です。しかし貴方は一人でサバランに立ち向うことはできません。そう、貴方には共に戦う仲間が必要です。そのためには、時空を越え、ある時は魔物も恐れぬ戦士にまたある時は賢い聖者に輪廻転生し、仲間を捜し出さなければなりません。 さあ、勇気を奮い起こし、再び魔法の世界へ旅立ちましょう。時空の扉は、いつも貴方の為に、開かれているのですから…………。 特徴 5つのステージを攻略するステージクリア形式のアクションRPG 主人公は大魔道士サバランを追うと同時に、復活した大魔神ゴルゴラを再封印する鍵となる「光の封印」を求めて、封印を守るステージのボス「魔神」が待ち受けるパレスを目指すことになる。 そのためには時空をまたに掛けた冒険をし、ステージに散らばる仲間や様々な人と出会い、魔神に対抗する術を集めなければならない。 個性的な仲間達 ゲーム開始時点では「時の精霊コローニャ」との2人旅だが、ステージが進むごとに個性豊かな仲間が続々加わり、最終的には主人公を含めて最大12人という大所帯となっていく。 + 仲間の紹介 カシム (名前変更可):主人公。伝説の魔法使いイスファの生まれ変わり。レベルアップで使える魔法が増える。 コローニャ :猫の獣人のような姿をした『時の精霊』。隠し階段のある所に行くとメッセージで教えてくれる。 ケバブー :『指輪の精』。ボスや魔法使いから退却したい時は、彼女の力を借りることで結界を破り、脱出することができる。 ファルーク :『ランプの精』の兄弟のひとりで、屈強な見た目に違わぬ腕力を持つ。アクションシーンでは攻撃アイテムとして力を借りることができる。 ガンメカ :昔のアララートの主言語だったペケペケ語を研究している『通訳ロボット』。 スピカ :イタズラ好きな『空飛ぶサル』。砂漠や森を迷うことなく飛び回ることができる。 イーピン :ダークパレスに囚われている『木の人形』。手に持った笛は吹くと不思議な力を発揮する。 プーキン :シマロンの実から生み出された『木の王』。暗闇を照らしたり、影をまとった敵の正体を暴く。 ムスタファ :フローズンパレスに居る『水晶の精』。アクションで敵の行動を鈍らせる魔法を使いこなす。 グビグビ :ビンのような恰好をした『毒消しの精』。敵の変身魔法を解くことができる。(*1) レーニー :雨を自在に操る『雨の小人』。炎の魔神に対抗できる唯一の鍵。 ハッサン :『ランプの精』の兄弟のひとり。魔法合戦でファルークと編成すると、最強の陣形「ドラゴンの陣」が組める。 主人公は冒険を続けるにあたり、幾度となく仲間たちの力を借りることになるだろう。 なお力を借りるにあたってMPを使用する仲間もいる。力を使い切ったり後述の魔法合戦によって死んでいる場合は、アクション画面で力を借りることができなくなる。 アクション画面の概要 画面切り替え方式の見下ろし型のアクション。 ポーズ中の操作で使用する武器・アイテム・魔法などをAボタン・Bボタンに割り当てるシステム。何も割り当てられていないボタンはジャンプボタンになり、幅の狭い水場や茂みを飛び越えることができる。 主人公は主に剣や杖を使い敵を攻撃、撃破していく。ゲームを進めると攻撃や回復の魔法を覚えることができ、仲間の力などの様々なアイテムが手に入る。 街の中では「はなす」コマンドで街の人に話しかけられる。逆に攻撃を当てると「いたいっ!」などのリアクションが必ず返ってきて、話しかけた時の会話の内容が専用のものに切り替わる。 ゲーム開始時は3つ残機が与えられている。主人公のHPが0になるか水などに入ってしまうと1ミスとなり、残機が無くなるとゲームオーバー。 ゲームオーバー画面では本作のパスワード「 時空 (とき)をこえる呪文」が表示され、タイトル画面に戻る(START)かコンティニューする(CONTINUE)かを選択できる。コンティニューの場合は特にペナルティなしでステージのスタート地点に戻される。 敵キャラクター アクション画面のフィールドやダンジョンでは、画面が切り替わるごとに確率で敵キャラクターが出現する。 敵を倒すごとに経験値が手に入り、主にお金をはじめとしたアイテムをドロップする。 ゲームが進むと、影をまとい攻撃を無効化する敵が出現する。特定の魔法で影を消し去るか、プーキンの力を借りることで対抗できる。 特定の位置には結界を張った敵の魔法使いとの固定エンカウントが待ち構えている。変身魔法を使い、手下を無限に呼び出す難敵で、撃破するか特定の能力を使用しないと離脱できない仕掛けとなっている。 称号 ゲーム開始時に選択する他、モスクで変更することのできる、所謂ジョブシステムに近いもの。 パラメータ値の変化ではなく、アクションモードにおける武器の扱いの得手不得手で能力の差別化がされている。戦士だからといって覚えた魔法が使えなくなるということはないため、そこは安心して欲しい。 また特定の称号でないと進行できないイベントも存在しており、そのためストーリー進行に応じて適宜モスクに立ち寄ることになる。 戦士 :剣の性能が上昇したり、特殊な効果を引き出すことができる。 聖者 :盾や靴といった装備品の効果を引き出すことができる。 魔法使い :杖の性能が上昇する。 街の施設 RPGで馴染み深いアイテム屋や宿屋を始め、お金(単位はルピア)を使って利用する様々な施設が存在する。 宿屋 :仲間全員のHPとMPを回復させる。 店 :アイテムの購入の他、お金を借りることができる。アイテム購入の際「まけてよ」コマンドを使うと、場合によっては値切ることも……? 傭兵所 :魔法合戦の助っ人となる傭兵を雇う事ができる。 モスク :称号の変更や、死んだ仲間の復活が可能。 カジノ :お金を賭けてルーレットを遊ぶことができる。称号が聖者の場合は入ることができない。 魔法大学 :授業を受けてテストに合格することで新しい陣形を教えてもらえ、また卒業記念として貴重なアイテムを手に入れられる。 アイテム 閉ざされた扉を開く「シクラスの鍵」や、敵に掛けられた変身魔法を解く「おまもり」など、バリエーション豊か。 「ゴトラトのパン」「マシュルーブ」は回復アイテムで、それぞれHP、MPが尽きた時に持っていると自動で50ポイント回復してくれる仕組み。お金に余裕があれば最大限まで買い込んでおきたいところ。 変わり種は「マジカルボイス」。コローニャが「怪しい」とメッセージを出している場所で使用すると秘密の入り口(以後、隠し階段と称する)が現れる、本作を象徴するアイテムである。「アリババと40人の盗賊」の有名なシーンにちなんでか、このアイテムのみIIコントローラーのマイクに対応しており、説明書でもその点をアピールしていた。 レベルアップ 主人公にはレベルが設定されており、レベルが上がるごとに自分と仲間のHPとMPの最大値が上昇し、新しい魔法を覚えることができる。 レベルアップするには経験値を一定以上集めた上で、ステージのどこかにある迷宮に囚われた王族たちを救出する必要がある。 救出対象は1ステージごとにひとりずつ存在し、シェラザード姫の3人の姉妹を含めた合計5人となる。 魔法合戦 本ゲームでは基本的に戦闘をアクション画面で行うが、一定の確率でエンカウントが発生し、コマンド入力式の戦闘画面に移行することがある。これを本作では「魔法合戦」と呼ぶ。 魔法合戦では主人公を含む最大3人で「陣形」を組み、持っている回復アイテムを仲間に分け与えた状態で戦う。特定の陣形を組むことで専用の合体魔法が使え、その陣形が敵グループに対して有効な場合、防御力にボーナスが掛かる。 戦いを無傷で避けたい場合は「和平」を申し込むことが可能。お金が必要となる上、中には和平に応じない敵も居るが。 時空の扉 ステージのどこかにある「 時空 (とき)の扉」は、同じステージの違う時代へ繋がっている。 例えば500年前のアララートは現代と違い砂漠が無いといった風に、同じステージでも時の移り変わりによって地形が大きく変わっていることが多い。 ステージクリアのためには現代と別時代をそれぞれ攻略する必要があり、その橋渡しとなるイベント。 アララート日食 ステージを冒険中に極稀に起こる現象で、日食中はフィールドの色彩が暗くなる視覚効果が入る。 本作の世界観において太陽は悪魔のシンボルという立ち位置であり、その太陽が聖なる月によって一時的に封じられたことでプレイヤー側に様々な恩恵が得られるという設定。 具体的には敵キャラクターの能力が下がる、大魔法が使用できる、など。なお時間経過、もしくは特定のイベントで日食は強制的に終了する。 大魔法 ステージのどこかに居る賢者に、同じくステージのどこかで手に入る合言葉を伝えることで授かることのできる、特殊な魔法。 アララート日食の時のみ使用可能で、通常の魔法とは一線を画した効果をもたらすが、一度使用すると無くなってしまう(*2)。 評価点 アラビアンナイトをモチーフとした独創的で壮大な世界観 架空のアラビアという舞台で千夜一夜物語をベースに味付けを行い、カルチャーブレーンならではの独特な世界観を作り上げている。 また、違う時代を冒険するというファクターは、ゲームのスケールアップに貢献するだけでなく、散りばめられた情報からそのステージが時代と共にどう移り変わったのかを想起させ、世界観に奥行きを与えている。 アララート日食や気候の変化が、視覚的特徴の変化やプレイヤーにメリットをもたらすイベントだけに留まらず、世界観の構築に一役買っている点も注目すべき所。 そしてストーリー最終盤、主人公はついに大魔道士サバランを追い詰め、シェラザード姫との再会を果たすことになる。当然苦労は半端なものではないが、それだけに姫との再会のイベントには目頭が熱くなったという声も聞かれる。 カスタマイズ性に富んだアクション アクションで使用するボタンコマンドは、ポーズ中に対応するボタンを押して使いたいものを選択する、当時としては画期的な操作形態。 AボタンとBボタンの2つのみだが、状況や用途に応じてコマンドをカスタマイズでき、慣れると快適にゲームを進められる。 使用例をいくつか挙げると、ガッツリ戦闘したい場合は剣と杖を、サクサクと進みたい場合は攻撃魔法とジャンプを、道を塞ぐ敵を強引に突破する場合は保険として回復魔法をセットする等。もちろんこれ以外の組み合わせも自由自在。 アクションゲームとRPG、各々の要素の程良いバランス 本作のゲームデザインの特徴として、操作の上達そのものはゲームの攻略自体にさほど寄与しないものとなっている。 また従来のRPGと同様、ストーリーを進めることで着実にできることが増えるが、攻略法が定められているボスを除けば、アクションの遊び方の多くはプレイヤーの裁量に委ねられる。 例えば水辺を遠回りする正規ルートがあるが、2マス分の水辺をギリギリジャンプで飛び越えることでショートカットが可能、など。 敵との戦闘もあくまで剣と杖にこだわる質実剛健なプレイを貫くもよし、多彩な魔法を操ってスマートに難局を切り抜けるのも自由である。 魔法は燃費が悪いと敬遠されがちだが、本作における魔法を使うためのMPは回復アイテムの存在もあいまって他のRPGと比べると潤沢な部類にあり、ボス攻略のために温存が必要なケースを除けば積極的に活用していけるレベル。 通常のポーズでは画面が切り替わることがないため、アクションが苦手な人はポーズを活用して一旦足を止め、状況と照らし合わせて何か手は無いかを模索するといった、RPG風の遊び方もできる。 このように、本作ではRPGとアクションゲームの要素が良い塩梅で両立しており、どちらか、もしくは両方のジャンルが苦手なプレイヤーでも、システムをある程度理解すれば順当にストーリーが進められるバランスとなっている。 仲間達と冒険をしている雰囲気を感じさせる試み ゲームで直接操作できるのは主人公のみであるが(魔法合戦のコマンドを除く)、仲間達は随所で存在感を発揮しており、共に冒険をしているという感覚を味わわせてくれる。 主人公と最初から共に居るコローニャは、街や怪しい場所があるごとにメッセージで知らせてくれるため、特に印象深い。またその可愛らしいビジュアルから、本作屈指の人気キャラクターでもある。 戦闘中に援護してくれる仲間、敵にダメージを与える仲間、道案内をしてくれる仲間など、キャラクターごとに異なる活躍の場面が与えられていることで、より個性が強調されている。 ステージクリア後のデモシーンでは仲間たちによる会話が繰り広げられ、仲間同士で和気藹々とした様子を見せてくれる。 随所で凝ったビジュアルと演出 電源を入れるとタイトル画面に入る前に、アラビアの情景のシルエットをバックにストーリーテリングが始まる。 ストーリーテリングによる導入は、主にストーリー重視型のゲームで既に積極的に取り入れられていた手法だが、本作ではタイトル画面に至るまでのグラフィック描写の推移と、BGMの盛り上がるタイミングが上手く噛み合うことで劇的な演出効果を生み出しており、高い評価につながっている。 魔法合戦も一見シンプルな画面構成に見えて、魔法や杖などのアイテムを使うとエフェクトが飛びかったり、状態異常の効果を受けるとグラフィックが変化したりと、視覚・聴覚ともに分かりやすいものとなっており、中々に力が入っている。 特にド派手な合体魔法は条件が揃った時の威力が絶大で、並みいる敵の集団を撃滅した時は独特の爽快感がある。 素早さの概念はなく、キャラクターがどんな行動をしたかでターンの行動順が決定され、具体的には「敵の合体魔法 味方の合体魔法 傭兵 魔法 特殊攻撃 遠距離攻撃(弓・杖) 近接攻撃」の順となる。 このうち遠距離攻撃のみ複数のキャラクターが使用すると同時に行動したという扱いになり、エフェクトと共に攻撃が交錯するような演出がなされ、その後にまとめてダメージ処理が行われるという、2023年現在でもゲームでは中々見られないものも。 非常に描写が凝っている反面、ゲームのテンポを削ぐという側面もあるのだが、それについては後述の問題点にて。 店などの施設、シェラザード姫の姉妹の救出など、仲間以外のNPCと対面するイベントは顔グラフィックが採用されており、キャラクターのビジュアルを通してゲームの雰囲気を上手く伝えている。 本作における顔グラフィックの描写は、他のカルチャーブレーンの作品と比べるとかなりリアル寄りの作風。 キャラクターを積極的にアピールした会話シーンは後のスーパーチャイニーズシリーズや飛龍の拳シリーズに通ずるものがあり、本作はその先駆けとも言えるものかも知れない。 バリエーション・質共に良好なBGMの数々 演出面でも触れたストーリーテリングにおけるBGMは、タイトルへ続くビジュアルと曲の盛り上がりが相乗効果を生み出し、その悲しくも美しいフレーズをより引き立たせている。 フィールドBGMは明るい雰囲気の通常時、ノスタルジックな過去、悲愴感を湛えた未来といった風に、曲ごとにメロディや音色の使い方も特徴的なものとなっており、シーンの特色を強く印象付けている。 その他にも不思議な音階で奏でられる戦闘シーンやショップ、不気味さや得体の知れなさを前面に出したダンジョンやボス戦など、個性的な曲も多くバリエーションにも富んでいる。 本作をプレイしたユーザーの多くはやはり幻想的なイメージに惹かれるのか、ストーリーテリングやフィールドBGMの評価が特に高い。 賛否両論点 文字の読みにくさ 当時のスペックではカタカナを使用するのが難しかったのか、文字はひらがなと英数字のみ。その世界観故に見慣れない名前が他の文章と共にひらがなで並ぶため、初見では固有名詞がスムーズに頭に入りにくい。 またフォントも独特のものを使用していることから(*3)、やや形がいびつで読みづらい傾向にあり、「時空をこえる呪文」を写し間違える要因になったことも。 画面の点滅について まだガイドラインが敷かれる前の時代で、他のゲームにも多かったことだが、様々なシーンで白色の激しい明滅を伴う演出が多用されている。 特に魔法使い出現時と時空の扉イベントはこの明滅が激しい。ゲーム進行上避けては通れず、何度も見ることになるのでプレイの際は注意。 マジカルボイスの仕様 マジカルボイスで発見した隠し階段は、画面切り替えで元の状態に戻ってしまう。本作は画面スクロール方式ではないため、1画面分の移動もこれに該当する。 ごく一部ではあるが、壁や水辺で完全に仕切られた場所にも隠し階段が存在する。その場合階段の無い側で使用してしまうと、ただの無駄遣いとなってしまう。 コローニャのメッセージも画面内にあることを示すだけで、具体的な位置までは教えてくれない。2マス分の水辺であればギリギリジャンプで対岸に渡ることも可能なのだが……。 振れ幅が広すぎるアイテムの物価と品揃え 品物は店によって物価が異なり、また品揃えが極端に違うこともしばしば。 ひとつ20ルピアの回復アイテムがよそでは100ルピアだったり、そもそも置いていなかったりするので、効率よくゲームを進めたいプレイヤーはその点を念頭に入れて、賢く買い物をしなければならない。 条件が揃えば値切ることも可能だが、調子に乗って失敗するとすごい剣幕で店から追い返される上、若干数のルピアを巻き上げられてしまう。人によってはこの時の商人の顔がトラウマになったという声も……。 問題点 移動の煩雑さ ファストトラベルの類はほぼ存在せず、「じゅうたん」という、ダンジョンの場合はその入口に、フィールドの場合は最寄りのモスクに立ち寄る、使い切りのアイテムひとつのみ。一度行った場所であれ、目的地までは自力で移動するしかないケースが多い。 極端なシチュエーションとして、違う時代の町でイベントを起こした後、現代に戻ってフラグを立て、再度違う時代に飛ぶという手順を踏むイベントが存在する。マップが想像以上に広いこともあり煩わしい。 称号の格差 主人公の設定が魔法使いということもあってか、最終的には遠距離攻撃が強化できる魔法使いの称号が最も強くなる。 戦士・聖者はそれに比べてデメリットの方が大きく、進行フラグを解消するためだけに称号を変更することになってしまいがち。 時空をこえる呪文の仕様 中断用の呪文には、厳密にはステージ途中のフラグ管理は含まれていない。 例として、特定の人物「A」に話を聞いてから会うとイベントが発生するNPC「B」が居たとすると、「A」に話を聞いた時点で中断した場合、再開直後の時点では「B」のイベントを起こせず、再度「A」と会話する必要があるといった具合。 そのため、中断した箇所によっては一見「詰み」と取られかねないことも。 ただし、仲間やアイテム、称号など、プレイヤーのパラメータに含まれているものがフラグになっているイベントに関しては、再開してもフラグに相当するものが保持できているため、そのまま問題なく中断・再開できる。 また特徴でも触れたが、呪文はゲームオーバー時にしか表示されず、中断の際には自ら残機を潰してゲームオーバーになる必要がある。 呪文で再開した時の開始地点もゲームオーバーからのコンティニュー同様、ステージの最初になってしまうため、自分で再開場所を選べない点も難点である。 謎解きの難易度について その子供向けの明るいタッチの作風に反して、本作の難易度は大人ですら頭を悩ませるほどに非常に高い。 本作が高難易度といわれる要因の多くはアクションの難度や敵の強さではなく、謎解き、特に終盤のもののヒントの少なさと、一部の謎解きを失敗した時のペナルティとのバランスが釣り合っていない点に起因している。 幾度もお世話になるマジカルボイスは原則、コローニャがメッセージを出している場所で使うものだが、終盤ではストーリー進行に必須な箇所で一部、 何故かコローニャによるメッセージが表示されない隠し階段が存在 しており、自力で見つけ出さなければならない。 肝心の場所は意味深な袋小路になっているため、勘の鋭いプレイヤーはすぐに気付くかも知れないが、これまでの冒険で「隠し階段はコローニャが教えてくれるもの」と強く認識しているプレイヤーほど気付きにくくなる分、ある種タチが悪い。 ストーリー進行上、NPCと問答をするイベントが幾つか存在するが、プレイヤーを試すような意地悪な問いが多く、その多くが良識に照らし合わせれば自然と答えに辿り着けるが、基本ノーヒントかつひとつでも答えを間違えると即ゲームオーバーという厳しいモノ。 ゲームオーバー自体に明確なペナルティこそないが、ステージの最初に戻されるため、再挑戦するためには再度自分の足で同じ場所に辿り着かなければならず、興を削がれるプレイヤーもいたことだろう。 + 指輪の精ケバブ―を仲間にするための問答の例 1つ目の問い「私は偉大なるサバランに仕える者。あなたもサバランを称えますね?」→「いいえ」が正解 2つ目の問い「それではあなたはサバランに逆らうというのですか?」→「はい」が正解 2つとも正解すると、主人公がサバランに立ち向かえる勇気を持った人物かを試していたことを明かされ、仲間に加わるが、1つでも不正解だとゲームオーバーとなる。 なおシナリオ最終盤の問答では、ゲーム中完全なノーヒントでとある人物の名前を答えなければならない。 よほど勘のいい人間でなければ、文字数が一致する人物を片端から入力していき、しらみ潰しにして強引に突破するしかない。 更に続けて通るであろうアクションの謎解きは判定がシビアかつ、失敗すれば残機が減らされるといった風に、エンディングを目指すプレイヤーの心を着実に折りに掛かってくる。 ちぐはぐなレベルデザイン 全体的な難易度としてステージ1はそこまで難しくはないが、ステージ2では開始早々 いきなり迷いの砂漠を抜けないといけない 。僅かなヒントを頼りにあてもなく砂漠を彷徨った挙句、自力での攻略を放り出したプレイヤーも少なくはないと思われる。 一方で以降のステージの難易度は、主人公のパワーアップや仲間の加入もあって、一部ヒントの少ない謎解きを除けば低下傾向にあるため、アクションRPGとしての難易度のピークはステージ2という印象を際立たせている。 各ステージのボスの攻略法は、特定の攻撃しか通用しないというものが多く、無数の手段から手探りで弱点を突き止めなければならない。 ステージ1、3、4のボスは比較的与しやすいが、ステージ2、5のボスは主人公の持つ特定の魔法がカギとなっており、予め攻略サイトなどで知っていなければ試行錯誤を重ねることになりがちで、結果的に謎解き同様高難易度に感じやすい。 普通にプレイする分にはメリットの薄い魔法合戦 本作の目玉のひとつであるはずのRPG風の戦闘シーン「魔法合戦」であるが、戦闘中は行動処理のウェイトが長めで、事あるごとに2秒以上のエフェクトが挟まるためテンポが悪い。 特殊ケースを除くと、まとまった経験値とお金を得られるほぼ唯一の機会なのだが、敵と味方平等に行動が回ってくるターン制故にキャラクターの消耗が激しく、一戦ごとの所要時間を考えるとそこまで効率は良くない。 このため、 普通にゲームクリアするだけならば魔法合戦は避けるのが最善手 。なんとも本末転倒である。 一応、レアなアイテムを獲得できるチャンスがあるのだが、攻略に影響を及ぼすほどのものではなく、魔法合戦自体がやり込みの類になってしまっている。 魔法合戦を突き詰めると相手に有効な陣形で魔法を使うのがセオリーという点に行きつくのだが、仲間が揃っていない頃は取れる陣形も限られるため、殆どの場合が苦戦を強いられるというのも大きな要因だろうか。 仲間の一人のグビグビは組める陣形がないので、魔法合戦に参加させるだけ不利になってしまう。 例え有効な陣形を取ったとしても、即死系の合体魔法も必ず効くわけではなく敵をとりこぼしやすい等、戦闘自体が運に左右されることも問題点。 お金の需要と供給のバランス 本作は宿泊やアイテム購入の他にも、100ルピア単位でお金が要り用になるイベントが数多く存在する。 それに対して アクションシーンに出てくる敵が落とすお金は、原則コイン型の1ルピアのみ で、これだけでは稼ぎに膨大な時間を要する。 この他に巾着型の20ルピア袋があるが、低確率でしか落とさない。 例外として魔法使いの敵は確定で20ルピア袋を落とすため、積極的に稼ぐ場合はこちらを利用することになるが、彼らの扱う即死攻撃によって、倒すのに慣れていなかったりアクシデントであっさり残機が減る可能性もあり、若干リスキーではある。 店では商人から借金をすることもできる。この場合まとまったルピアを一時的に手に入れられる。 だが時間経過で利子が増える上、最終的には 一定期間内に返せなければ破産となり ゲームオーバー。このゲームオーバーのみ、直接タイトル画面行きとなってしまう(*4)。 借金していないのにお金を返そうとしたり、800ルピア以上所持しているにもかかわらず借金しようとした場合は値切り失敗と同じ結果となり、店から追い出される。 この他にもいくつか大金を手に入れるイベントが存在するが、条件つきや回数に限りがあるものばかりで、積極的に狙うのはやや難しい。 ……と羅列するだけでも、ルピアの需要に対する供給のバランスが見合っていない点が指摘されやすい。 ボリューム不足感の否めない終盤 + 最終ステージのネタバレのため折りたたみ これまではステージごとに違う都を渡り歩いてきたが、最終ステージは魔神を倒して平和になったステージ4の続きとなる。 それ自体は問題ないが、平和になった影響という解釈なのか、一気にイベントの密度が減少。 時空を越えて全く違うステージの顔を見せてくれた時空の扉についても、最終ステージの扉の行き先は 過去のダンジョンの内部 。クリアに必須なイベントもひとつのみと、ここにきて一気に尻すぼみ感が強くなる。 サバランのもとに辿り着くと、 サバランは既に改心しており、彼の提示する謎を解くことで自らの命と引き換えにシェラザード姫の呪いを解いてくれるという展開になる 。意外性としては十分アリなのだが、それまでゲームでも散々サバランを倒すべき敵と明確に定義づけていたが故に、サバラン戦を期待していたプレイヤーはここでも肩透かしを喰らう。 他の姉妹の色違いでしかない顔グラフィックのシェラザード姫、終盤のシェラザード姫やエンディングにおける仲間のセリフの端々に見られる不自然さなど、色々とシナリオを詰め切れなかったのか、クライマックスの肝心なシーンに限っていまいち締まらない点もどこか息切れ感を感じさせる。 総評 個性的なキャラクターをフィーチャーした摩訶不思議な世界に、制作者が面白いと思うものをとことん詰め込んで生まれた、以降のカルチャーブレーンの方向性に大きく影響を与えたと思われる一作。 その先鋒となった本作は非常にごった煮感が強く、そのせいか粗削りなイメージが拭えず、総合的なクオリティも高いとは言えない。 それでもこの独特の世界を作り上げた様々な要素は、王道のファンタジー作品では決して成しえなかったであろう、不思議な魅力に満ち溢れている。 たかがマイナーゲームと侮るなかれ。魔法と夢の国アラビアでの冒険は、きっとあなたに唯一無二の体験をもたらすであろう。 余談 海外ではNESソフト「 Magic of Scheherazade (1990年発売)」というタイトルでリリースされている。 ただのローカライズに留まらず、グラフィックやサウンドがリニューアルされ、ステージの随所でストーリーの変更や補完がなされるようになった。 ゲーム内容も細かい部分では敵のアクションやユーザーインターフェイス、大きな部分ではレベルアップが経験値の累積のみで行われるようになるなど、国内版と比べると大小様々な変更が行われており、同じ世界観ながら大きくプレイフィールが変わったゲームとなっている。 本作リリース後、プラットフォームを最新ゲーム機に移して続編を製作する動きがあったのだが……。 1990年代当時のゲーム雑誌に掲載されていたゲームソフト発売スケジュールには、プラットフォーム未定、発売日も未定の状態が何年も続いており、最終的にはゲーム画面のひとつも出さないまま、いつの間にかスケジュールからひっそりと姿を消してしまった。 そのため当時のファンや雑誌の読者の間では、「 長い間ゲーム雑誌に仮タイトルだけが載り続けた幻のゲーム 」として語り草となっている。
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ガルフォース ETERNAL STORY 【がるふぉーす えたーなるすとーりー】 ジャンル シューティング 対応機種 ファミリーコンピュータ ディスクシステム 発売・開発元 ハル研究所 発売日()は書換開始日 1986年11月20日(1987年1月10日) 定価 3,300円 プレイ人数 1人 判定 良作 ポイント 撃って破壊する数では当時のシューティングの中でもトップクラス自由に多彩な変形スコアアタック要素で弱い 概要 内容 評価点 問題点 総評 余談 概要 1986年11月にHAL研究所が発売したファミコンディスクカードのシューティングゲーム。 これまで『ゴルフ』や『マッハライダー』など任天堂発売ソフトの開発を手掛けてきたHAL研究所が、自社ブランドとして発売したファミコンソフト第1号である。 同年7月発売された同名タイトルのOVA作品とのタイアップであり、MSX版『ガルフォース カオスの攻防』も同時発売されている(*1)。 パッケージでのタイトルは上記の通りだが、文献などでは『ガルフォース』のみの表記が圧倒的に多い。 内容 作戦指令(ストーリー) さて、諸君らに指令を伝える。6つのブロッサムスペースに捕らえられている6人のクルーを助け、合流し、彼女たちの力を借りてスターリーフの基本兵器を増やし、7つ目のカオススペースに存在するパラノイド大要塞を破壊するのが今回の指令である。各地には我々のスパイがパワーロータパネルを持って待機している。では成功を祈る。 システム 攻撃のビーム発射をAボタン、操作は方向十字ボタンとここまでは一般的なシューティングゲームそのもの。 本作の独特のシステムとしてセレクトでクルーを選択し、Bボタンでクルー毎に決められたウイングに変形し、それぞれ固有の攻撃が行えるようになる。 自機「スターリーフ」は「左ウイング」「本体」「右ウイング」3つの部位で構成されている。 まずダメージはウイングに蓄積され、耐久力がなくなるとウイングが片方ずつ失われる。 両方のウイングを失った状態で被弾するとミスとなり1機失うことになる。 あと一発被弾するとウイングが失われる状態では、対象のウイング周辺に爆発のエフェクトが出る。 ウイングを失うとルフィ、パティ、エルザで戦っている場合(後述)、失った方からビームが出なくなるため攻撃に支障をきたすようになる。 最初はプラネットステージ(地上)から始まり、カタパルトを介して進む6つのスペースステージ(宇宙)がセットの構成になっている。 プラネットステージの最後にはカタパルトがあり、そのカタパルトにある赤い矢印が並んでいる数が、行先のスペースステージに対応している。 スペースステージをクリアーすると捕らわれているクルーを救出できる。 救出したクルーの能力を使うことで様々な新しいビームや特殊なアイテムを使えるようになる。 既にクリアーしたスペースステージに行くこともできるがクリアーしても、もう対象のクルーは救出しているので何の意味もない(スコア稼ぎのみ)。 スペースステージのボスとのバトルでやられるとプラネットステージに戻される。 プラネットステージでカタパルトに乗ったりスペースステージをクリアすれば、ウイングがどんなに破損していても本体さえ残っていれば再び両方のウイングが戻ったバッチリな状態から始まる。 アイテム レベルアップ(Aの上に↑) ウイングをはじめとした攻撃効果を上げる(ウイングが全くない状態でも)。 フルパワー(Aの周囲に放射線) 一定時間「ワイルドブラスター」のフルパワー状態になる(ルフィがいなくても有効時間内は使うことができウイングが欠落していてもこれで左右とも復活できる)。 スピードアップ(Aの後ろに加速線) スターリーフの移動速度が速くなる。 オールクラッシュ(☆) 画面上の敵を全滅させる。 バリア(○で囲んだA) 一定時間無敵になる。 ワンアップ(1UP) スターリーフの残機が1機増える。 スロー(時計) 敵の動きが一時的に遅くなる。 ブロン-Dアップ(ブロンディ) ブロンディを同時に出せる数が上がる。(最初は1のみだが最大3まで) クルーは最初はラビィのみ。以下救出するクルーとその能力。 クルーの詳細 ラビィが基本スタイルで他の6人の持っているウイングを使うことでビームのパターンなどが変わる。 ラビィ スタンダードな直線的なビームだが連射力が強い。 パワーアップを取得することで連射数が上がり、最初は2連射だが→3連射→4連射→6連射→8連射と増していく。 ポニィ ブロンディと呼び出すことができる。 彼女のみ、パワーアップが関係なくブロン-Dアップを取ることで同時に使えるブロンディの数を最大3まで上げることができる。 パティ サイドへの強力なビーム攻撃。 パワーアップを取得することで同時発射本数が増え、最初は1本だが→2本→3本→4本→5本と増していく。 ルフィ 前方に広範囲ビーム「ワイルドブラスター」。 パワーアップを取得することで同時発射本数が増え、最初は1本だが→2本→3本→4本→5本と増していく。 エルザ 後方へのバックファイヤー。ルフィの後方発射版である。 パワーアップを取得することで同時発射本数が増え、最初は1本だが→2本→3本→4本→5本と増していく。 ラミィ 360°へ放射状にバラまくような攻撃。 パワーアップを取得することで同時発射数が増え、最初は3発だが→4発→5発→6発→8発と増していく。 キャティ バリアを強化しダメージが軽減。ラビィパワーアップ4段階目(準最強)からラディのブラスターが貫通するようになる。 パワーアップを取得することで防御力(ウイングの耐久性)が増し、最初は通常の2倍だが→3倍→4倍→5倍→6倍と増していく。 評価点 シューティングの醍醐味、撃ちまくって破壊しまくる爽快感。 特にスペースステージでは地上物が非常に多く、連射しまくってガンガン破壊していく爽快感はトップクラス。 当時のシューティングはステージクリア以上に連射でハイスコアを狙っていく傾向にあったので、連射による破壊とスコアアップの連動と言う意味では文句なし。 更にアイテムも地上物を撃って破壊するほど出現し、また地上の敵キャラでないものでも撃って出てくることもある。 破壊音も非常に響きが良く、爽快感を高めてくれる。 ウイングの変形を駆使して多彩で変幻自在な攻撃ができる。 当時はパワーアップはできても、それを自由に選択は出来た例は少なく、ステージ毎の敵の出現パターンと相性の良いウイングパターンを見つけ出すことで、より一層高い爽快感を得ることができる。 この辺りはただ撃って撃って撃ちまくるスタイルだった当時のシューティングとは一線を隔している。 自機のタフさ。 敵にもよるが左右のウイングは大抵の敵の体当りには何発か耐えられる。 当時のシューティングはバリア等、装備がなければ一発の被弾で即ミスだったことを思うと、かなり心強い。 後述の通り、ステージが後半になるとかなりキツくなりすぎる難点もあるとはいえ、このタフさがなければそもそも成り立たない。 タイトルデモにおけるキャラグラの美しさ。 当時は元より現在の視点から見ても登場キャラのグラフィックが描き込まれており、原作キャラの魅力が存分に伝わるほどの出来。 スターリーフの変形アクションが、細かい所で作り込まれている。 問題点 ボスのみならずザコ敵まで結構タフで、連射パッドなしでは結構きついところがある。 最初のステージでは大したことはないが、中盤以降でやられてレベルが最低に戻ると連射パッドなしでは、そのまま押せ押せでやられやすい。 宇宙面の地上物が厄介で、ぎっしりと敷き詰められるように配置されているため、ショットが阻まれて敵を倒しにくいのもきつい。パワーアップするとショットが貫通するようになるので楽になるが、後述するパワーアップの問題がある。 パワーアップの不親切さ。 パワーアップアイテムは特定の地上物や地形を撃つことで出現するのだが、ありかが一目でわかるように差別化されていないため、何がどこにあるかを覚える必要がある(『キングスナイト』と同様)。 宇宙面では面が進むごとにアイテムの配置が少なくなっていくため、後半面では一度ミスすると、初期段階に戻されたままパワーアップできずにまたミスするという悪循環に陥りやすい。 自機の大きさ 自機のグラフィックは良いのだが、サイズが大きく当たり判定も見たままなので、スピードアップしないと攻撃を避けづらい。 ライフ制なので1発でやられる事はないが、ライフ表示がない事と、体当たり1発でパーツが破壊される敵もおり、難易度の上昇に拍車をかけている。 ゲーム中は上記のキャラグラが残念な表示。 こればかりは、さすがに上記のようなグラをゲーム本編で出せと言うのは無理筋なので仕方ないと言えば仕方ないが、まるでアイコンのような顔であり、最初からいるラビィ以外は誰がだれだかわからないほど。一応、救出時に名前が表示されるが英語表記なのでわかりにくい。 MSX版でも救出したクルーのアイコンは簡素ではあるものの、クルー救出時にはアニメーション付きの再現度の高いポートレートが表示されるためこの点ではFCD版のほうが見劣りする。 しかも、そのゲーム中のアイコン顔が誰なのかは説明書にすら載っていない(説明書でも原画のみ)。 タイトルデモの出来が秀逸なため、その反動でセコく見えてしまう。 ボスよりもザコが強く感じる逆転現象に見える部分もある。 特にスペースステージも4以降になると、見えづらい上に数が多く、そんなのにガンガン突っ込んでこられてやられることも多々ある。 反面ボスは黒一色の宇宙空間で他に阻害するものもないので攻撃を察知しやすいため戦いやすく感じられる。 クリア後にループプレイがなく、この頃のシューティングにしては完全なステージクリアのスタイルでハイスコアを目指すには不向き。 実際、シューティングの醍醐味の1つであるボーナス要素が少ないのは物足りなく感じられる。 ハイスコアを目指すだけならばスペースステージ反復すればいいのだが、そのような形でスコアを稼ぐのは明らかに本来のスタイルではない。 それでいてアニメのストーリー性などを感じない点は少々物足りなく感じられるかも。 BGMの出来そのものは悪くはないが最初から最後まで1つしかない。 総評 難易度に関しては高めな部類に入るものの、シューティングゲーム特有の撃って破壊する爽快感に関しては非常に高く同年のシューティング代表作『スターソルジャー』(ハドソン)『ツインビー』(コナミ)などと比べても決して見劣りしない。 BGMが乏しかったりアニメのゲーム化作品ながらストーリー性を感じにくかったりする点は気にはなるものの、当時のシューティングゲームとしてのユーザーのツボはしっかり押さえておりゲーム部分の完成度は目を見張るものがある。 これまで任天堂作品の開発を手掛けてきたハル研究所の自社ブランド発売第1号として恥ずかしくない出来。 余談 本作はCMが制作されたが以後はハル研究所発売の作品はCMが制作されなかった(*2)。 以後の作品もゲーム自体の出来は秀逸なものが多かったものの、CMがなかったことが災いしてソフト売上げはいずれも低くとどまったことが惜しまれる作品が多い。 + CM アイテムでやたら「A」の形が目につくが、これはスターリーフの形を簡略化しているものと思われる。 エンディングの最後に"SEE YOU AGAIN IN THE NEXT GAME,AIR BUSTER,."と表示されるが恐らく1987年8月に発売された『エアー・フォートレス』と思われる。(*3) 『星のカービィ』『大乱闘スマッシュブラザーズ』の生みの親で知られる桜井政博氏は、今作がきっかけでHAL研究所に入社した。 決め手となったのはスタッフロール。 この時期のファミコンソフトはプレイヤーを称えるだけの簡易なエンディングが少なくなかったのだが、今作は劇場映画よろしく「カットシーンを一つ一つ出しながらスタッフ名を併記する」という、当時としては力の入った演出が施されていた。(参考リンク エンディング動画) これを見た桜井氏は「スタッフが本当にゲームが好きで、エンディングまでしっかり見てくれるプレイヤーを信じている証拠だ」と感銘を受け、HAL研究所の志望に至ったという。 ソース 『若ゲのいたり』(KADOKAWA刊)第6話より。 こうした経緯もあってか、桜井氏が手がけるゲームではスタッフロール中にミニゲームを盛り込むなど、力の入ったエンディングが多い。
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Q1 HNは? A:逮捕野朗、ほるひすです。 Q2 HNの由来は? A:逮捕野朗は、すぐに思いついたHNで、ほるひすも同。 Q3 初パワポケは何ですか? A: パワポケ1・2です。 Q4 持っているパワポケは何ですか? A: パワポケ上と同、8、9、DS甲子園、甲子園、ダッシュです。 Q5 一番面白いと思ったのはどれですか? A:DS甲子園です。 Q6 逆に、一番面白くないと思ったのはどれですか? A:パワポケ8です。 Q7 今何歳ですか? A: 10歳です。 Q8 生年月日は? A: 1996年8月27日です。 Q9 どこに住んでいますか? A: それはちょっと.. Q10 成績はどこら辺ですか? A: 普通(殴 Q11 苦手科目と得意科目はなんですか? A:苦手科目は、国語、音楽。 得意科目は、体育、算数。 Q12 得意なスポーツは何ですか? A:野球!!!!!!!!!!!!!!!! Q13 50㍍走は何秒ですか? A:9秒42です。 Q14 身長はいくらですか? A:147ぐらいやったかなあ? Q15 体重はいくらですか? A:36.3です。 Q16 興味のあることは? A:遊戯王、ポケモン、パワプロ! Q17 プロ野球のファンはどこですか? A:楽天!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! Q18 理由は? A:強くなってきたからです。 Q19 プロ野球で嫌いな球団は? A:巨人!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! Q20 理由は? A:それはちょっと... Q21 では、パで好きな球団は? A:楽天!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! Q22 理由は? A:Q18と同 Q23 パで嫌いな球団は? A:西武!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! Q24 理由は? A:絶対言わない。 Q25 就寝時刻は? A:8時~9時 Q26 起床時間は? A: Q27 人生一番の快楽は? A: Q28 個人的に好きな都道府県は? A: Q29 では、嫌いな都道府県は? A: Q30 ケンカは強い? A: Q31 パソコンに入ってしまったのはいつ? A: Q32 パソコンは自分でもうまいと思ってる? A: Q33 月給(小遣い)は? A: Q34 コンビニに行く月あたりの回数は? A: Q35 腹たつものは? A: Q36 今のあなたに敵はいますか? A: Q37 好きな食品は? A: Q38 嫌いな食品は? A: Q39 うざいと思った食品は? A: Q40 あなたの一番の特徴は? A: Q41 (上の理由) A: Q42 ・・・体脂肪率は? A: Q43 一番多かった頃は? A: Q44 巡回サイトはいくつありますか? A: Q45 影響されたサイトは? A: Q46 生き甲斐は? A: Q47 座右の銘は? A: Q48 1日が1時間増えたらあなたは何に使う? A: Q49 (管理者)にとってパワポケとは? A: Q50 最後に! A: ―――――これらの50の質問は阿久津のほのぼのサイトから借りました―――――
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TEAM INNOCENT -The Point of No Return- 【ちーむいのせんと ざぽいんとおぶのーりたーん】 ジャンル アドベンチャー 対応機種 PC-FX 発売・開発元 ハドソン 発売日 1994年12月23日 定価 9,800円(税別) 判定 なし ポイント アニメはすごいストーリーも良好もっさり動作 概要 評価点 問題点 総評 概要 PS・SSの台頭に脅威を感じたハドソンが、急遽発売日を前倒しして登場させた次世代ハードPC-FXのキラーソフト。 それに見合ったゲーム内容で、アニメーション描写能力が飛びぬけて優れているPC-FXを生かすために、 3Dモデリングのフィールドの上に2Dのスプライトキャラクターを表示している(要するに3DCGの上でアニメーションしている)。 要所ではデモとしてアニメーションが表示される。 なおアドベンチャーと銘打っているが、操作系統等はアクションアドベンチャーである。 評価点 オープニングやイベントで挿入されるフルアニメーションデモの出来が良い。 すべてセルアニメなのに大変よく動く。このゲームにつぎ込んだ思い入れの深さがうかがえる。 評価の高いストーリー。 さまざまな事件の中から見え隠れするバイオテクノロジーの倫理問題、その中で問われる人間とは何かと言う疑問。比較的ベタではあるが完成度は高い。 イベントやアイテム収集で、ステージクリア時に達成率が表示されるようになるなどやりこみ要素も。 問題点 主人公「沙姫」の「生物の思念と音波を感知する能力」が生かされる描写が無い。 動作が非常にもっさりしている。 戦闘シーンもあるが、最初から携帯している武器の弾数が無制限で基本距離を取って連射するだけ。敵も動きがやたら遅く、アクション性は低い。 2Dスプライトキャラクターを3DCGマップに乗せる方法も斬新ではあるが見栄えは良くない。 途中まったく必要性の無い階段の上り下りデモ(3D)が挿入されるが、これが長く飛ばせない。しかもストーリー上二往復しなければならない。 総評 PC-FXのキラーソフトとしてハード性能を存分に生かしたゲーム構成であり、スペック的にもPC-FXでしかできないゲームであった。アニメーション描写も力が入っており、ストーリーも「主人公達を女の子にする必要は無かったが女の子にしないと売れないから」という噂に納得がいくほど完成度が高い。 だがゲーム性の方は、PC-FXの性能を生かそうとするばかりに、おざなりになった印象である。後にカプコンが出す『バイオハザード』と比較すると操作性は極端に悪く、高クオリティの比較対象が生まれてしまった今、アニメーション以外特筆すべき事項の無い平凡なゲームになってしまった。
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モンスターファーム 【もんすたーふぁーむ】 ジャンル 育成シミュレーションゲーム 高解像度で見る 裏を見る 対応機種 プレイステーション 発売・開発元 テクモ 発売日 1997年7月24日 定価 6,090円(税込) 廉価版 PlayStation the Best1998年11月19日/2,940円(税込) 判定 良作 ポイント 音楽CDからモンスターという新感覚成長・体型変化など、続編の2よりも優れた部分もゲームバランスはやや大味 モンスターファームシリーズ 概要 あらすじ ゲームの基本 特徴・評価点 問題点 総評 余談 モンスターファーム(移植版) 概要(移植版) 評価点(移植版) 問題点(移植版) 総評(移植版) 概要 ゲームディスクを市販の様々な種類のCDと入れ替え、読み込んだデータを下にモンスターを誕生させる、 PSのディスク入れ替え機能を活かした新機軸のシステムで人気を呼んだモンスター育成・対戦ゲームの第1作。 あらすじ 古代、人はモンスターと共に平和に暮らしていた。しかし、モンスターの強大な力を悪用した人間同士で戦争が勃発し、多くの命が失われてしまった。神はこれを嘆き、モンスターを封印し、人と関わらせないようにした。 人々は平和を取り戻し、大陸の地形が変わるほどの時が過ぎた。 現代。 古代の遺跡を発掘していると、ごく稀に「円盤石」が見つかる事がある。この円盤石こそ神がモンスターの封印に使った媒体である。 円盤石の封を解く技術は既に確立されており、人は取り出したモンスターの力を借りながら、かつてのように共に暮らすようになった。 そうするうちに、いつのころからかモンスター同士を戦わせる競技が誕生した。「モンスターバトル」である。 この娯楽は人々を熱狂させ、大会のためにモンスターを鍛える人、通称「ブリーダー」と呼ばれる人たちも現れだした。 モンスターバトルは大陸中に広まり、ブリーダーを目指す者もあれよあれよという間に増えていき、ついにはこの世界で一番人気の娯楽・職業にまでなっていった。 そして今。円盤石を手にブリーダーとして歩みだそうとする者がいた… ゲームの基本 1000年4月1週からスタート。12の月×4週間、育成の指示は1週間単位で出すため、1年で48回育成ができる。 モンスターはいくらでも手に入るので死んでもゲームの進行的にはなんてことはないが、資金が尽きた状態で月を終えてしまうと下記のエサが買えなくなるためゲームオーバーになってしまう。最初の資金は3000G。 月のはじめにエサを選ぶ。10、100、300Gの3種類。高い方が効果がいいのは言うまでも無いが、特に序盤はお金ときちんと相談して決めよう。 食性によって好みの違いがありそうだが、本作においてはどのモンスターに対してもエサの効果は同じ。 モンスターの育成 育成は基本的にファームで行う。ここでは割愛するが、アイテムショップもファームの近くにある。 仕事 人間とモンスターがともに暮らすこの世界において、モンスターを働かせることもブリーダーの役割の一つ。成功すれば報酬に加えて能力がアップする。 疲れとストレスの貯まりが少ないがパラメータの上がりが少なく、100Gもらえる軽い仕事が6種類。 パラメータが大きく上がる代わりに、疲れとストレスが大きく貯まる上ちょっと下がるパラメータまである、150Gもらえる大変な(重い)仕事が4種類。 修行 2000G(半額割引あり)払って、1ヶ月の間モンスターを修行に出す。仕事と比べるとパラメータの上昇量が大きく、新しい技を覚えてくることもある。 修行中はずっと修行しっぱなしで休養を取る事が不可能。なので修行に出す前は体調を万全に整え、戻ってきたら休ませてあげよう。 大会 モンスターを大会に出す。優勝すれば賞金や賞品が貰え、公式戦で勝てばブリーダーのランクが上がり、名人への階段を上ることが出来る。 大会は1対1のバトルで、通常は4体から8体による総当たり戦を行う。全勝しなくても優勝の可能性はある。 棄権やギブアップも可能。逆にこちらが強くなれば、敵の方から棄権することもある。 モンスターは疲れてしまうが、体を動かすからなのか、ストレスは大きく下がる。 敗北すれば怪我をしてしまったり、最悪の場合はそのまま死亡してしまうこともある。 休養 人間と同じようにモンスターにも休みは必要。1週間何もさせずに休ませ、疲れとストレスを取り払うことが出来る。 疲れやストレスがたまっていると寿命が縮む上、仕事を指示してもサボったり、勝手に休んでしまうこともある。 あまりに酷使しすぎると、小屋を壊して脱走したり、病気で入院したり、最悪そのままポックリ死んでしまったりする。 なおモンスターが脱走・入院した場合、モンスターが居ないので仕事や大会の収入がなくなる上、その状態で月の初めを迎えると「捜索費/治療費」がかかるので、ゲームオーバーの危険性が跳ね上がる。 街の施設 モンスターの入手や管理などは街で行う。モンスターを連れていないとファームには行くことができない。 モンスター市場 純血種の「ディノ」「ライガー」「スエゾー」の中から好きなモンスターをいつでもいくらでも無料で貰える。 このため、本作の目玉であるCD再生を一切行わなくてもクリア可能。 モンスターを連れている場合は、そのモンスターを手放す事も出来る。次回作以降とは違い、円盤石再生したモンスターを直後に手放すことができないため、利用頻度はそれなり。 モンスター神殿 「円盤石」(CD)からモンスターを再生する。これは特徴の欄で詳しく紹介する。 モンスター工房 モンスターの管理はここで行う。育てたモンスターを10体まで保存する「冬眠」や、冬眠させたモンスター2体を合わせ、強くて新しいモンスターを作る「合体」などが行える。 モンスターを合体させると、能力や技を引き継いで新たなモンスターとして生まれ変わる。寿命が近づいたモンスターは冬眠・合体させるのが基本。 合体時には、モンスターに加えて隠し味のアイテムを混ぜ、隠しモンスターを出したりパラメータを更に上げたり出来る。 冬眠したモンスターは年を取らない。大事な大会があるけれど寿命が不安なときには開催される週まで冬眠させよう。 対人戦をするときには、出したいモンスターを冬眠させておく必要がある。 モンスターの基本 モンスターには寿命が設定されている。種類や育て方によって長さはまちまちだが、だいたい3~5年は生きる。 だいたい1~2年目で肉体的にピークを迎える。ピーク中は能力の上がりが最もよくなる。 ピークに入った時はホリィが教えてくれる他、体の大きさからある程度推察する事も可能。ちなみに、寿命を迎えそうなときも教えてくれる。 ちなみに、このゲームでは成長具合(年齢ではない)によってモンスターの大きさが変わる。成長具合を動かさないようにすれば小さいままで10歳なんてモンスターも。 また、レアアイテムである「黄金モモ」「卵カブリ」を与えればさらに寿命を延ばすことが出来る。6年以上長生きさせるにはほぼ必須のアイテムである。 モンスターは「ライフ」「ちから」「丈夫さ」「命中」「回避」「かしこさ」の6つのパラメータを持つ。 それぞれ「体力」「力技の威力」「ダメージの減少」「攻撃命中率」「攻撃回避率」「かしこさ技の威力」にかかわる。 モンスターには「忠誠度」というものがあり、これが低いうちは言うことをきかない。具体的には仕事の失敗やバトルでの指示を無視して「意味不明(*1)」になる確率が高くなる。 内部的には『甘え度』『恐れ度』の2種類に分かれている。モンスターを甘やかして甘え度だけを高くした「溺愛」状態だと仕事の失敗率が上昇し、モンスターに厳しくして恐れ度だけを高くした「スパルタ」状態だとストレスが貯まりやすいため寿命が短くなる。「ふつう」をキープしてバランスよく育てるのが理想。 特徴・評価点 「円盤石再生」というシステムが最大の特徴。 これは、PS本体にCDを読み込ませ、その情報からモンスターを再生させるというもの。もちろんCD毎に生まれるモンスターや能力値は違う。 説明書では一貫して「音楽CD」と表記されているが、実際はプレイステーションソフトも、そのライバルであるセガサターンやPCエンジンのソフトも、パソコン用のCD-ROMも、果ては自作のCD-Rに至るまで、CD規格ディスクなら例外なく使用できる。流石にまだDVDの規格すらなかったので次世代ディスクは厳しいが…。 プレイステーション3でプレイすれば、DVDはもちろんブルーレイディスクからも再生可能。 また、合体で生み出せず、特定のCDからしか出てこない「レアモン」と呼ばれるものも存在する。 多くは当時の人気ゲームや音楽CDが対象だが、中にはマイナーなものもある。また、非常に低い確率だが無関係なCDから誕生する場合もある。 このゲームにもポケモン図鑑のようなものがあり、図鑑を完成させてもメリットは特にないが、やりこみ要素としてはかなりのボリューム。 一度でも手に入れたモンスターのポリゴンモデルは自由に鑑賞することができる。 モンスターがとても個性的。 ゴーレム、ピクシー、ナーガ、ドラゴン、ゴーストなどの他のゲームでも聞いたことがあるぐらいメジャーなものや、恐竜のディノ、動物型モンスターのライガー(名前に反して狼型)、植物型モンスターのプラント等はともかく、黄色い体に大きな目玉としっぽが1本というこのゲームの看板モンスターである「スエゾー」を筆頭に パッと見可愛らしいウサギだが、マーシャルアーツの達人「ハム」 見た目からは想像できないバランスの取れた戦闘力、羽化イベント等様々な要素で優遇されたイモムシの「ワーム」 太陽の塔のような仮面とマント(と時折出る白い本体)だけの「ガリ」 ただの黒い板(と度々浮き上がる顔らしきもの)だけの「モノリス」 その上記2体の謎を解くと登場する隠しモンスターだがパッと見バスケ選手にしか見えない人型モンスターの「マジン」 アイテム集めに謎解き等、再生条件は厳しいもののそれに見合う実力と見た目のインパクトを持つ変形ギミック持ち古代ロボの「ヘンガー」 がんばれギンくん…もとい、テクモの別ゲームキャラが元ネタの「ラクガキ」 継ぎ目などが嫌な意味でリアルな猫のぬいぐるみがそのまま動きだしたようなモンスターの「ニャー」 どう見ても円盤石そのものだが、本体は中のトカゲの「ディスク」 やったことがない人は一見「なんだこれ」と思うようなモンスター達だが、仕草に愛嬌があり、育てていくうちになんだか愛着がわいてくる、そういう不思議な魅力があった。イモムシだってかわいい。 王道モンスター代表のゴーレムですら、今シリーズでは象徴的な攻撃技がでこぴん。当時のテクモスタッフのセンスを感じられる。 基本となるモデルは20系統で、あとは他のモンスターが混ざったりした派生種となっている。一見少ないようにも見えるが、派生種も単なる色違いで終わらず、細かい部分が作り込まれている。 3Dポリゴンだけでなく、仕事や修行で見られる2Dのドット絵もデフォルメされていてかわいらしい。 大会ではモンスター同士を戦わせる。「ガッツ」という技を出すのに必要なものや距離によって出せる技が違うなど、なかなか面白い出来。 相手のライフを0にしてKOさせるだけでなく、技を出されないように相手のガッツを徹底的に削って逃げ切る戦法(通称「ガッツロック」)を取ることもできる。 出せる技は種族毎、ガッツが貯まる早さはモンスターごとに違う。まあ最終的には誰を選んでも戦法次第で勝てるので、見た目で選んでしまうのも良い。 他の大きなイベントとしては、探検が挙げられる。これはモンスターと一緒に未開の地へ行き、そこの遺跡を探索していろいろなアイテムを手に入れるというもの。 隠しモンスターの出現条件になっているため、全モンスターを育てるには必須の作業。そうでなくても、探検限定のアイテムがあったりお金稼ぎに使えたりと何かとお世話になる。 修行と同じくらいの疲労がたまるので、探検の前の週は休養を忘れずに。 余談だが、探検に誘ってくれるおじいさんは実はとっても凄い人。 クリア難易度は適度なバランスとなっており、育成シミュレーションゲーム初心者のための救済措置も多い。 育成するモンスターが一体目や二体目ではクリアは厳しい(慣れている人ならば不可能ではない)が、それを合体させて次世代のモンスターにして育てて行けば着実に能力は上がるため、ゲームが上手くない人でもクリアできる事だろう。 全体的にアイテムが非常に強力である。 疲労やストレスを取り除く「香り餅」「冬美草」を初期状態から安価で購入できる。ノーリスクかつ使用制限もないので、育成シミュレーションでありながら長期的な体調管理といった概念とは無縁。 わずかな寿命減少と引き換えに修行時のパラメータ成長が劇的にアップする「トロカチンEX」。基本的には大会賞品でのみ手に入るが、年数が進むとショップで販売される(*2)ため、これを利用すればクリア難易度は大きく下がる。どうしてもクリアできないプレイヤー向けの救済措置とも言える。 寿命と引き換えにパラメータを直接伸ばすアイテムもある。たとえ寿命が尽きても週を送るまでは生きているため、仕上げに寿命を伸ばすアイテムを与えればペナルティをチャラにできる。このため、お金と時間さえかければどんなモンスターでもフルパラメータは容易。 ピクシー種はしっかり揺れる。何がって? これテクモのゲームですよ? 成長とともに幼児体型からグラマラスになっていくのも本作ならではの見どころ。 BGMは全体的にオーケストラ調で、ヨーロッパ風のデザインにピッタリ。 タイトル画面や街、育成関連では軽快でご機嫌な曲調、反面大会やバトル中は勇ましいものが数多く用意されている。 ファームのBGMも季節毎に用意されていたり、大会もランク別に6曲存在。成り上がるに連れて壮麗になるバトル曲に、育成モンスターの出世を実感出来る。 このオーケストラ路線は『2』『BCPS』にも引き継がれている。(*3) 問題点 全体的にローディングが多い上に、ソフトリセット(リロード)がない。以下のようにやり直したくなる場面が多いので気になるところである。 しかも、メモリーカードにデータがあってもカーソルのデフォルトは「はじめから」である。これを選んでしまうとまたリセットしなければならない。 修行や探検でモンスターが迷子になってしまいやすい。こうなるとプレイヤーとしては待つことしかできなくなる。オール999モンスターを作るときや金稼ぎの作業をするときは、いつでもリセットできるよう心の準備を忘れずに。 続編の2では迷子そのものにならなくなり、修行では失敗した時に時々ケガをするようになってたり色々改善されている。 ややバグが多い。以下はその一例。 参加できる大会を選択する瞬間に十字キーで操作すると、操作した先の大会に出る事が出来てしまう。 同じ週にひとつ上のランクでも大会が行われていれば格上挑戦が可能。勝てる実力さえあれば有用だが、格上の公式戦に勝ってもランクは1段階しか上がらない。 ただし大会のない欄を押すと、「DUMMY ZERO」という名の大会の画面となり、大会開始のアナウンスと名前のないディノ同士が戦っているような映像がエンドレスで流れ続ける。こうなったらリセットするしかない。 なお、入力は割とシビアであるため、意図的に狙わなければ発生しないバグである。 次回作では1ランク上への挑戦は標準仕様となり、飛び級も可能になった。 隠しパラメータの潜在能力を上げすぎると仕事失敗が多発するようになる。 これは、モンスター同士を合体させることで上がるステータスの上がり幅と仕事の成功率であり、上げれば上がるほどステータスがよく育ち、仕事もこなす優秀なモンスターになる。 ところが、最大値150であるはずの潜在値が128を超えると上がり幅は上がるが、仕事の成功率がオーバーフローしてしまい、失敗続きになってしまう。 潜在能力は2体の平均値をベースに加算される。よって128を超えるには「相性の良い合体を行ったモンスター同士で、さらに相性の良い合体」を繰り返す必要がある(*4)ので、ノーヒントでは発生しづらい。しかし当時の攻略本では強いモンスターを育てる方法として紹介されていたので、それを鵜呑みにして役立たずを作ってしまったプレイヤーは少なくないと思われる。 特に、レアモンスターなどでは潜在能力が最初から高く設定されている場合があるので、一度合体を行っただけで発生することもある。 「寿命と引き換えに次の大会で能力を倍増させる」という触れ込みの「バーニング」「ボムズ」に何の効果もない。 もっとも探検のみで入手可能なレアアイテムであり、使用がためらわれる効果の上に高額で売れるので、気付かなかったプレイヤーも多いだろう。 隠しモンスターの解禁方法が全体的に面倒なものが多い。 簡単な方であるドラゴンですら「チャレンジ杯(春)」に優勝→モンスターをAランクにして7月に「協会特別招待試合」の挑戦状を貰いボスに勝利という手順を踏むことで解禁用アイテムを手に入れることができる。…が、問題はこのあとで、ディノパープル(ディノ×ナーガ)とスティンガー(ナーガ×ディノ)に先程のアイテムを使いながら合体というややこしい合体が必要になってくる。 更に、この大会で対峙するドラゴン種「マッカム(純正ドラゴン)」「メギラス(ラグナロックス)」ともにSランクと同等のステータスを誇っており、生半可なモンスターでは勝つことができない。マッカムはレノマウとクワンムが勝ってくれれば勝たなくても優勝できたりするのだが。 マジンとラウーに関しては大会がフラグになっておらず、探検で見つけたアイテムを特定レシピで合体させるだけでいいので、ドラゴンよりかは簡単。ただしマジンの合体に必要なモノリスとガリは出現率が低めである。 この2体はドラゴンと違って、合体レシピが断片的にしか言及されないので自力で気付きにくいのも難点。 ヘンガーに関しては「探検で特定アイテムを4種類集める」「その後大会に勝利して最後のパーツを集めて合体用アイテムを作成する」「かしこさの高いモンスターに遺跡の石版を解読させる」と、複数の手順を踏んでやっと誕生させることができる。対戦相手の「ゴーラ」が上記マッカムやメギラスより幾分弱いのがまだ救いか。 最も解禁が面倒なヘンガーは実は抜け穴があり、マジン種を解放した後「ガトリングブロー(マジンxヘンガー)」をCD(*5)で2体再生し、合体でヘンガーを作ると条件を無視して解禁できてしまう。 隠しモンスターのうち、ニャーのみ「ショップで売られるアイテムを合体に使うだけ(特定レシピの必要がない)」と解禁条件自体は簡単だが、アイテム入手までゲーム内時間で25年間プレイする必要があるため、結局遠いことには変わりない。 よりによってタイアップソングである爆風スランプ「モンスター」のCDから出現するのはニャーのレアモンである。 ゴースト及びラクガキはどちらも前準備が必要な上に運ゲー。確率自体は低くないためセーブとリセットを繰り返せば上記4種より簡単に出現させることができる。とはいえ、「モンスターを死なせる(死んだら合体できないので育成が無駄になる→普通はリセットする)」「上がった人気を下げる」と、いずれもノーヒントではまず行わない行為が必要。 ディスクは隠しモンスターという扱いであるものの、解禁条件は無くCDを再生させるだけでいい。問題はそのCDが当時時代遅れだったPCEソフト『テクモワールドカップスーパーサッカー』と地味にマイナーで流通数が少ないと言われる『レイジレーサー』の2本のみ。ウイイレやリッジじゃダメだったのかよ。 現在では中古のネット通販で容易に購入できるが、1997年当時はPCEソフトを扱っている店は稀になっていたので幻のモンスターのように扱われていた。 一応1度でも合体した後でならCDから再生可能であるが、今作における解禁が必須なモンスターは正規の方法で登場するCDの種類が非常に少ないため、何度も育成するのであればその特定のCDを用意する必要がある。 例えばドラゴン種が登場するCDは2枚しか存在していないので、CDが用意できなければいちいちメギラスを倒して牙を用意する必要がある。 上記のように貴重なモンスターが多いにもかかわらず、モンスターを計10体しか保存(冬眠)できないのは不便。メモリーカードを1ブロックしか使わないのはありがたいが、ブロック数を増やしてもっと多くのモンスターを保存したいと思ったプレイヤーは多いだろう。 データのコピーは可能だが、異なるデータ間でモンスターをやりとりすることはできない。対戦用データとしては使用できるが。 モンスターの性格の基準になる「まじめさ」が各モンスター毎に固定されている隠しパラメータ扱い。尚且つ、イメージ重視でついている節があり法則性が薄く、攻略本などで確認しないといけない。 一例を挙げると真面目さの値が低い同士の合体である「エンジェル(ピクシー×ガリ)」は全モンスターでもトップクラスの真面目さ70を誇る。(対して逆位置の「ピクセル(ガリ×ピクシー)」はそうでもない。) 一方で最も不真面目なモンスターは「ラグナロックス(ドラゴン×モノリス)」。「太古の文明を滅ぼすきっかけとなった暗黒の使い」という設定を反映してか、なんと真面目さの数値が5しかない。今作のその他のドラゴンはそこそこ真面目な方。 一応ライガー派生・特殊派生がある程度真面目だったりする程度の法則はある。真面目さが低いモンスターでも忠誠度が高くなれば言うことを聞くようになる。 『2』では「ヨイワル度」として性格が可視化+変動化、『3』は真面目・不真面目以外に細かく性格が設定されて育成やバトルに大きく影響するようになった。 明確な「ラスボス」が存在していない。 一応四大大会のみに出場している「四天王」扱いのレアモンスターはいるが、全体的に他のSランク敵に毛の生えたような能力程度である。 但し夏の四大大会である「グレートモンスターズ杯」のレアモンとして登場するドラゴン「レドント(ドラゴン種xゴーレム種のジハード)」だけは別格で、脅威的な攻撃力故にドラゴンタイプの攻略法を知らないと瞬く間に秒殺され、加えてKO負けすると100%死亡する難敵となっている。 続編以降は「レジェンド杯」という明確なラスボス戦が登場した。(*6) 初代ということもあり、対戦バランスにやや難がある。 単に「ガッツが貯まっているほど技のダメージが上昇する」という仕様であったために「ガッツが貯まるのが速いモンスター≒最強」という図式が出来てしまった。同種であればガッツ回復が早いほうが単純に強く、最速以外は下位互換である。 今作ではガッツ回復と技の性能を両立したプラント種、特に「ベニヒメソウ(ピクシー派生)」がプラント種の中でもガッツ回復が早く、最強の座に君臨している。事実、後述する「モンスター甲子園」の優勝モンスターは4回中3回がベニヒメソウであった。そうでなかった1回は3体でのチーム戦形式で、優勝チームにベニヒメソウこそ居なかったものの、ベニヒメソウと同じピクシー派生が2匹いた。一方で、ガッツ回復の早いピクシー種は技性能が低く、プラントのような人気を得ることができなかった。 次点はワーム系統最速のベニシャクトリ(ピクシー派生)から羽化のマグナビートル(ゴーレム×ワーム)とされている。ゴーレムの高火力とゴーレムにしては破格のガッツ回復速度を併せ持ち、やや反則気味の性能を持っていた。(*7) 続編の2では「ガッツ回復が遅いモンスターほどガッツを貯めた時の技の威力の上昇率が高い」というように改善されている。また、同種であっても派生ごとに技が多少は差別化されるようになった。 総評 第一作目ゆえの粗さはあるが、モンスターファームシリーズの基盤となった作品だけあり、今なお評価する声のある良作。 中でもCDからモンスターを再生すると言う独特のシステムは、音楽CDの全盛期であった当時の時勢(*8)に乗って大きな話題を生み、そして後のシリーズにも代々受け継がれた(ハードの関係で不可能なGBA版・DS版を除く)。 テクモはそれまでもいろいろな作品を出してきたが、モンスターファームシリーズはそれらにも負けない新たな看板タイトルになるほどの人気が出た。 このゲームはもちろん対人戦も出来るのだが、それの全国大会である「モンスター甲子園」が開催されるほど。 余談 本作を初期型のPS2でプレイすると一部の大会中にフリーズする事がある。 中にはゲームクリアに必須な四大大会の内二つフリーズしてしまう。(*9) 本作に限った話ではなく、PS2発売以前に発売されたソフトの中には、PS2でプレイすると何らかの不具合が生じる物が少なからずある。 後期型の薄型PS2ではフリーズが解消された。 本作においてプレイヤーの助手であるホリィはモンスターファームの人間キャラの中で根強い人気を誇るキャラである。 次回作の『2』では対抗戦のライバルとして、またGBA版の『アドバンス2』では再び助手キャラとして、再登場をして見せた。 アニメ版でも登場し、アニメ版主人公のゲンキと共に冒険をして見せた。 没データとして、規格外の強さの敵モンスターのデータが見つかっている。 そのうちハムリーフ(ハムxプラント)の「ハメッド」、スケゾー(スエゾーxゲル)の「マッドキャップ」、レクサス(ガリxディノ)の「アギラル(*10)」は次回作「2」のFIMBA対抗戦のSランクの対戦相手モンスター、しかもホリィのモンスターとして登場している。 「モンスターファーム~円盤石の秘密~」としてアニメにもなった。ゲームとは全く違うオリジナルのストーリーだが、2期が放送されるほど好評だった。 「モンスターファーム大好きな少年がゲームの中に吸い込まれて冒険」という、いわゆる王道な冒険モノ。その一方で敵・味方問わず死者が多く出る展開が続く、朝アニメとしては重い内容だった。 主役となるモンスターは次回作の目玉だったモッチーに加えてスエゾー、ゴーレム、ハム、ライガーの5体。後続作(『ソロモン』『モンスターファームジャンプ』)でこの5体が主役として抜擢されたり、スエゾーの関西弁設定やライガーのクールな性格がゲームにも逆輸入されるなどの影響もある。 また、ゲームで単なるわがまま娘だったピクシーが「冷徹だが、時折善側に付く女幹部」という設定になったりする面白いアレンジも。 このゲームは1000年4月1週(月に関係無く4週で1月経過)から始まり、やりこんでいる人は2000年を突破しているらしい。軽く1000年は経過しても姿が全く変わらないホリィさんやその他のキャラの事はいろいろとネタにされまくっている。 しかも、ホリィさんは10年経過時と100年経過時にお祝いメッセージを言ってくれる。100年… 特定のCDを再生した際に誕生する突然変異種(後述の「アルデバラン」や「サンプラザ」等の派生種不明モンスター)は、実はCDのトラック総数と総合時間で判別されており、トラック数と時間さえわかればCD-Rで自作する事も可能。 上述したディスクも、この方法を使えば一応手に入れることができる。 1999年2月に次回作『モンスターファーム2』が発売。 本作のデータが記録されたメモリーカードがあれば、冬眠させたモンスターを「石盤再生」することができる。パラメータの10%が基本値に上乗せされた状態で生まれる。 パタメータ的に有利な上、この方法でしか再生できないレアモンスターも存在する。 本作のCDそのものを円盤石再生するとレアモンが誕生する。その名は「すえきすえぞー」。 もとは「モンスター甲子園」で予選に使われていたタイムアタック用の対戦相手で、「ライフと丈夫さが999、回避が1」という極端なパラメータを持っている。そのステータスを再現(*11)スエゾーのレア種が登場する。 『2』で現在発見されているデータの中で最高の初期値を誇るが、もちろんそんなうまい話があるワケもなく、1週間しか生きられない人工モンスターという扱いで、育成は不可能である。もっとも合体の素材としては問題なく使えるので活用方法はある。 「ラクガキ」以外にも、特殊派生種での「テクモネタ」キャラクターも存在。 『刻命館』を再生すると、館の主である「アルデバラン(マジン種のレアモン)」が再生される。 また、『刻命館』のサウンドトラックからは、同作の没キャラ「イヴ(ピクシー種のレアモン)」が登場。 『闘姫伝承 ANGEL EYES』からは同作に登場するクマのぬいぐるみ「キング(ニャーのレアモン)」が登場する。 テクモネタ…かは微妙だが、『ギャロップレーサー』からは競走馬のような姿をした、その名も「ギャロップ(ディノ種のレアモン)」が生まれる。 キャラではないが、技を使う時に「ガッツ」を消費するというのも、同社の『キャプテン翼』シリーズ由来かも知れない。 『影牢 ~刻命館 真章~』の隠しトラップの一つにスエゾーが降ってきて転がってくるというものがある。 ついでに、このゲームを2で円盤石再生させるとエミリアのコスプレをしたようなナーガ「トキビト」が生まれる。 イメージソングとして爆風スランプの「モンスター」が使用された。 シングルCDを再生すると「サンプラザ」というニャー種のレアモンが登場する。名前の通りサンプラザ中野氏そっくり。なおサンプラザはガッツ回復がニャー種の中で最速である。 ちなみに今作の特殊派生モンスターはサンプラザ以外にもピクシー種「プラチナ(GlobeのKEIKO)」やナーガ種「カリビアン(松任谷由実)」、ラクガキ種「ナンゴクラクガキ(鈴木雅之)」等、登場するCDの邦楽アーティストをモチーフにしたと思われるモンスターが数体いる。 本作の話題性は実際かなり大きかったようで、「こちら葛飾区亀有公園前派出所」で本作を題材とした話が作られた程である。作中では両津勘吉が本作をプレイしている様子も描かれている。その話、「CDモンスター!!の巻」は単行本107巻に収録されている。 原作にほぼ忠実なゲーム画面で描かれているが、麗子に借りたクラシックCDからはライガー種らしきオリジナルモンスター(悪魔のような顔付きで鋭角的な翼と尾を持つ)が再生されている。 話の中盤からは、電子少年の電極+と友達の小学生達によって開発されたモンスターファーム似のオリジナルゲームが題材に変わる。 モンスターファーム(移植版) 【もんすたーふぁーむ】 ジャンル 育成シミュレーションゲーム 対応機種 Nintendo SwitchiOSAndroid 発売・開発元 コーエーテクモ 発売日 【iOS/And】2019年11月28日【Switch】2019年12月19日 定価 1,980円(税込) 判定 良作 ポイント 当時の内容をほぼそのまま移植不便な点もそのまま新規モンスターも少量実装 概要(移植版) 2019年にTwitterの公式アカウントが設立され(リンク)、本作発売から22年後である2019年7月24日に、本作の移植版が配信予定だとアナウンスされた。 ネットワークを介して独自のデータベースからCD名やアーティスト名を検索してモンスターを再生できる仕組みが採用されている。(参考リンク) それ以外は概ねオリジナル版と同じである。 評価点(移植版) 原作の雰囲気を損なわない忠実な移植 特にBGMは後発の移植版モンスターファーム2がリマスターの結果劣化したことを鑑みると、比較的忠実に移植されているこちらは高評価。 ロード時間がほぼ皆無 一瞬懐かしの「Now Loading」が表示されるが、見えたかと思えばすぐに次の画面に移る。 新規モンスターの追加 特に話題となったのはアニメ版のラスボスにして2由来のドラゴン種「ムー」が実装されたこと。 その他、キンキライガー(銀色のギンギライガーに対して、こちらは金色のライガー)のように、既存のレアモンの色違いなども登場している。 問題点(移植版) オートセーブを実装しているのにゲームプレイ中のロードが未実装。 移植版特有の仕様としてスタートボタンを押せば移植版限定の特殊メニューを呼び出し、いつでもタイトルに戻れる。よってセーブ&ロード自体の手間はオリジナルよりはマシになっている。それでも一々ムービーを飛ばす必要があるため手間は手間。 過去作のSTARTボタンが移植版独自のメニューに割り当てられていること。 そのため名前入力などがやや不便になっている。 デフォルトのセーブ枠が2つと少なめ。 本作唯一の課金要素としてセーブ枠購入が存在する。それほど高くはないがややアコギに感じてしまうか。 オンラインに繋いでいないと起動が面倒くさい。 本作の円盤石は個数制で、所持数だけモンスターの再生が可能。円盤石の取得はソシャゲのようなログインボーナス仕様で、オンラインとの連動要素を要するため、オフライン起動が面倒。 総評(移植版) 最新ハードに蘇った本作は非常に快適な移植版として昇華された。懐かしさでプレイするプレイヤーに基本的なプレイの面での面倒を感じさせないつくりも好感が持てる。 音楽データ再生はやや面倒ながら、楽曲の所持の有無を問わず自由に選択できる。 惜しむらくは当時特有の面倒な仕様が放置されたままなことであるが、いずれにせよ、本作は少量とはいえ追加要素もあるため、オリジナル・アーカイブ版を持っているユーザーにも魅力は感じられる作品になっていると言えよう。
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バリーファイア 【ばりーふぁいあ】 ジャンル シューティング 対応機種 ゲームボーイ 発売元 東映動画 発売日 1990年6月29日 定価 3,900円 判定 なし ポイント 縦シューかと思ったら全然違った展開がタルイ 概要 物語 システム(兼問題点) 評価点 総評 概要 主に北斗関連でクソゲーマイスターの呼び名をほしいままにする東映動画(現:東映アニメーション)が、GB初期に送り出したシューティング。 東映が関わっているだけで身構える人も多いだろうが、本作は若干変な点はあるものの至って普通のシューティングである。 物語 宇宙暦0089。突然、地球に馬頭星雲から来たカタール星人が侵略してきた。超科学を誇るカタール星人の猛攻に地球は、最終防衛システム『D』を発動させた。 『D』とはあらゆる攻撃を防ぐバリアを地球を包むように張るシステムで、これの前にはさすがのカタール星人も撤退を余儀なくされた。 しかしカタール星人も新兵器を開発し『D』を突破してきた。そこで地球側は『D』システム・エリアでも戦える兵器、大気圏迎撃戦闘機『VOLLEYFIRE』を誕 生させた。カタール星人の野望を打ち砕くため、『VOLLEYFIRE』の死闘が始まる。(説明書より) 多くのシューティングゲームがそうであるように、一応ストーリーは設定されているがゲームの内容そのものに深く関わるわけではない。頭の片隅にでも留めておけば十分だろう。 システム(兼問題点) パッケージには宇宙戦闘機が隕石群をかいくぐりつつ、敵戦闘機と激しいドッグファイトを繰り広げるイラストが描かれている。 多くの方がパッケージイラストを見て期待するのは、「敵弾ひしめく中を華麗にかわしつつ敵機を颯爽と撃破していく縦シューティング」だろう。 ところが、実際に期待を込めてゲームを始めると… なんと敵一体、味方一体しかおらず、互いにヘボいレーザー攻撃を一発ずつ撃ち合う地味な戦闘が始まる。 しかも敵機体のスペックは自機と全く同じ。つまり、自機が撃破されるのと同じ弾数だけ敵に攻撃を当てる必要がある。 さらに単なる雑魚にも拘らず、耐久力だけでなく残機が設定されている(しかも自機と同じ2)。敵に耐久力が設定されているシューティングは山ほどあるが、敵に残機が設定されているゲームは珍しい(シューティングに限らず)。 縦方向への移動ができず、横にしか動けない変なシステム。 自機が戦闘機の形をしている意義が全くない。システムだけで言うなら、一対一の構図を除けば同じく移動方向が限定されている『スペースインベーダー』などに近い。むしろ敵が攻撃してくるブロック崩しか? 一部縦スクロールステージもある。しかし横にしか動けないのは相変わらず。ちなみに地形に挟まれると即死。 独特のシステムにより、展開が退屈。 敵と自機の間にはほとんどのステージで障害物が設置されており、これが両者の攻撃を遮ってしまうため、ほとんどの攻撃は相手に届かない。 敵弾と自機の弾は相殺可能。防御において重要なテクニックなのだが、当たり判定が曖昧なのかかすっただけでも相殺されてしまう。このため障害物をかいくぐって向こう側までたどり着いても相殺されるケースが多く、ダメージを与えられない。その上前述の通り敵にも残機があるので…。 自機の攻撃手段がレーザー一本というストイックさがまた退屈っぷりを加速させる。もちろんオプション、広範囲攻撃、ボムといった救済処置・緊急回避手段は搭載されていない。 敵CPUの頭が悪く、適当に行ったり来たりしながら弾をばらまくだけなのがさらに退屈さに拍車をかける。ボス戦では多くの場合3体同時に出現するが、的が大きい分こっちの方が爽快感があるようにも感じてしまう(*1)。 また反射板(*2)が登場するステージでは、自滅の方が怖い。敵は反射をほとんど考慮しないため、時間はかかるが放置した方が安全なことも。 アイテムの仕様もなかなかに不便。 アイテムは、出現するステージが完全に固定されている。出るかどうかだけでなく、中身も完全固定。 しかも基本一つのステージで一回しか出ないため、取り逃したら終了。特に貴重なパワーアップを逃したりすると…。 時代と言えばそれまでだが、セーブまたはパスワードコンティニュー未搭載という設定も、展開が遅いこのゲームでは痛い。 しかしコンティニューは、現在のエリアから、スコアもそのまま保存、回数制限なしというゆとり仕様。一応パワーアップは外れるが、本作のパワーアップは攻撃力を高めるだけなので、無しでも何とかなったりする。 尚、この仕様のせいでコンティニューした方がスコアを稼げるため、スコアがほぼ無意味な存在になっている。いくらハイスコアなどの記録機能がないとはいえ、もう少し考えられなかったのだろうか。 上記の仕様に加え、本作は敵の出現数固定+敵を全滅させないと先に進めない+クリア済みステージには引き返せないという仕様であるため、むしろ低スコアクリアの方が難しかったりする。 評価点 後に『ミスティックアーク』の作曲でその名が知られる森彰彦氏作曲のBGMは時としてGBとは思えないほど重厚でかっこいい。 曲数も雑魚戦だけで何曲も用意してあるなど、非常に豪華な仕様である。 そういうゲームと割り切れば十分遊べる出来。 ステージごとに障害物のバリエーションが豊富で、以前のステージとはまた違った攻略法が要求される。 またある程度の制限はあるが、次に攻略するステージを自由に選べるシステムがある。パワーアップアイテムを先に回収することで難易度を下げたり、簡単そうな方から先に進めたり自由度がかなり高い。 確かに展開は遅いが、類似したシステムを持つゲームは現在でもあまりなく、そういう意味での希少価値はある。 「思いついても誰もやらなかっただけだろ」は禁句。 現在ではほぼ意味のない話だが、対人戦はなかなかに盛り上がる出来とのこと。 総評 森彰彦氏のBGMは非常によくできている。既存のゲームをGBで出来るようにした作品が多かったGB初期に、意欲的なシステムを多く盛り込んだ点も評価できる。 しかし、シューティングとは到底思えない爽快感のなさが最大の問題。現在に至るまで本作のフォロワーが全くと言っていいほど存在しないことからも、失敗だったと言わざるを得ない。 とりあえず遊べないほど酷い完成度ではない。森彰彦氏のBGMを堪能しつつ、終始一発ずつ弾を撃ち合う展開が我慢できるならやってみてもいいだろう。
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注意 このページでは、DS『ポケモン不思議のダンジョン 青の救助隊』と、GBA『ポケモン不思議のダンジョン 赤の救助隊』と、Switch『ポケモン不思議のダンジョン 救助隊DX』について紹介しています。 判定は、青の救助隊の初回版が「なし」→修正版が「 改善 / 良作 」、赤とDXは「 良作 」です。 ポケモン不思議のダンジョン 青の救助隊 ポケモン不思議のダンジョン 赤の救助隊 概要 本作の特徴 システム 主人公・パートナーの選択 仲間システム わざ とくせい もちもの 依頼 かしこさとグミ 冒険失敗時のペナルティ 通信要素 評価点 賛否両論点 問題点 バグ・不具合 総評 その後の展開 小ネタ ポケモン不思議のダンジョン 救助隊DX 概要(DX) 原作からの変更点 評価点(DX) 賛否両論点(DX) 問題点(DX) 総評(DX) ポケモン不思議のダンジョン 青の救助隊 【ぽけもんふしぎのだんじょん あおのきゅうじょたい】 ジャンル ダンジョンRPG 対応機種 ニンテンドーDS メディア 256MbitDSカード 発売元 ポケモン 販売元 任天堂 開発元 チュンソフト 発売日 2005年11月17日 定価 4,800円 配信 バーチャルコンソール【WiiU】2016年3月23日/950円 判定 なし 判定(修正版) 改善 良作 ポイント その後のシリーズの礎となった第一作目個性豊かなポケモン達が織り成す感動のストーリー初回版には重大なバグ8日後に修正版との交換で対応 ポケットモンスターシリーズ 不思議のダンジョンシリーズ ポケモン不思議のダンジョン 赤の救助隊 【ぽけもんふしぎのだんじょん あかのきゅうじょたい】 対応機種 ゲームボーイアドバンス メディア 256MbitROMカートリッジ 配信 バーチャルコンソール【WiiU】2016年3月23日/704円 判定 良作 ポイント 青の救助隊とのマルチ発売重大なバグはない青に劣る点が少しある ※共通項目は省略 概要 ポケモンシリーズのキャラを用いて作られた、ポケモン版「不思議のダンジョン」。略称は『ポケダン』。 TVシリーズや他のポケモンシリーズと一切関連性を持たない、独立した世界観・ストーリーが繰り広げられる。 その為か、本シリーズは『ポケモンダッシュ』や『ポケモンレンジャーシリーズ』等の他のポケモン外伝作品と異なり、最新作の「超」に至るまで本編と連動した要素は存在しない。 物語は、気が付くとポケモンの姿になって記憶を失い倒れていた元人間の主人公が、ポケモンだけの世界でパートナーと共に救助隊を始め、自身の謎を追って壮大な冒険を進めていくというもの。 青の救助隊の初期版にはダブルスロットしたGBAソフトのセーブデータが消えるという重大なバグがあり、注意が必要。 本作の特徴 本作は登場するポケモンたちの目線から見たポケモンの世界を土台としているため、作中では「人間」が一切登場しない(存在自体は知られている)。 ポケモン達が言葉を話し、町で暮らして店を営んでいる等、本家ポケモンシリーズとは雰囲気も大きく異なっている。 本編の前半ではタイトルに沿って窮地に陥ったポケモンたちを助けにいく展開が続くが、中盤以降ではポケモンシリーズにしては珍しいシリアスな展開が進行していく。また、勧善懲悪が多くの場面で成立していないのも特徴。 システムもストーリーも赤・青共に全く同じ。 青はDSの機能を活かして、タッチスクリーンやすれちがい通信に対応している。GBAには無いX・Yボタンを使った快適操作も可能。また、処理能力や音質などを見ても青の方が優れている。 ダブルスロットにより、赤のメンバーをボスに据えたダンジョンが青にのみ存在している(後述)。 出現する野生ポケモンの種類に多少の違いがあるが、それすらも最終的には全く同じにすることが可能で、ポケモンシリーズ本編のバージョン違いとは趣が異なる。 バージョン違いというよりはマルチプラットフォームの配慮(いわゆる「縦マルチ」)であり、上位機種であるDS版を所持しているなら「青」の購入が推奨される。 システム アイテムを活用して敵を倒しつつ(時には逃げつつ)ダンジョンの最下層を目指すという、他のローグライク・不思議のダンジョンシリーズと基本的には同じルール。 ただし『トルネコ』→『シレン』のように、敵モンスターとアイテムを「ポケモン」の世界観に置き換えただけ、という内容ではなく、レベル継続や技システムなど独自のシステムも多く、プレイ感覚はかなり異なる出来になっている。 主人公・パートナーの選択 最初のポケモンはプレイヤーへの心理テストの結果や男女の選択次第で、16匹の中から自動的に選ばれる。 そして主人公が決まった後、さらにパートナーとなるポケモンを10匹の中から選べる。ただし、自分のタイプと被るポケモンは選べない(例:主人公が草タイプのフシギダネの場合、パートナーに草タイプのポケモンは選べない)。 基本的にどのポケモンになっても台詞が若干変わるだけで、物語は変わらない。ただし、選んだポケモンのタイプによっては難易度がガラリと変わってしまう(後述)。 + 主人公・パートナー候補 候補のポケモンはカントー・ジョウト・ホウエン御三家+ピカチュウ+α。御三家とピカチュウ以外は主人公専用。 本作ではステータス上の♂♀の概念は無いが、主人公のみ男女の選択がある(一部の主人公は性別限定)。 また、パートナーの口調は各ポケモンによって男口調(一人称「ボク」と「オイラ」の2種)か女口調(一人称「ワタシ」)で固定されている。 ポケモン名 タイプ 主人公 パートナー フシギダネ くさ・どく 両方 ♂(ボク) ヒトカゲ ほのお 両方 ♂(ボク) ゼニガメ みず 両方 ♂(オイラ) チコリータ くさ ♀限定 ♀(ワタシ) ヒノアラシ ほのお ♂限定 ♂(ボク) ワニノコ みず 両方 ♂(オイラ) キモリ くさ 両方 ♂(ボク) アチャモ ほのお 両方 ♀(ワタシ) ミズゴロウ みず 両方 ♂(ボク) ピカチュウ でんき 両方 ♂(ボク) カラカラ じめん 両方 不可 コダック みず 両方 不可 ワンリキー かくとう ♂限定 不可 ニャース ノーマル ♂限定 不可 イーブイ ノーマル ♀限定 不可 エネコ ノーマル ♀限定 不可 仲間システム 各ダンジョンにいるポケモンを倒すと、条件を満たした上で一定確率で仲間になってくれる。仲間になったポケモンは「ともだちエリア」と呼ばれる場所で待機しており、呼び出せばいつでも冒険に連れて行ける。 エンディング後にはこれまで戦ってきたボスポケモンも仲間にできる他、新たなダンジョンで伝説ポケモンを仲間にすることもできる。 わざ ポケモン本編にも存在する要素で、他の不思議のダンジョンシリーズにおける「武器・杖・巻物」に相当する。原作同様にレベルアップや技マシンで4つまで覚えられる。 本家同様、技それぞれにPP上限が設定されており、その技を1回使う毎に1減少。PPが0になるとその技は使用できなくなる(「ピーピーマックス」で回復可)。 ちなみに原作と効果や使い勝手が全く違う技もいくつかあるため、原作であまり意味の無かった技が意外なまでに強力な技になっていたりする(逆も然り)。 さらに「ポケダン」ならではの特徴として、一度に複数の技を放つ「れんけつわざ」を行える。開発スタッフによれば、これは他のシリーズでいう「合成」を意識したものとのこと。 例えば「しっぽをふる+たいあたり」なら防御を下げての大ダメージが与えられ、遠距離技や広範囲技を連結して複数の相手を蹴散らすことも可能。 連結技を一度でも当てた敵から手に入る経験値が2倍に。技だけだと1.5倍、通常攻撃のみだと1倍のため、これは非常に大きい。部屋全体に効果のある技を組み込めば一回の連結技のみで部屋内の全ての敵が経験値2倍になる。 ただし、使用する度におなかを消費する上、PPが0になると連結が外れてしまい、ダンジョンから出てゴクリンの店で連結しなおすか、「れんけつばこ」を使って再び連結する必要がある。4つまでしかない技枠を一気に2つ以上も使ってしまうことや、2つ以上の技のPPを同時に消費するため消耗が早いなどのデメリットもある。 他、「ふこうのタネ」や同じわざマシンの連続使用などで同じ技を複数回覚えられる(本作のみの仕様で、次回作以降には実装されていない)。 同じ技同士を連結させることで、一部の技はより有用に使えるようになる。反面、ただでさえ少ない技欄を同じ技で埋めてしまうことで臨機応変に対応できなくなるデメリットもある。 不思議のダンジョンの装備強化に相当する要素として「カテキン」で技威力も上げられる。例えば「たいあたり」に使うと「たいあたり+1」となり、最大で+99まで増やすことができる。 あくまで威力が設定された技のみ有効。ダメージを与えられないわざや、固定ダメージの技には使えない。 プレイヤーが忘れさせたり上書きしない限り、覚えた技を忘れることはなく、たとえ力尽きても+値が下がることもない。 ただし、入った時にLv1になるダンジョン内で技を覚えても、ダンジョンを出ると入った時と同じ状態に戻る。 とくせい 本編では『ルビー・サファイア』から追加されたポケモン達が持つ特殊能力。本編と同様のものが用意されている。 いわゆるパッシブスキルであり、自分自身を守るものからフロア全体に影響を及ぼすものまで多種多様。マイナス効果もある。 ポケモン固有のものであり変更は不可能。本編において2通りの特性があるポケモンは、その両方を同時に備えている。 もちもの ポケモンには何らかの道具を1つだけ持たせられる。 不思議のダンジョンシリーズの「指輪・腕輪」に相当するのはスカーフ等の布系と眼鏡系があるが、どちらか1つしか装備できない。 飛び道具や回復アイテムを味方のポケモンに持たせると自分の判断で使ってくれる。逆に敵ポケモンが拾った場合も使われてしまう。 後述する「かしこさ」の設定により、使用を封じることもできる。 何も持っていない状態だと、敵の放った飛び道具を受け止めることができる。 依頼 ポケダンシリーズの特徴。本作では主人公は救助隊の隊長であり、依頼を受けてダンジョンに挑む。 基本的に本編とは無関係で、ランダム生成されるサブクエストのような扱いである。ただし、ストーリーを進めるためには適当な回数の依頼をこなす必要もある。 内容は特定の階にいるポケモンを助ける、アイテムを届けるなど。特定のアイテムを持って「あなぬけのたま」で脱出すれば終わりという依頼も。「救助」と言いつつ、明らかに趣味のアイテムが欲しいだけという依頼もあったりするのはご愛敬。 ただし「つれてって」系依頼には注意。依頼者のポケモンを目的地まで連れて行くことになるが、依頼者はレベル1で育たないため、あっさりと死んでしまう。依頼者が倒れた場合もリーダーが倒れた扱いになり救助失敗となるので難易度は大幅に上がる。 難易度が高いダンジョンや目的地が深い階層の場合、ふっかつのたね等を多数持ち込んでのフォローが必要になる。 また依頼主とダンジョンによっては、水の上やマグマの上をうろちょろと動き回っている事も。リーダーの移動タイプによっては苦労する。 「つれてって」系以外の依頼主は攻撃されないが、悪天候やマグマによる火傷ダメージで力尽きることもある。この場合は依頼は達成不可能になるが失敗扱いにはならず、探索を継続できる。 依頼を成功させて貰えるポイントを稼ぐ事で、救助隊ランクが上がる。上がっても意味はないが、最終ランクまで上げた人はかなりやりこんでいるだろう。 かしこさとグミ ポケモンには「かしこさ」という値があり、上昇すると様々な特技(AI制御、罠や状態異常への受動対応などのパッシブスキル)が身に付く。かしこさはグミを食べることで上昇する。 グミはポケモンのタイプ同様17種類あり、食べたポケモンのタイプに対応したグミだと最もかしこくなり、他のグミの場合だとそのタイプとの相性によって上がるかしこさの量が異なる。 さらに複数のタイプ持ちのポケモンは両方の効果を同時に得られる(例えば草・毒のフシギダネにわかくさグミを食べさせると、草タイプの上昇と毒タイプの上昇の両方の効果がある)。この仕様のおかげで、単タイプのポケモンより複数タイプのポケモンの方がかしこさが上がりやすい。 だが、単タイプのポケモンは上げ難く、かしこさが進化条件になるポケモンは面倒。 本編において「なつき度」に関連する要素は「かしこさ」に置き換えられている。 冒険失敗時のペナルティ 旧来の不思議のダンジョンは、ダンジョン内で力尽きると資金の5~10割のいずれか・そして装備も含む全アイテムが没収され事実上のゲームオーバーに限りなく近い仕打ちを受けるのが通例だった。 しかし本作はリーダーが力尽きてダンジョンから追放された場合、資金すべてのほかは一部のアイテムを失うだけで済む。ただしドロボーに失敗した場合は残ったアイテムが全て「ただのタネ」に変えられてしまう。 レベルはもちろん、「ワザ」「かしこさ」などポケモン自身の能力だけで戦うので、やられても失う戦力はその分少ない。 装備の概念が非常に少ないだけに「強化した装備品を失って詰む」という事自体がなくなっているので、より気軽にプレイできるようになっている。 しかしエンディング後に登場する一部のダンジョンには、アイテムも資金も持ち込めず入場時に一時的にレベル1に戻されかしこさもリセットされるものもある。従来の不思議のダンジョンのような手強い冒険を楽しめる。 こちらはクリア・失敗を問わず、ダンジョンを抜ければ入ったときの状態に元通りである。 通信要素 ゲーム内で発生した依頼メールにはパスワードが表示され、「ふしぎなメール」として入力することで他のソフトでも出現させることができる。 青・赤各バージョン限定のポケモンは、一方のソフトでそのポケモンが登場する依頼メールのパスワードをもう一方のソフトで写すことで、その依頼を受けて以降は普通に出現するようになる。 例えば、プラスルは通常は青には出ない設定だが、赤の方で「依頼主か救出対象がプラスルになっている依頼」を入手し、そのパスワードを青で入力してからは普通にプラスルが出現するようになる。 このため、全ポケモンを出す為には各色限定ポケモンの依頼パスワード入力が必須となる。 また、レアアイテムが報酬だったり、隠しダンジョンをアンロックできる依頼のパスワードが公式に公開された。 ともだちエリアや便利なアイテムが手に入る依頼メールなどを発見した場合、そのままパスワードで他人のソフトへ再現することが可能であり、ネット上でも便利な依頼メールのパスワードがまとめられていることがある(*1)。 ダンジョン内でリーダーが倒れた場合も、様々な方法で「ともだちきゅうじょ」を依頼できる。 赤同士なら通信ケーブル、青同士ならワイヤレス通信、赤と青ならDSダブルスロット、離れていても依頼メールのパスワードと、あらゆる通信手段に対応。 特にパスワードシステムはネット掲示板で使われた他、ポケモンだいすきクラブなどにおいてもこれ専用の掲示板が設けられた。 ともだち救助依頼では相手が倒れた時のダンジョンの構成が再現される。うまく利用すればレアアイテムやポケモンを効率よく集めることも。 青のみだが、赤とダブルスロット連動を行うことで訓練所の「きゅうじょたいのま」が開放されて、赤のデータから読み込んだチームメンバーを青にボスとして登場させることができる。経験値稼ぎとして非常に有用。 さらに、条件を満たせばここでポケモンを仲間にできる。そのため制限はあるが、赤で育てたポケモンを青にも連れていける。ただし、赤→青は可能だが青→赤は不可のため一方通行になる。 シリーズ本編のようなポケモンの通信交換や通信対戦のシステムはない。アイテムのみ交換可能。 評価点 単なるスピンオフ作品にとどまらない、壮大なストーリー。 何故か人間からポケモンになった主人公とそのパートナーポケモンを中心に、世界滅亡の危機や誤解を受けての逃亡劇、ラストの別れと再会など、その魅力は一口では伝えきれないレベル。 主人公と関わるポケモン全員が魅力に溢れており、最初は嫌がらせをしてくるゲンガー達も終盤では改心して主人公達を助けてくれたり、好意的な広場のポケモンが主人公たちを裏切るなどのギャップが強い。 難易度は低めだが、クリア後はローグライク経験者向きの高難易度ダンジョンも用意されている。 「しあわせの とう」はアイテム持ち込み可能だが、レベル1スタート、経験値が稼ぎ難い、雑魚も硬く強いなどといった難関が待ち受ける。そしてそこでしか生息しないポケモンも多数。 「きよらかな もり」はもっと不思議のダンジョンポジションで、レベル1スタート、仲間なし・持ち込み無しと苦しい。選択ポケモンで難易度ががらりと変わる。 フーディン、カクレオン、クロバットなどで挑戦すれば楽。主人公ポケモンで挑戦すれば歯ごたえあり。それ以外の多くのポケモンでは厳しく、弱小ポケモンはひたすらに逃げ回るプレイになりがち。 ポケモン386種類分のやり方が存在しており、全員での踏破はしっかりと可能である。 『ポケットモンスター ルビー・サファイア』までの第3世代のポケモン全386種が全て登場し仲間にできる。 本作専用に各ポケモンの8方向の歩き・攻撃・睡眠などの各種グラフィックが新規で作られており、インタビューでは開発期間の6割ほどはグラフィックに費やされたとされている。 それに加え、当時発売前だった『ダイヤモンド・パール』から、仲間にはならないが「ゴンベ」がポケモンひろばで時々起きるイベントでゲスト登場し、装備品「ゴンベのハラマキ」も登場。 ゴンベのグラフィックもきちんと作られていたが、本家発売前であることから詳しい能力等がまだ決まっていなかったためイベントでのみの登場となった。 その他、同じく『ダイヤモンド・パール』からのゲストとして、ポケモンそのものではないがルカリオ、マニューラ、ウソハチ、マネネがイベントアイテムの石像として登場している。ルカリオは「伝説の救助隊」という扱いで最高ランクレベルの名称にもなっている。 『ダイヤモンド・パール』での第4世代のポケモン達は次回作で正式参戦することになった。 音楽も評価が高く、「てんくうの とう」は難易度と真逆な曲調で人気が高い。BGM製作は飯吉新が担当。 本作では本家ポケモンシリーズの音楽は一切使用されていないものの、本作のために作られた新曲の評判は軒並み良く、後のポケダンシリーズでもアレンジされて使用されている。 GBA版(赤)とDS版(青)の同時発売に加え、多彩な通信システムによって多くのプレイヤーが一緒に楽しめた。 当時はポケモンシリーズの本編がDSに進出しておらず、ハード自体を未所持のファンもまだ少なくなかった。ゲームソフトの縦マルチ展開は批判される傾向にあるが、本作の場合はおおむね好意的に受け止められていた。 賛否両論点 ゲームバランス面での問題点 最初に決定したポケモンが草タイプだった場合、タイプ相性の関係で難易度がかなり上昇する。 ストーリー中遭遇するほとんどのボスとの相性が悪く、中盤のボス全員飛行タイプ持ち。ラストダンジョンにいたっては飛行や虫だらけで有利に戦える敵がいないくらいである。 そのうちのボスがカントーの準伝説ゆえひこうタイプ。ジョウト準伝説やレジ系もクリア後に登場するため、これらと登場する順番を逆にすれば幾分か改善されていたはずだが… とはいえ、草タイプが弱点多めな事と最初のポケモンで難易度が変わる事はある意味原作通りではある。 フシギダネは「ねむりごな」、キモリは「いやなおと」「こうそくいどう」と強みがあるのだが、チコリータは「はっぱカッター」の習得が早いくらいで「ねむりごな」などの便利な変化わざもほぼ無い為(*2)なので高額わざマシンの「タネマシンガン」を手に入れないとかなり困る。 後述するひでんマシン持ち込みの関係か、水タイプのポケモンが多く出るような池や海のダンジョンはクリア後に集中しており、強さを実感できるまでがだいぶ遅い。 一応、本作でのタイプ相性補正はいまひとつでもわずか0.9倍、効果がない場合でも半減にしかならない為、本家のようにダメージが与えられずに困ることは少ない。 本編においては覚える技が多彩なうえに素で水路を移動できる水タイプや、連続技や行動不能技などが自力習得出来るエネコは非常に強力。 また、後述するともだちエリアの仕様により、仲間に出来るポケモンも最初に決定したポケモンに大きく左右される。 技の設定がポケモン本編シリーズと違いすぎる。 「メロメロ」は原作では異性にかけると時々行動不能だが、本作では5ターンの間一切の行動不能。さらに本作には性別の概念がないため、本家で性別不明のものも含め全ポケモンに対して効果がある。かかっている間は移動も道具の使用も出来ず、テンポも悪く、いくらなんでも強すぎる。レベル1ダンジョン序盤での死因の一つ。 固定ダメージ技のダメージ量が引き上げられ、「ソニックブーム」は20から55、「りゅうのいかり」は40から65に。特に前者は遠距離攻撃ということもあって、どのダンジョンでも相当な脅威となる。 なつき度で威力が変動する「やつあたり」「おんがえし」も固定ダメージ技になっているが、本作では前述の通りなつき度がかしこさに対応している。前者の最大威力は45とレベル1ダンジョンでは役に立つが、後者の最大威力も45とかしこさの割に合わない。 防御の実際の数値を1/4に下げるという、ランク変動ではなく数値に関わる調整がされており、「かたくなる」といった技では元に戻らない「いやなおと」、数ターン後に相手を必ず倒す「ほろびのうた」がフロア全体が対象の上に治療手段が少ない、レベルの高い相手には通じない「一撃必殺技」もレベル無視など、強い方向に傾きすぎている。 本来は自分自身の分身を作り出して身を守る「みがわり」が、「敵をみがわり状態にして同士討ちのターゲットにする」という全く異なる効果になった。『風来のシレン』シリーズにおける「身代わりの杖」の効果を名前繋がりで借りてきたものだと思われるが、ポケモンしか知らないプレイヤーにとっては奇妙である。 「みちづれ」の効果が『風来のシレン』シリーズにおける痛み分け状態にする技へと性能が調整されているが、技を受けた際のメッセージが「〇〇はみちづれをねらっている!」という原作に近いものとなっており初見では効果が分かりづらく、「倒し切らない範囲であればダメージを与えても問題無い」、もしくは「みちづれ状態の相手を倒してしまうと共倒れにされてしまう」といった勘違いをしてしまいがち。 なおポケモンの覚える技については『ファイアレッド・リーフグリーン』のデータをほぼ丸写ししている。仕様の違いにもかかわらず、覚えるレベルまでそのままである。 本作オリジナルの技として「しんくうぎり(*3)」「すいへいぎり(*4)」があるが、タイプ「なし(ノーマルタイプですら無い。それ故にタイプ相性がない)」、本来なら技マシンを使えないポケモンを含めて、大部分のポケモンが覚えられるという奇妙な設定になっている。 実質的な害は無いが、なぜかルギアが「おんがえし(*5)」を覚えない。データの入力ミスと考えられる。 「まもる」「カウンター」系の技はこれらの技は、攻撃を放棄して守りを固める技となっているが、ポケダンではその効果が数ターン継続するため、守りながら攻撃する事が可能。特に強力なのは「オウムがえし」で、本編では「相手の使った技(自分の受けた技)をやり返す」という技なのだが、ポケダンではなんと「受けた技を無効にして、丸ごと相手に跳ね返す」という超強力な技となっている。ラスボスの大技もそのまま跳ね返すため楽勝。 「へんしん」が見た目を変えるだけの技になり、「不思議のダンジョンシリーズ」でいうマネマネ・カラス天狗系のポジションに。そのため、味方として使う分にはすさまじく弱い。一応、ごくごく一部の技マシンで技を取得する事も出来るが、弱い。 しかし、敵として出た際には「はかいこうせん」と同等の威力を持つ自爆技「わるあがき」で手痛い一撃をお見舞いしてくる。 使いにくいどころか厄介な特性。 とくせい:なまけ ナマケロ ケッキングは実質2ターンに1度しか行動出来ない。複数相手する状況のポケダンでは非常に扱いにくく、能力も普通なため進化前のヤルキモノの完全劣化と言われる始末。 本編でも「なまけ」はそんなものでデメリットしかないが、進化前のナマケロはともかく最終進化のケッキングは本編では伝説のポケモンに匹敵する能力の持ち主として知られているため、余計に違和感がある。 とくせい:にげあし 本編では「野生ポケモンから必ず逃げられる(*6)」という、比較的陰の薄いものの有利な特性。しかしポケダンでは「HPが減ると、おびえて逃げ出してしまう」というデメリットになってしまっている。リーダーならば踏み留まれるし、HPを回復すれば良いだけなのでストーリー中ではまださほど困らないが、難易度の高い隠しダンジョン(特に持ち込み不可のダンジョン)では仲間としては使い難い。 一応、「かげふみじょうたい(その場から一定ターン離れられなくなる)」にならないというメリットは存在する。そっちだけで良かったのではないだろうか。 とくせい:はっこう 「ダメージを受ける度に敵ポケモンが増える」という特性になっており、自身や仲間がこの特性持ちだとダンジョンの難易度が大幅に上がってしまう。なお、敵として出てきたこの特性持ちを攻撃しても、敵の敵=味方が増える訳ではなく、普通に敵が増える。レベル上げや宝物集めなどのやりこみプレイでは役に立つが。 本編でも「先頭にいると野生ポケモンの出現率アップ」という特性だが、あちらは他の特性との択一のため、はっこうを持たせない事もできる。こちらは前述のように全ての特性を持つので、該当のポケモンはかならずはっこうを持つ。 クリア後のストーリー中で行く事になるダンジョンに入場時強制セーブされる物が多い。 入場時のセーブは中断セーブ時と同様、途中で電源が切れたりフリーズした場合でも失敗扱いになり、持ち込んだ道具やポケを無くすようになっている。何故か、救助を諦めて戻った際もこれと同じ扱いとなってしまう。 ダンジョン入場時に特定の技を覚えたポケモンを連れて行くorそのわざを覚えさせるひでんマシンを持っていくという条件があるのだが、後者の条件で入りひでんマシンを失った場合、再回収するのがかなり面倒。 もっともこれは「やり直しがきかない」という不思議のダンジョンシリーズの基本ルールに従ったものであり、仕様上オートセーブが不可能な機種では大抵採用されている。 その他 ポケモンが会話をし、村を作って文化的な生活を営んでいる点。 本作はポケモンのゲームとしては初めてポケモンが人間の言葉で喋るゲームである。 アニメや映画、漫画ではロケット団のニャースや一部の伝説のポケモン、穴久保版ポケットモンスターのピッピ等喋るポケモンも存在するのだが、ゲームでは本作が初。 数百匹いるポケモン一匹一匹の個性が出て良いという声がある一方で、本家では自然の生き物としての側面が強いポケモンが、本作では普通の人間のように会話をしたり店を経営していたりというのは違和感があるといった意見もある。 顔グラフィックが全てのポケモンには用意されていない。 顔グラが用意されているのは主人公やパートナー(進化前だけ。ただしリザードンとカメックスだけ「ストーリーに関わるポケモン」にもなっているため用意されている)、ストーリーに関わるポケモン、伝説ポケモンだけ。 さらに、細かい表情変化まで全パターン搭載されているのは主人公 パートナー限定。 ただし、ゲーム中でよく会話することになる町の住人達やイベントの重要ポケモンなどについてはほぼ全て顔グラフィックがきちんと用意されているため、少なくともストーリー本編中では顔グラが少ないとは全く感じさせない作りになっている。 本作は新規タイトルにもかかわらず全ポケモン分に新規の8方向の歩行や攻撃等のグラフィックが用意されているため、顔グラフィックが全種類分存在しないことについては手抜きと責められるべきものではない。 なお、次作の『探検隊』では全ての登場ポケモンに顔グラフィックが最低1枚は用意されており、メインキャラの表情パターンも増加した。 問題点 ゲームバランス ポケモンごとのステータス設定。 本作ではポケモンが全386種いる以上、全種類を同格に扱うのはほぼ不可能だが、それにしても原作再現やプレイヤーを困らせる仕様が多い。 「ツボツボやラッキーは攻撃が弱いが耐久面が高い」「フーディンは特攻が高いが攻撃が低い」といった本編におけるポケモンごとのステータス設定が活かされておらず、ドーピングなしでもステータスが似通ってしまう。 ポケモンごとにレベルアップで上昇するステータスは固定されているが、多くには俗に「雑魚補正」と呼ばれる成長率になっており、敵として登場するときまでのレベルはあまりステータスが上昇しない様になっている。だが、マダツボミ系などはいつまでも雑魚補正がかかっているようなおぞましいほどの低成長率。 同じようにレベルアップ時の上昇値固定は進化にも影響をもたらしている。上のようにヒメグマをリングマに進化させようとすると、進化まではヒメグマの初期値と成長率で育つため、進化しても情けないステータスのリングマになってしまう。しかし、レベル1ダンジョンで使用したりジラーチの願い事でレベル1加入させるとリングマの初期値のままその成長率で育つ。 技思いだしの仕様もやや不便。進化前にしか覚えられない技もレベル上げ次第では思いだせるのだが、2段階進化するポケモンの場合はバグに近い不便な仕様になっている。 たとえば、ピカチュウがレベル50時に覚えられる技をライチュウになっても思いだすにはピチューをレベル50まで育ててから進化させないと思いだせない。 主人公とパートナー候補にコダックがいるのだが、このポケモンはレベルアップで習得できるタイプ一致の攻撃わざ(*7)が レベル50で習得できるハイドロポンプだけ。 この点はゲーム上では明らかにされず、みずタイプのわざマシンは軒並みエンディング後に入手するため、エンディング前にみずタイプの攻撃わざを使う事がまずない。 その為、知らずにこのポケモンを主人公やパートナーにすると過度に苦労する。 みずタイプは本編では「なみのり」のわざマシン使用前提をしているため、レベルアップで覚える攻撃わざが少なめのポケモンもいるが… そもそも「みずタイプの中では別に知名度や優遇度が高いわけではない」事を考えるとこのポケモンを主人公とパートナー候補に入れなくてもよかったのではないか。みずタイプは御三家だけで十分だったはず。 このポケモンは「DP」からはレベルが1ケタ台で「みずでっぽう」、レベルが22未満でも「みずのはどう」を覚えられるようになったが、次回作からは主人公とパートナーの候補から削除された。 一部の「わざ」の効果に明らかに問題がある。 相手の技を全て自分が受ける「このゆびとまれ」は自分をみがわり状態することで、敵ポケモンのAIの特性上集中攻撃を受けるという仕組み。しかし、みがわりの仕様で仲間は散り散りになってしまう。本来の用途である「自分に攻撃を集中させることで味方を守る」という役割はほぼ果たせない。 2ターン後にダメージを与える「みらいよち・はめつのねがい」は再現が難しかったのか、2~3ターンの間のみ与えるダメージが35固定になる。使いどころが思いつかない。 「はめつのねがい」はジラーチ専用技であるにもかかわらず「みらいよち」と全く同効果でPPだけ少ない。しかもジラーチ自身も「みらいよち」を覚えるので、「かつやくのあと」の「○しゅるいの わざを おぼえた」のカウントを増やす以外の意味が無い。 また、本作では「わざ」であれば通常攻撃よりも段違いに強くなり、技自体の威力はダメージにはあまり影響がない。そのため「1度に複数回攻撃できる技」の総ダメージが相対的に異常に高くなっている。他には「たいあたりやひのこなどの探索時のためにPPが多くある技」「10まんボルトやねむりごななど範囲が広い技」が優先される傾向にあり、高威力技や究極技はこのゲームだとかなり使いにくくなっている。 前述した「カテキン」で技威力を上げることもできるが、入手頻度が低すぎてシステムとしてまともに機能していない。 役に立たないアイテムがやけに多い。 ふしぎだまに顕著。目の前の水地形などを埋め立てる「うめたてのたま」、相手に口を使った技を使わせない「ちんもくのたま」、がんせきふうじ・でんこうせっかを一回きりで使える「がんせきだま」「やまごえだま」などは存在意義が非常に薄い。わざマシンにした方が遥かに便利である。 本来の不思議のダンジョンでは「杖」として複数回使用できるであろう効果のアイテムも、本作では各1回限りの使い捨てになっており、アイテム欄も圧迫するため使い勝手が悪い。 マイナス効果の装備品は持っていても役に立たない。敵に投げつけることで効果を発揮するものもあるがごく一部である。 他の不思議のダンジョンシリーズのような「未識別アイテム」(拾った時点では正体が分からず、識別したり実際に使ったりすることで正体が判明する)が存在しないため、上記のようなハズレアイテム・マイナスアイテムはトラップとしても機能しておらず存在意義が無くなってしまっている。 「不思議のダンジョンシリーズ」でいう「矢」に相当する飛び道具のうち、針系(枝・針・棘など)のアイテムがやたらと多いが、威力や性質には違いが見られない。同一ダンジョンで2種類以上落ちていることも多く、無駄にばらけてアイテム欄を占領する。 「わざ」の威力差がほぼ反映されていない事と合わせて、ダメージ計算式に何らかの問題がある可能性がある。 地形を無視して近くの敵一体に固定ダメージを与える石系の「ゴローンのいし」「いしのつぶて」は前者が序盤から入手可能なのに対し、後者はクリア後ダンジョンでしか入手できないが、名前のとおり前者の方が威力が高く、後者はそれよりも5低い15のダメージしか与えられない。次回作では「いしのつぶて」の方が先に登場するようになった。 わざマシンを使うと「しようごマシン」となり、技「リサイクル」で元のわざマシンに戻せる。しかし、しようごマシンは預けられず、所持し続けるかともだちエリアのポケモンに持たせるしかない。そこまでしてリサイクルする必要があるわざマシンもそれ程ない。 ストーリー クリアまでのストーリー展開がかなり良好なのに対し、クリア後のストーリー展開が若干味気ない。 謎の遺跡が現れた、ラティアスの姿が消えた、西の洞窟に最強のポケモンがいる…など粒ぞろいではあるが、一貫性がないために印象が薄い。 全てのポケモンを登場させる為、一貫性を出しづらかったのかもしれないが。 強いボスも「はるかなる れいほう」のホウオウくらいのもの。99階もある「にしの どうくつ」のミュウツーや「ぎんの かいこう」のルギアは技も弱ければステータスも低く、その道中の方が圧倒的につらい。 クリア後の主人公とパートナーのぞんざいな扱い。 本編ではパートナーは主人公と常に行動を共にしてストーリーに大きく絡み、倒れると冒険失敗となっていたが、クリア直後の小イベントを経過後は朝に迎えに来ることが無くなり、パートナーの同行が必須ではなくなる。町の中でもパートナーが後ろに付いてこなくなる。 さらに、クリア後パートナーはストーリーで少し喋るだけで、主人公・パートナー共にダンジョン内での台詞等は他のポケモンと同じになってしまう(例 ワニノコの場合「がんばっていこうな! (主人公)!」→「かみついていい? かみついていい?」)。 ゲームシステム上ではパートナーに縛られなくなり自由度が上がる反面、パートナーの態度が素っ気なくなってしまった事に寂しさを覚えたり、本編の性格とのギャップを感じてしまう事も多い。 クリア後はリーダーを主人公以外のポケモンへ変更可能になるのだが、操作キャラもリーダーにしたポケモンになってしまうため、基地で寝泊まりするのもそのポケモン。それまでストーリーで活躍した主人公やパートナーは単なる一般ポケモンのような扱いになってともだちエリアに追いやられてしまう。 クリア後は主人公とパートナーの進化が可能になるのだが、一部の進化後の顔グラフィックは用意されていないため出なくなってしまう。 なお、クリア後のストーリーや主人公とパートナーの扱い、顔グラなどについては次回作以降で改善されている。 ただし、主人公とパートナーの進化後の扱いが冷遇されてしまうのは本作以降でも度々起こっている。 システム 仲間システムが面倒くさい。 現地点のメンバー、ともだちエリア、メンバー全員の大きさといった課題を全てクリアしなければ仲間にならない上に、仲間になる確率はランダム。伝説ポケモンに至っては確率自体は高めでも戦闘の機会が限られているので仲間にするのが困難である(一部100%仲間になる場合あり)ため、なかなか狙った仲間が手に入らないこともある。 おまけに仲間にできる数は全種類のポケモンを1匹ずつ仲間にできる分だけしかない。このため同じポケモンを2匹以上仲間にすると仲間のコンプリートはダブっているポケモンをリストラしないと不可能。 仲間になったポケモンを連れて無事にダンジョンを脱出しなければ、そのまま別れてしまうことに。 これについては「あなぬけのたま」という脱出アイテムで解消できる。しかし微妙に手に入りにくく、エンディング後だとお店に並ばなくなり入手が難しくなる。 またジラーチやセレビィなどの伝説ポケモンは前述の高難易度ダンジョンをクリアしなければ仲間にならないものが多く、全てのポケモンを仲間にするためにはそれらをほぼ全てクリアしなければならない。 通常ポケモンでも、中盤以降のダンジョンでしか仲間にならないのに天候変化で死んでしまうほど弱いポッポやタマタマ、「しあわせの とう」のごく一部階層に稀にしか出現しないラッキーやポニータ、同ダンジョンの低階層に出現するがバグの影響を受けやすいイーブイなど加入しにくいポケモンは多数。店主やガーゴイルのポジションに当たるカクレオンに至ってはレベル90以上+ともだちリボン所持で1000分の1の確率で仲間になる。実力も高く、常時倍速で遠距離攻撃・ステータス操作攻撃などレベル100のポケモンでも安心できない。 そしてコンプリートを狙うのなら、上記のを進化数分集めなければならない。 救済手段としてか、ジラーチと伝説以外の欲しいポケモン以外のともだちエリアのスペースを全て埋め、「うたごえのいし」を所持して「ねがいの どうくつ」をクリアし、ジラーチに願えば、手間こそかかるが狙いたいポケモンを仲間にできる。 ダンジョンから帰還するたびに、リーダー以外のポケモンが全員ともだちエリアに戻ってしまうため、再び複数人でダンジョンに挑む場合は面倒なことになる。 クリア前から出現するのに、ともだちエリアの入手時期の関係でクリア後にしか仲間にならないポケモンがやたら多い。 一応「主人公とパートナーに対応するともだちエリアは最初から手に入る」という仕様を利用すれば、一部のエリアはクリア前でも入手する事は可能。 特にほのおタイプは炎系ダンジョンが2つもあるにもかかわらず、クリア前に主人公とパートナーとは無関係に仲間に出来るポケモンは デルビルだけである 。 あまりにも不評だったのか、次回作では ともだちエリアその物が削除され 、仲間の管理はオーソドックスなリスト方式になった。 一部のポケモンと遭遇するととにかくテンポが悪い。 全体攻撃である「ぎんいろのかぜ」を持っているポケモンは、同じ部屋内に敵を認識するとかなりの頻度で使用する。部屋が広ければ広いほど倒すのに時間がかかる。 他の全体攻撃技は、隣接しないと使用判定がなされない等の配慮がされているものもあるのだが。 部屋全体のポケモンが対象となる「こうそくいどう」や「てだすけ」は一匹一匹能力上昇の演出が入る為、相手のターンがなかなか終わらない。 特に「こうそくいどう」は行動回数リセットの効果があり、該当ポケモンの行動順が敵集団の中でも後の方だとずっと相手のターンに。こちらが余程強くなければ即死である。 全体的にポケモンの経験値稼ぎが作業感が強く効率も悪い。 もっとも手軽なのは、エンディング後にマクノシタくんれんじょで「チーム ハイドロズ」に挑み、連結技で片付け、カクレオンしょうてんでレベルを上げられる「しあわせのたね」を買う方法。 しかし、手に入る経験値はたったの4,896。本家ポケモンではそこそこな量だが、例えば「ダンジョンで加入したヒメグマLv10をLv30まで育てて進化させよう」と思うとかかる経験値は334,000。他の手段を考慮しなければ79回の挑戦が必要。 ハイドロズはそこそこ強い、雑魚敵のニョロモは弱いが技がウザいと問題点が多い。 青ではダブルスロットによる「きゅうじょたいのま」で、赤の救助隊メンバーに挑める。ハピナスや伝説のポケモンを並べて片付ければそこそこ稼げるが、伝説のポケモンは強いし、赤で揃える手間がある。 たっぷり稼ぐ方法として、「クリア後のダンジョンのモンスターハウスを連結全体攻撃で片付ける」「あんや いせきの発光法」などがあるが、それを準備するにも手間がかかりがち。 どれもこれも根気さえあれば稼げるのだが、カイリューなどの進化レベルが高いポケモンを進化させるには何百回近く挑む必要もある。根気が折れかけたなら、前述のジラーチを使った方法を使う事も視野に。 バグ・不具合 青の救助隊のデータ消失バグ(発売直後) 初期版の青には、『赤の救助隊』以外の一部のGBAカートリッジを、ニンテンドーDSに挿したままゲームを起動するとそのカートリッジのセーブデータが消えてしまう不具合が発覚している。 セーブ方式の違いのためか、ポケモンシリーズは消えないが、『ロックマン エグゼシリーズ』はほぼ消える。 任天堂は発売から8日後に、無償でバグを修正した新品の修正版と交換するという処置をとった(公式)。 これにより安心して遊べるようになった。初期版は店頭からも回収されたため、現在出回っているソフトはほぼ修正版である。 2018年3月末で交換対応は終了しているため、今から中古で買う場合は要注意。WiiUを持っている場合はバーチャルコンソールでプレイした方が良い。 ただし、当然ながら消えたセーブデータの復元はされなかった。消えてしまったソフトに関しては諦めるしかない。 初期版と修正版の違いはこちらのサイトも参照。ソフト裏面と説明書の型番が変更されている。 なお、箱・シールは初期版でも修正版でも無印「NTR-APHJ-JPN」のままなので、外箱だけからは区別がつかない。 ゲーム内容のバグ 仲間がにげあし状態の時に階段に向かうと、次の階への移行画面に変なマップが出る。にげあし状態が2匹以上の場合だと、最悪フリーズする事も。 そのため、「しあわせの とう」のイーブイ勧誘には気をつける事。 ドーブル専用技スケッチで覚えた技をダンジョン内で連結する時、何故か連結が外れてしまう。 これはスケッチのPPが1であり、技が書き換えられてもその情報が残っているからだと思われる。ダンジョン内での連結はあまり無い事だが、連結する方法がダンジョン内にしかないレベル1ダンジョンに挑む際は注意。 「ダンジョン内の店で物を置いて中断し、カクレオンに話しかけるとお金が無限に貰える(空売りバグ)」「ボスポケモンにふっかつのたねを拾わせてから倒すことで、HPを高いまま仲間にできる」など意図的に起こせるバグが多く、ゲームバランスを損なうため使用は自己責任で。 総評 不思議のダンジョンシリーズ初心者にも上級者にもとっつきやすい、バランスの良いゲーム。 ポケモンらしさをできる限りの範囲で損なわずうまく不思議のダンジョンに仕上がっている。 やり込もうとするとキツイ面も多く見えてくるが、クリアまでのストーリーはかなり良く、プレイしても損しない出来になっている。 その後の展開 メディアミックス 発売と同時期にコロコロコミックで本作を基にした漫画『ポケモン不思議のダンジョン ギンジの救助隊』が連載され、単行本(全1巻)も発売。漫画:溝渕誠。ストーリーは部分的にゲーム本編をなぞるものの、漫画オリジナル要素が多分に含まれているのが特徴。 発売から約1年半後、本作の導入部を原作にした短編アニメ『ポケモン不思議のダンジョン 出動ポケモン救助隊ガンバルズ!』もネット配信された。元々は海外版発売に合わせたキャンペーンアニメ『Pokémon Mystery Dungeon Team Go-Getters Out of the Gate!』だったが、話題になったことで日本でも日本語にローカライズされた上で半年遅れで放映されることになった。現在ではニンテンドーeショップやYoutubeで視聴できる。 本作の流れを汲む続編として約2年後に『時・闇の探検隊』が発売。「主人公が元人間」「パートナーと一緒に冒険」というシナリオの流れは本作と共通しているものの、また別の異なるストーリーになっている。 さらにその1年半後にマイナーチェンジ版の『空の探検隊』も発売されている。 小ネタ 『ポケモンダッシュ』に続く、ポケモンシリーズにおける第2のDSソフト。全てのポケモンが登場する本格的なゲームとしては初となる。第3のDSソフトである『ポケモントローゼ』ともすれちがい通信で連動する。 ルギアが初登場時、「命を賭けてかかってこい!」と発言する。 ルギアがアニメ劇場版第2作の予告編でのみ言っていた台詞であり、一部のファンの間では幻のセリフとして有名だった。 全体の会話の流れから見ても不自然なものではなく、セルフパロディにありがちな無理やりさや押しつけがましさは感じられない。 ただしここで戦うルギアは 技も能力もやたらと貧弱なため 、戦闘まで含めるとどうにも台詞だけ浮いてしまっている感は否めない。 クリア後ストーリーで「やみの どうくつ」にイジワルズのゲンガーを連れて挑む時、何故かゲンガーの技構成が通常とは異なりアブソルと同じものになっている。 これについては本来の設定通りだと攻撃技も少なく、呪いで自滅されて難易度がさらに上がるためやむなく変更なのではという意見あり。 ポケモン不思議のダンジョン 救助隊DX 【ぽけもんふしぎのだんじょん きゅうじょたいでぃーえっくす】 対応機種 Nintendo Switch 発売元 ポケモン 販売元 任天堂 開発元 スパイク・チュンソフト 発売日 2020年3月6日 定価 6,800円 判定 良作 ポイント 元祖ポケダンを一つに纏めてリメイクボリュームが大幅に増加 概要(DX) ポケモン不思議のダンジョンシリーズの初期作である「青の救助隊」「赤の救助隊」を一つに纏めたリメイクした作品。Nintendo Switchでの発売となった。 先駆けて、同年1月10日よりセーブデータを製品版に引き継げる体験版が配信開始されている。 原作からの変更点 オートセーブシステム 場所問わず自動でセーブしてくれるようになった。一応手動セーブも用意されている。 ダンジョン内で電源を切っても再開時にはそこからプレイ出来るため、原作のリセットペナルティも廃止されている。 通常攻撃の限定化 本作ではリーダーのポケモンは通常攻撃が出来なくなった。全ての攻撃技をオフにした状態で攻撃をすると「わるあがき」になる。 ただし、「相手との距離を詰めさせる」などの為には出来る。 仲間と敵は『攻撃技のPPが切れている』『タイプ相性で全ての攻撃技が通らない』『重ね掛けが効かない補助技を使用している』のいずれか、またはすべてを満たしている場合のみ通常攻撃を行う。 リーダーは通常攻撃が出来ない代わりに周囲1マスの床の「ワナさがし」を行える。 これに伴ってか、超ポケダンシリーズに引き続き「えだ」アイテムが登場している。 すばやさの追加 本編同様、ステータスにすばやさが追加された。効果は値が高いと見えていない罠を踏んでも作動しない確率が上がり、使った技をもう一度連続で攻撃する確率が上昇する。 連続攻撃しても消費PPは1のみ。 こうげき・ぼうぎょ・とくこう・とくぼうと比べてレベルアップで上がり易く、技の命中に関しては超ポケダンのようにすばやさが低いと当て難いといった仕様もない。 タイプ相性・技システムの変更 リメイク前だと倍率が緩和されていたタイプ相性が本編通りとなった。タイプ特性もあり、これは『ウルトラサン・ウルトラムーン』準拠になっている(でんきタイプはまひ状態にならない、くさタイプはほうしやこな系の技・特性が効かない等)。 通常攻撃の限定化(*8)と合わせて技選択はタイプの多彩さが求められるようになったが、後述する「すごわざ」の一つである「ごりおし」を習得していれば効果が今一つ・無効を無視出来るようになる。また、後述するかくせい状態のポケモンが連結した技を使っても無視出来る。 攻撃技を使い込むごとに経験値が増え、威力・命中・PPが増えるようになった。これらに関するドーピングアイテムは本作では入手しやすくなっている。 オート移動 Lボタンでオート移動が出来るようになった。目的地に着いたり敵が周囲2マス以内にいると強制解除される。 探索優先・階段優先を選べて、探索優先は全ての部屋に入ることを優先、階段優先は次のフロアに進むことを優先する。ただし、このシステムには大きな欠陥がある(後述)。 部屋内の見回し Rスティックを動かすことで、画面外でも部屋内なら見回すことが可能になった。 これにより、無駄な移動なく欲しい・見ておきたいアイテムかどうかを確認することが可能になった。 仲間ポケモンの押し出し 仲間がいる方向に向けて方向キーかスティックを入力することで押し出し、Bボタンを合わせることで従来通り入れ替えとなる。大型のポケモンは流石に押せず、入れ替わることで位置交換になる。 通路への退避に使える等メリットもあるが、押し出しをするごとにお腹を多めに消費する。なお、Bボタンを押しながら敵の方へ移動すると、敵を押すことも出来る。 回復アイテムの任意使用可 HPのピンチ時や状態異常時に「オレンのみ」「モモンのみ」等の回復アイテムを使用するかどうかが自動で確認が入るようになった。 「ふっかつのタネ」「プチふっかつタネ」にも使用の確認が入るため、不必要に消費されることがなくなった。この2つはタネ系のアイテムでありながら投げて当てないと食べることも出来ないように変更されている。誤って食べてしまわないための配慮だろう。 第4世代以降に登場した追加進化形・リオル系統の追加 リオル系統は原作にてルカリオ像・ルカリオランクの存在から選出されたと思われる。 本作にも、ルカリオ像だけでなくマネネ・ウソハチ・マニューラ像もきっちり用意されている。これらは入手した像のポケモンが特定のダンジョンでも登場するようになる。 メガシンカ・ゲンシカイキ 仲間側は「かくせいのタネ」の使用、敵側は敵味方問わず何かしらのポケモンを倒すことで「かくせい」状態になり、本編でメガシンカ・ゲンシカイキを獲得しているポケモンはメガシンカ・ゲンシカイキ状態になるようになった。 メガシンカを2種類保持しているリザードン・ミュウツーがXとYのどちらになるかは完全ランダム。 本編では「ガリョウテンセイ」を覚えていることがメガシンカの条件だったレックウザだが、本作では覚えていなくてもメガシンカ出来るようになった。 倒されるだけでなく、まひやねむりのような動きを止められる状態異常に掛かると「かくせい」が解除される。しかし、超ポケダンのように暴走することはなく、階層を移動しても維持される。 技の追加・習得範囲変更 レベルアップでの習得範囲・技マシンの種類と共にウルトラサン・ウルトラムーン準拠となった。そのため、原作と違って秘伝技の概念がなくなっている。 また、クリア後にゴクリン連結店でポケを支払うことで教え技が使えるようになった。覚えられる技は同じくウルトラサン・ウルトラムーン準拠。 残念ながらタマゴ技は一切覚えられない。 キャンプ 原作のともだちエリアからキャンプへと変更になった。基本的なシステムはともだちエリアと同じ。 この変更による改善点・問題点は後述。 すごわざ 本作では原作にあった「かしこさ」が「すごわざ」に置き換わっており、「にじいろグミ」で確率、「DXグミ」で確定ですごわざを1つだけ習得出来るようになった。個別に適用されていた「かしこさ」と異なり、すごわざは冒険メンバー全員に適用されるため、原作と違ってメンバー全員に同じ恩恵を受けられるのが強みになっている。 厳選を考えなければ原作のように大量のグミを用意する必要がなくなったが、かしこさのように最終的に万能になれる訳でもなく、冒険メンバーでバランス良く補っていく形になったため一長一短といったバランスになった。 マクノシタ訓練所の完全一新 ~タイプの間、といった内容ではなくなり、依頼やポストで手に入る「ホンキチケット」を利用し制限時間中に敵を倒し経験値を得る『ホンキのくんれん』に変更された。通常のホンキチケットに加え、ホンキチケットA・ホンキチケットSといった上位のアイテムがあり、上位のものほど制限時間が長くなり、取得経験値も多くなる。 一度のプレイで一体までしか参加出来ないが、そのポケモンに不利なタイプのポケモンのみ出現するシステムになっており、クリア前までのレベル上げや技の強化に最適となった。仮に倒されても何度も復活できるためひたすらタイプ一致技を当てて倒し続けるだけで良い。 上記のホンキのくんれんとは別に『まなびのくんれん』というダンジョンの操作に関するチュートリアルも追加された。こちらは初回クリアのみアイテムがもらえる上に無料で何度でも利用可能で、失敗してもペナルティはない。このゲームの操作に慣れるのには最適である。 チーム編成記憶、ダンジョン内仲間枠の増加 予めチームを登録することで、原作のように一々仲間のところに行って編成を組むといった手間がなくなった。 救助隊ランクを上げることで、登録可能なチーム数を増やすことが出来る(最大10チーム)。 ダンジョンに連れていける数は原作同様3匹までだが、リーダー含め最大8匹まで、依頼主を加えると9匹までダンジョン内で攻略することが出来るようになった。 大型のポケモンを3匹連れて行くことも可能でサイズ制限もない。 仲間になったポケモンの自動経験値獲得 冒険に連れて行かなくてもダンジョンで獲得した経験値が既に仲間化しているポケモン全員に入り、全ポケモンレベル100への道程が緩和された。 ホンキのくんれんで得た経験値だけは個人のみ。 救助待ち状態になっても自分の残りメンバーで救助可能に 冒険失敗した場合、プレイヤー自身の残っている仲間ポケモンでチームを組んで救助に向かわせることが可能になった。 また、原作と違い救助地点がモンスターハウスに変化しなくなった。 この仕様を利用することで、レベルリセットダンジョン限定ポケモンの仲間連れ帰りが非常に楽になった。 救助不可能な場合の全滅ペナルティは、原作とは違い「資金だけでなくアイテムもすべて消失」へと増加している。 他人への依頼システム 受注出来る依頼数が最大12件まで増え、パスワードだけでなくNintendo Switch Onlineの利用により、インターネット経由で直に救助の依頼・受注が出来るようになった。 依頼する側は報酬をノーマル・スペシャル・デラックスと選ぶことが可能だが、どのグレードを選んでも依頼側の懐が痛むことはない。受注側はグミやドーピングアイテムを稼げながら救助隊ランクも効率良く上げることが出来る。 キーワード一覧 オプションからキーワード一覧を選択することで、技や罠・すごわざ等を調べることが可能になった。 評価点(DX) グラフィックの向上 トゥーンレンダリングで救助隊シリーズの世界観を完全再現しており、3D化にあたっての違和感が全くなく綺麗に描写されている。 原作ストーリーをほぼ忠実に再現 本家のポケモンシリーズでは『HGSS』でキャラクターのデザインの変更・言動・シナリオの展開に変更が入るようになり、『ORAS』でそれが余りに過剰となり、『ピカブイ』で極力アレンジが抑えられるという経緯を辿ったが、本作は原作のストーリーをそのまま持ってきたと言っても過言ではないほどほぼ忠実に再現されている。 セリフやBGM、広場のポケモンの配置等、ほぼ全てのストーリー要素が3Dグラフィックで表現されながらも原作と同じになっている。特定のポケモンに視点が合わさったりと様々なシーンの演出も強化され、3Dグラフィックが上手く活かされている。 原作ストーリーを概ね再現しながらも、不満点の多かった箇所は解消されている。 一例として、原作で不評意見の多かった逃亡時前のハスブレロの主人公に対する攻撃シーンがカットされていたりなど。 クリア後もパートナーが主人公と一緒に居てくれるようになり、ダンジョン内のセリフもずっと専用のまま。パートナーに話しかけることも可能で次の目的を簡単に教えてくれるため、迷う心配も少ない。加えて、主人公も話しかけたときのセリフが追加された。 主人公とパートナーの選択および性別の反映など 原作同様心理テストで決められるのは同様だが、気に入らない場合はその後に自分で好きなポケモンを選び直すことが出来るようになった。主人公ポケモン次第で難易度が激変することも少なくないだけに嬉しい配慮。リメイク前と違って主人公候補の16匹全員を自由に選べるのも大きい。 主人公と同じタイプを選べないのは変わらないがパートナーも自由に選べるようになったため、リメイク前では出来なかった組み合わせ(ワンリキーとエネコ、コダックとニャースなど)でも遊べるようになった。 選んだ性別の姿が反映されるようになったため、主人公にも専用のグラフィックが初めて用意されている(*9)。 他にも『超』と同様、主人公とパートナー用に常時スカーフやリボンを着用している専用のグラフィックが用意されている。シリーズを象徴する個性の1つであるため、主人公・パートナーに愛着のあるファンには嬉しいポイント。 チーム名・ポケモンの名前の自由変更 原作ではチーム名や主人公、パートナーのみ自由に変えられる仕様が存在したが、本作では主人公・パートナー以外に仲間になったポケモンも全て自由に名前を変えられるようになった。 3DSシリーズ作品以降と同様、6文字まで入力出来る。 クリア前ストーリーの難易度軟化 常時「せんりがん」「じごくみみ」状態で、エリア内のアイテム・敵の動きが見える状態になっている。それに加え「常時リーダーチェンジ可能」「主人公・パートナーのどちらかが倒れても冒険失敗にならず、ダンジョン内に「プチふっかつタネ」が多く落ちている」といったように、クリア前の冒険では詰み難い仕様となっている。 冒険失敗回数が増えるとゲリラダンジョンとして「げんえいのどうくつ」が出現するようになる。このダンジョンでは「リンゴ」系統、「ピーピーリカバー」、「ふっかつのタネ」系統が多く出現し、ストーリーをクリア出来ないプレイヤーへの救済処置となっている。 原作では使えないアイテムが非常に多かったが、本作では使えるアイテムが非常に多い。対象が部屋全体になり、命中率も上昇した「いちげきのたま」など、効果が改善されているものもある。 ただしクリア後は「せんりがん」「じごくみみ」が解除されるので、従来作からのファンを飽きさせることもない。クリア前の難易度軟化も「クリア前はチュートリアル・クリア後が本番」等と好評意見が多い。 わざのシステム変更 現行作品に合わせて物理技と特殊技が分けられている。 連結している技のPPが0になっても連結が外れないようになった。 複数の敵を攻撃出来る技や部屋全体の技なども特定の状態異常になっているか、ごく一部の技を除けば味方を巻き込まなくなった。 また、主人公とパートナーも初期の内からわざマシンや遺伝限定の技を覚えている為、わざの面で困る事が少なくなった。 とくせいのシステム変更 原作では2種類あるポケモンは両方所持という形だったが、本作は2種類持っているポケモンは仲間になった時にランダムで1つになるようになった。 両方の特性が強かったポケモンに関しては弱体化と言えるが、例としてトゲキッスは特性を2つ持っているが片方がデメリットが大きい「はりきり」のため、恩恵を受け使い易くなった。 デメリット特性自体上方修正が入ったものが多く、特性を無効化出来る「むこせいスカーフ」が登場したことで、特性による性能差は大幅に緩和された。 原作では敵が増加するだけだった「はっこう」やフリーズの一因にもなり得た「にげあし」もマイナス特性ではなくなっている。 掲示板に記載されている依頼システムの改善 依頼文の不自然な内容(*10)が無くなっており、つれてって以外の依頼主は完全にNPCと化したため、悪天候などで倒れるといった不具合が発生しないようになっている。 つれてって依頼も依頼主がダンジョンに合わせた強さになっており、仮に倒されても巻き添えを食らって即救助失敗になる理不尽な仕様ではなくなり、依頼主が一時的に気絶するように変更されている。気絶した依頼主はその階層内で「ふっかつのタネ」系統のアイテムを依頼主にあげるか、「みなふっかつだま」というアイテムを使うことで再度同行出来るようになる。気絶した依頼主を復活出来ない場合は流石にその依頼は失敗になるが、冒険自体は続けられる。 ボスの大幅強化 伝説級のボスは敵に有利になる効果や一定ターンでプレイヤー側に不利な効果を与えるエリアになっているだけではなく、クリア後はミュウツー・カイオーガ・グラードン・レックウザは一度倒しても「メガシンカ」「ゲンシカイキ」で再戦が行われる等、難易度が大幅に上がった。 伝説級に限らないがボスは状態異常が長くても2~3ターン以内で治癒するため、搦め手も通用し辛くなっている。 原作で仲間にするのが難しかったポケモンへの救済処置 仲間に出来る仕様が探検隊シリーズと同様になり、最終進化ポケモンも倒して仲間にすることが可能となった。そのため、序盤からマッスグマやキマワリ、ナッシーなどが仲間になったりすることもある。 ダンジョンクリア後に最後まで一緒にいたポケモンたちは、該当するキャンプエリアがなかったり正式に仲間にしなかった場合は別れることになるが、その際にお礼としてポケをもらえるようになった。なお、低階層で仲間になった方が多くもらえる。 敵を倒して仲間になる距離条件も見直されており、仲間判定がリーダーの周囲2マス以内に変更された。 ダンジョン内で倒れているポケモンが追加された。救助依頼に関係なくランダムで登場し、リンゴ系の食糧を渡すと仲間になってくれる。 レベルリセットダンジョン限定ポケモンが通常ダンジョンで倒れているパターンもあり、前述の手段と合わせて上記限定ポケモンの仲間化の難度が大幅に軽減されている。 ストーリー後半からカクレオン商店で購入出来る「しょうたいじょう」を利用することで、一部ダンジョンの道中に登場する「ミステリーハウス」に入ることが可能。ミステリーハウスでは、中に入っているアイテム入手やポケモンを仲間にすることが可能となっており、候補ポケモンも進化以外の仲間方法がないものも多い。 ポケダンシリーズ仲間化最難関と言われしカクレオンも、「しあわせのとう」70階付近で普通に登場し、仲間にすることが可能となっている。泥棒時での常時倍速・高ステータスの仕様ではなく、かなり弱いレベル・ステータスとなっており倒し易い。 勿論、泥棒を経由して仲間にすることも可能。カクレオン自体、レベルを1上げるだけで100万近い経験値を要求されるため、高レベルのカクレオンを目指すだけなら泥棒経由の方が基本的に楽ではある。 また、本編で進化用道具だったものは全て「しんかのあかし」というアイテムに統一。1段階目進化へは2個、2段階目進化へは4個必要。一部ダンジョン最深部で落ちていたりカクレオンの商店で売られており、入手難易度は低い。 ストーリー加入ポケモンの待遇強化 ストーリーで仲間になるポケモンは別れることが出来ないようになっており、アブソルとサーナイトは固有の台詞パターンを持ち(*11)、すごわざも習得している。サーナイトは加入レベルが大幅に上昇した(Lv5→Lv50)。 アブソルは原作と違い「ひょうせつのれいほう」の入り口でダンジョンに入る前から一緒におり、それに伴ってストーリー中での台詞も追加されている。 アブソルのすごわざは使い勝手に優れる「しぼりだす」を持つ。サーナイトはイジワルズのゲンガーとの関係性を暗示させる「はなれてもがんばる」を習得しているため、使い道はイマイチにもかかわらず評判は良い。 伝説・準伝説級のポケモンも仲間時に固定のすごわざを習得している。中でも、ミュウは経験値稼ぎに重宝する「オニせいちょう」を持っており、全ての技マシンが利用可能な仕様と合わせて優秀な立ち位置にいる。 救助隊ランクの追加 ルカリオランクが廃止され、やり込み要素としてウルトラ・ハイパー・マスター・グレートマスターランクが追加された。 普段通り依頼をこなしていくだけで簡単に到達出来るシルバーランクで道具箱が最大数の一歩手前まで増えるため、通常プレイに支障が出ることもない。 ウルトラランクになるとミステリーハウスでリオル・ルカリオが出現するようになる。 色違いの登場 一部ダンジョンでは通常のポケモンよりレベルが高く、倒したときの経験値が多い強敵が登場し、稀に色違いとして現れる。色違い個体のみ「ともだちリボン」を持ったリーダーが倒すことで低確率ながら仲間にすることが可能。 強敵登場とは違う隠れ色違いポケモンとして、色セレビィが登場する。仲間にするまでの条件が多難だが、台詞が探検隊シリーズでジュプトルの仲間として登場した時のものがそのまま使われるというファンサービスがある。 ワナの弱体化 前作の超と同様ほとんどが1度踏めば壊れるようになっており、逆に2回以上発動する可能性があるワナは数えるほどにまで減少している。 加えてリーダー以外は見えていないワナのあるマスに移動しても作動せず、発見したワナは必ず避けるように移動するため、仲間がワナを誤って踏んでしまうといった問題は絶対に発生しないようになっている。 一方でリメイク前と違ってストーリー序盤から存在するようになったワナもいくつかあり、相対的に難しくなっている部分もあるにはあるが、影響の少ない効果のものから出るようになっており、程よい注意喚起になっている。落とし穴も廃止されているため理不尽な離脱が発生しなくなっている。 賛否両論点(DX) ともだちエリアからキャンプへの変更 原作のようにエリアに入ることが出来ず、『探検隊』以降の様な従来のエリアの背景にそこからカーソルでポケモンを選ぶだけの淡泊なものへと差し替えられた。 表示されるポケモンはドット(*12)で描写されており、第6世代で初登場となったニンフィアのみ新規でドットが用意されている。 この仕様で原作の問題点の仲間に出来る数が大幅に改善された一方、エリア内を動かせなくなった点を惜しむ声も多い。なお、エリアの背景は-ボタンを押し続けていると確認出来る。 BGMも一部のエリアが原作と変わっている。しかし、「森と山のささやき」は超ポケダンの音源から流用されておらず、新規に作られている。 主人公とパートナーが本来所属している救助隊キャンプのエリアにいなくなったため、初期入手のキャンプエリアが固定されているのも地味な難点ではある。その代わりエンディング前でも救助隊キャンプ内での強化は出来るため、リメイク前よりも主人公とパートナーの強化を楽に行えるのは上手く配慮されていると言えるだろう。 「さわぎのもり」でのマンキーが強い 原作では弱いという設定通り脆弱なボスだったが、本作ではかなりの強敵と化した。 尤もダンジョンの奥にいるボスであることに変わりはなかったため、上記のボスの大幅強化の仕様もありこれは当然の措置とも言える。 ゲーム内で入手した依頼のパスワードが表示されなくなった 原作で改造メールが蔓延っていたことへの対策と思われる。 タイトル画面からパスワード入力画面へ進むことは出来るが、公式で用意されたパスワード以外は弾かれるようになっている。 チームテングス・カラミツキ・ハイドロズ・ゴロゴロのリーダー以外のメンバーが登場しなくなった マクノシタ訓練所の仕様変更の弊害。これにより、各チームのリーダー以外のメンバーが本作では不明となっている。 ハイドロズは原作同様カメックスの他にオーダイルが名前だけ登場している。 クリア後の難易度調整 クリア前のダンジョンに存在した常時「せんりがん」「じごくみみ」状態が無くなってしまうだけではなく、敵の強さが大きく上昇し攻略がドーピング前提となってくる。 ドーピングアイテム自体はカクレオン商店や依頼で手に入り易くなったことに加え、「ちていいせき」や「アンノーンのいせき」で壁に埋まっているアイテムが「せんりがん」状態で見えるようになったため入手の敷居は大幅に下がっている。 ただし本作は従来作でいう「ゼロのしま なんぶ / ちゅうおうぶ」に該当するようなダンジョンがないため、一定以上強化し過ぎると難易度が激減する。 クリア後で一度倒したボスと再戦出来ない エンテイ・ライコウ・スイクンを除き、クリア後にボスを倒すと強制的に仲間になるようになり、別れる事も出来ない(*13)。 道場などで再戦出来る機会があっても良かっただけに惜しいところである。 ジラーチも強制的に仲間になるが、リメイク前とは違い、願い事はジラーチを仲間にしていても利用できるため、そこは安心していい。また、リメイク前と違って倒せば必ず仲間になる点はむしろ改善されていると言える。 問題点(DX) オート移動のテンポが悪い 探索優先でまだ入っていない部屋があったり階段優先で階段を見つけてもダンジョン内で倒れているポケモンを優先して追尾するため、優先の意味がない。一度話しかけないとその後も追尾し続ける仕様で大幅にテンポを落としてしまっている。 恐らく、倒れているポケモンのフラグが救助依頼のフラグと同じにしているための弊害だと思われる。 階段優先で階段のある部屋を先に見つけらればオート移動を中断して手動で動かすのが対策だが、LとAを押しているだけで所謂脳死周回が出来る長所を阻害していることに変わりはない。 連続技・部屋技の横行 一部の技に調整が一切加えられていない為、それによる弊害も発生してしまっている。 特に連続技が相変わらず猛威を振るい、連続技が確実に命中するすごわざ「れんぞくひっちゅう」の存在もあり、スキルリンクパルシェンが本作最強クラスの座に君臨している。瞬間的な攻撃力ではまるくなる、アイスボール、ころがるを連結して「れんぞくひっちゅう」が適用されていると脅威の高威力10連続攻撃を行えるタマザラシ系統がぶっ壊れている。 他にもガラガラ・サンダー・フライゴン等、連続技・部屋技を複数覚えられるポケモンはその他ポケモンに比べ飛び抜けた強さを持つ。上記のすばやさの仕様もあって連発出来る可能性もあるため無双しやすい。 敵が使う連続技・部屋技も脅威なのは勿論のこと、「ほのおのやま」のマグマッグが新技「やきつくす」を連発しリンゴ・タネ系をあっさりと焼失させたり、「マグマのちてい」のマグカルゴの新技「からをやぶる」で袋叩きにされる事も日常茶万事。ビードルの「むしくい」でリンゴやタネなどを奪われたりニョロモの「さいみんじゅつ」連発であやつり状態にされたりなど、仕様の変更や技の追加によって道中で厄介なポケモンも増えている。 特にタマタマはダンジョンによってはノーマル技+さいみんじゅつの構成となっていることもありゴーストタイプが眠らされてしまうとさいみんじゅつのPPが切れるまで永遠に嵌められることになる。厄介なことに清らかな森の最序盤に登場するため、カゲボウズ系以外のゴーストタイプの天敵となっている。 「ぎんいろのかぜ」や「あやしいかぜ」の追加効果が1回分しか適用されない、敵側の「こうそくいどう」に行動リセットが適用されない等、旧作の問題点を改善している部分もある。また、敵側はノーマルタイプの味方に「かげうち」を使うといった全く効かない技を使うことがあり、AIは超ポケダンから弱体化されている。 ほろびのうたを覚えるニョロトノ等に通路で使ったときの技が確実に命中するすごわざ「つうろひっちゅう」が適用されていると、通路でほろびのうたを使うだけで多くの敵が3ターンで簡単に倒せてしまうといった強烈なバランスブレイカーもある。 ガルーラ像のあるダンジョンの中間地点がストーリー進行中以外で利用出来ない この影響で、伝説のポケモンと戦うのが目的の場合は、事前準備を中間地点で行えないのが痛い。 なお、中間をスキップして山頂や奥地の方へ向かうため、原作で山頂や奥地などで分けられていた階数は加算されている(*14)。 草御三家進化形・ブラッキー・リーフィア・ニンフィアがダンジョンで一切登場しない 原作では登場していた草御三家進化形やブラッキーが、クリア後のダンジョン登場ポケモンが原作と変更になった影響かダンジョンで登場しなくなった。 リーフィア・ニンフィアを除く追加進化ポケモンはミステリーハウスもしくはダンジョンで倒れている形で登場するが、この2体のみ両者と共に登場しない。 進化前のフシギダネ・チコリータ・キモリ・イーブイがダンジョンで倒れている場合を除き「しあわせのとう」でしか登場しないため、仲間にするのがやたら難しい。 主人公とパートナーは進化するとスカーフがなくなる スカーフを付けた進化後のグラフィックは実装されていない。リメイク前には「進化するかどうか」に関わらずスカーフがなかった上、変わるのは外見だけの為、気になるかどうかは微妙だが…別に進化してもスカーフはそのままにも出来たであろう。 グラフィックに関しても「ポケモン超不思議のダンジョン」のを流用するという手もある。画質の関係上無理があるかもしれないし、この手段が使えるのはライチュウと御三家に限られるが。 一応、進化時に「スカーフが無くなりますがよろしいですか?」という警告はある。 進化後に就寝用のモーションが実装されていないのも従来通りとなっている。 主人公・パートナー候補のポケモンをエンディング後に仲間にした場合、遺伝やわざマシン限定のわざを思い出しで習得できない。 一部はわざマシンや教え技でフォローできるが、それが効かない場合もある。 前述した通り、リザードンとミュウツーのメガシンカが2種あるのにもかかわらず形態を選べないためややメガシンカさせづらい。幸いメガシンカなしでも活躍はできるが。 両者とも形態によって「攻撃と特攻どっちが高いか」「特性」がまるっきり違うし、タイプも違う。「メガシンカによって能力値が下がる」事はないがメガリザードンXは特性が「かたいツメ」の関係上、物理技を覚えていないと特性を生かせない。 また、メガリザードンYは特性が「ひでり」の為、味方によってはデメリットがかかる。 仲間になった一部ポケモンの台詞がおかしい 台詞自体はストーリー加入するアブソル・サーナイトを除き探検隊シリーズのものを流用(*15)しているが、ユキメノコなどの♀しかいないポケモンでも♂のものが採用されていたり、ルカリオの台詞が「いっしょに がんばろうね!」になっている等(*16)、違和感のあるセリフがいくつか存在する。 総評(DX) 「青の救助隊」「赤の救助隊」を一つに纏めた上でNintendo Switchにリメイクした作品。 「超不思議のダンジョン」要素も混じっており、原作の改善点も解消しつつ、原作のストーリーや雰囲気を壊さず纏まっている。 原作同様、不思議のダンジョンシリーズ初心者から上級者まで触り易い出来となっている。
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このページは『トゥームレイダー2』(良作)と、『トゥームレイダー3』(判定なし)の二作品を紹介しています。 トゥームレイダー2 概要 前作からの変更点 ストーリー 評価点 問題点 総評 余談 トゥームレイダー3 概要(3) 『2』からの主な変更点 ストーリー(3) 評価点(3) 賛否両論点(3) 問題点(3) 総評(3) 余談(3) トゥームレイダー2 【とぅーむれいだーつー】 ジャンル アクションアドベンチャー 対応機種 プレイステーションWindows 95Mac 発売元 Eidos Interactive【日本語版】ビクター インタラクティブ ソフトウェア 開発元 Core Design 発売日 【PS】1998年1月22日【Win】1998年2月25日 定価 【PS】5,800円【Win】7,800円 配信 【Win】Steam 2012年11月28日/711円 判定 良作 ポイント 動きに快適さを齎す新システムの導入一方で舞台やシークレットの仕様など一部に不評も人殺し方面にシフトしたゲームの全貌 トゥームレイダーシリーズリンク 概要 様々な遺跡を冒険する3Dアクション『トゥームレイダー』シリーズの第2作目。 原題はサブタイトルの付いた『TOMB RAIDER Ⅱ STARRING LARA CROFT』だが、省略されている場合が多い(*1)(*2)。 基本的なシステムは前作を踏襲しつつ、新たなアクションの追加によりさらに進化を遂げた作品となった。 PC版は今作からWindowsに対応し、グラフィックが大幅に強化されている。 前作からの変更点 基本的なシステムは前作と同様だが、以下のような新アクション・新要素が追加された。 ゲーム内メニューでのコンパスが廃止され、新たにストップウォッチが採用された。使用するとゲーム内経過時間、ステージ内でのシークレットの入手状況、敵の撃破数、弾薬とメディパックの使用量、進行距離といったクリア後に表示される総合リザルトの現在の状況を表示する。目標を定めて再プレイを促すきっかけになるステータスであり、やり込んだプレイヤー向けの情報画面。 前後のジャンプ中に空中180度ターンが可能になった。空中で進行方向・攻撃方向を瞬時に切り替えられる様になり、慣れれば前作と比較にならない程に快適なテンポでのアクションが可能に。 水中でも同様に180度キックターンが可能になった。特に水中でレバーの切り替えを伴うポイントで重宝する。 特定の壁を上下左右に自由に移動できる「クライミング」が登場。背面に同じ様に掴める壁があれば、そのままクライミングする事も出来る。 特定の場所にあるロープを滑り降りる「ジップライン」が登場。 乗り物に乗って進む場面が登場。 新たな武器として「M16」や「水中銃」などが登場。 何も見えなくなる暗闇の部屋が登場。この部屋を照らすための新アイテム「トーチ(Flare)」も追加。 ステージにベニスの町やオペラ劇場といった遺跡以外の場所が登場。冒険の舞台が大きく広がった。 ステージ数も増えており、単純なボリュームでも前作から強化されている。 前作ではメディパックや弾丸などがシークレット扱いだったが、今作では龍の像がシークレットとなり、後のアーティファクトなどに繋がるようになった。 シークレットは各ステージ3つずつ用意されており、ステージ内の全てを集めればボーナスアイテムが手に入る。 PS版もどこでもセーブが可能になったので、全体的な難易度は下がったという評価が多い。 前作もPC版はどこでもセーブできたので、本来のゲームバランスになったとも言える。細かくセーブしていけばクリアもそれほど困難ではない。 PC版ではこの作品以降、武器やメディパックのショートカットキーが実装された。 ストーリー 古代中国の皇帝は魔剣「サイアンの短剣」の龍の加護による強大な力で大陸全土を支配していた。 圧政に立ち向かったチベット僧により短剣は万里の長城の奥深くに封印されたという。 後にジャンニ・バルトーリというイタリア人が短剣の封印を解くというアイテム「セラフ」を発見してしまう。 チベット僧たちはジャンニと戦い、彼とセラフを船ごと海中に沈めた。 そして現代、ジャンニの息子マルコ・バルトーリはカルト教団を率いてセラフを手に入れようと暗躍をはじめる。 一方、「サイアンの短剣」に興味を抱いたレイラも万里の長城へと向かうのだった。 評価点 前作から向上したグラフィック 基本的なつくりは前作と同じであるが、レイラの三つ編みが表現されるようになるなど細かい部分でクオリティアップしている。 この三つ編み、動くたびにプラプラ揺れるので技術面での向上も見受けられる点である。 さらにステージによってレイラの服装が変化するようになった。 前作は終始薄暗い遺跡が舞台であったが、今作では空が見える場所も存在するようになった。 秀逸な音楽 前作でも使用されたメインテーマはもちろん、場面に合わせた新たなテーマ曲が用意され、曲数も増えている。 神秘的な曲から緊張感を煽る曲、激しい戦闘テーマなど多彩な曲がゲームを盛り上げてくれる。 改善されたゲームバランス 今作では敵を倒して鍵をドロップさせて進むことが多く、戦闘を避けることが出来ない場面が増えた。 加えて、前作に比べて人間タイプの敵が多く登場する。彼らは銃による遠距離攻撃をしてきたり段差を乗り越えてきたりするため、安地で戦うといった戦法が通用しにくく、全体的に緊張感が増したと言える。 その対策なのか、今作ではショットガンが初期装備になっていたり、序盤でマグナムが拾えるようになり、攻撃力が強化されている。弾やメディパックも人間の敵を倒した際にドロップするようになった。 自由度とボリュームが増した練習ステージ 前作の「レイラの家」では一通りの操作を習ったら「そろそろ冒険に行こう」と自動的にメニュー画面に戻ってしまう仕様だったが、今回は気が済むまで自由に練習する事ができる。 ボリューム自体も強化されており、前作では行けなかった庭も解放されている。庭にはアスレチックコースがあり、ミスすると適切なアクションを教えてくれるので基礎練習になる上、タイムアタック機能もついているのでプレイヤースキルの上達にも役立つ。 問題点 操作性 操作は前作から変更一切なしで、キーレスポンスの悪さやコンパクトな挙動が出来ない仕様もそのままなので、慣れるまでが難しい。 今作から登場した乗り物も同様。後半のステージに設けられたスノーモービルは暴れ馬の如き安定感の無さで、ひとたび道を逸れて着地に失敗したり勢い付けて壁にぶつかるとあっさりと即死してしまう。 一撃死のトラップや長距離ジャンプなど、前作を一通りクリアしたことを前提としたトラップが序盤から登場するので、シリーズ初心者は高難易度に感じやすい。 舞台 ストーリーの都合上、遺跡を探索するステージが大幅に減った。 最初のステージの万里の長城を終えた後は、ベニス~海底~沈没船でセラフを入手するまで一切遺跡という舞台は存在しない。特に海底ステージは同じ光景が4ステージも続くので、飽きが来る程。 沈没船でセラフを入手するまででゲームの半分以上のステージを消費する事になる。難易度の高さ故何度もトライ&エラーを繰り返すゲームである以上、前作の雰囲気を期待したプレイヤーは肩透かしを食らう事となってしまった。 人間の敵が多過ぎる これもストーリー展開上の都合でやむ無いのだが、マルコ・バルトーリの率いるカルト教団が随所で敵として現れるので、本作では積極的に人殺しを迫られる。 ちなみに全18ステージ中、人間の敵が登場しないステージは3つしかない。 前作は墓荒らしというタイトルに違わぬ遺跡探索一辺倒であり、敵は動物とクリーチャーがほぼ全てを占めており、ナトラの取り巻き以外の人間の敵はいなかった。意思疎通が出来ずにひたすら襲ってくる動物だからこそ、こちらもあまり気に掛けずに倒していけたのが、今作ではあまりに多くの人間の敵との銃撃戦を強いられるので、主人公がやっている事は実質大量殺人のそれと変わらない。 特にベニス及び最終ステージのレイラ邸で顕著。また、人間型の敵自体にバリエーションが少ない。その分、サメ、バラクーダ、ウツボといった水中面での個性のある動物の敵も増えてはいるが。 まぁ主人公のララ(日本語版は2までは『レイラ』)はもともと敵と見なした対象への素行は悪いのだが… ちなみに大半の人間の敵に関してはレイラを殺そうとしてくるので彼女にとって正当防衛の範疇だが、こちらを基本的に攻撃しないモンク(チベット僧侶)を攻撃することも可能。この場合ペナルティとして(たとえ援護射撃の流れ弾が当たったとしても)以後全モンクたちがレイラを敵とみなして攻撃してくるようになる。 最後の最後、レイラがシャワーを浴びようとするシーンで何故かいきなりプレイヤーに気づき、覗きに来たと誤解(?)したのかプレイヤーに向かってショットガンを発砲。遂に彼女はプレイヤーまでも鉛玉をぶち込んだ。ララは気に入らないことをされると躊躇いなく銃撃するヤクザのようなタイプなのだろうか…? 戦闘面で緊張感が増したという評価点があるのは前述の通りではあるが、まだ人間の敵を作り慣れていないのか調整が甘く、動物の敵の特徴であった「ほとんど予備動作もなしに攻撃判定を発生させてくる」という大味な挙動をそのまま人間に当てはめてしまったのか、「銃を使う敵はこちらからは攻撃できない角度からでも正確な射撃を入れてくる」、「直接殴るタイプの敵はノンストップで追いかけてきてほぼ予備動作なしで攻撃してくる」と、場所によってはダメージを避けるのが非常に難しいバランスになっている。 シークレットの仕様 今作での仕様変更により、前作では単体のシークレットで装備品の補給が出来たものが、今作では単体では何の意味もないアイテムとなってしまった。 銃が増えた事によって色々と代用が利くようになった事、人間の敵が銃の弾をドロップする頻度が多い事により、攻撃面ではそれほど影響が出ていないのが救い。 ステージ毎のコンプリートに費やす手間の分、換算されるボーナスの割合はかなり美味しいのだが、妥協が許されないという点は結果的に幅を狭めてしまったと言って差し支えないだろう。 セーブの仕様 どこでもセーブ可能という事は、取り返しのつかない状態になってしまってもその状態をセーブ出来るという事にも繋がる。 こまめにセーブした結果、逆に避けられない攻撃を食らう状況から再開という展開も起こりうる。やろうと思えば死亡確定の高さの空中からの降下中でもセーブ可能。勿論そのデータはリセットしてステージの最初から始めるしかない。自殺再開のためのセーブなどやる必要は無いが。 ご丁寧に、取扱説明書にも一例を上げて注意を促している。 なお、PC版はステージセレクトができない代わりに自由なセーブポイントをいくつも作る事ができるという仕様なので、あまり頻繁に上書き保存していなければ詰みセーブをして大きくロールバックするハメになる危険性は(PS版に比べれば)少ない。 総評 細かい部分での仕様変更が気になる人もいるだろうが、前作から正当な進化を遂げてさらに面白さを増しており、ファンからの人気も高い良作アクション。 さらに歯ごたえのあるゲームプレイを楽しませてくれるので、前作経験者ならプレイして損はないだろう。 Steam配信版やiOS版があるので、現在でもプレイすること自体は難しくない。環境があり、歯ごたえのあるアクションゲームを遊びたい人にオススメしたい一作である。 余談 当時、PC版は公式で配信していた追加レベルが存在し、後に『トゥームレイダー2 ゴールデンマスク』の名でパッケージ版も発売された。 現在配信されているiOS版には、この追加レベルも収録されているとのこと。 Steamで全シリーズが配信されているが、コントローラー設定などが出来ないなどの問題もあるので注意。 一応、JoyToKeyを使えばほぼ問題なくプレイ可能ではあるが。 本作で追加されたアイテムのトーチには、炎が消えて完全消費した際にレイラがそのトーチを放り捨てる動作を伴う。 前作のギリシャステージ開始前のデモにて、ナトラに雇われたピエールが門前に缶詰めを放置していた事に対してレイラは「ピエールったら…ゴミは持ち帰りなさい?」と格好良く呟くのだが、本作の動作にて「お前が言うな」という行動を取る様に… トゥームレイダー3 【とぅーむれいだーすりー】 ジャンル アクションアドベンチャー 対応機種 プレイステーションWindows 95/98Mac 発売元 【PS】エニックス【Win/Mac】Eidos Interactive 開発元 Core Design 発売日 【PS】1999年3月4日【Win】1998年12月24日【Mac】1999年12月17日 定価 【PS】6,800円【Win/Mac】7,800円 配信 【Win】Steam 2012年11月29日/711円 判定 なし ポイント マンネリ気味なシステムシリーズ歴代でも群を抜いて高い謎解きの難度理不尽なトラップの数々不条理で混乱を招きやすいギミック トゥームレイダーシリーズリンク 概要(3) 様々な遺跡や施設を冒険する、3Dアクション『トゥームレイダー』シリーズの第3作目。 原題はサブタイトルの付いた『TOMB RAIDER ADVENTURES OF LARA CROFT』。 前作(以下『2』)にて、遺跡以外に活躍の場を広げた路線を踏襲した作品となっている。 今作は日本PS版の発売元がエニックス(現・スクウェア・エニックス)に変わった。 『2』からの主な変更点 以下のような新アクション・新要素が追加された。 しゃがみ状態~その状態からの銃撃/四つん這い移動、特定の天井を掴んでのぶら下がり移動・ダッシュ移動が可能になった。 一部の極寒ステージでは、息継ぎゲージとは別に水に浸かるだけで減っていくゲージが追加。 状態異常に「毒」が追加。メディパックを使用しなければ、徐々に体力の約半分ほど減少する。 新たな乗り物(バギー、カヌー、水中スクーター、トロッコ)が登場。 射程の長い「MP5」、両手持ちで単発威力の高い「デザートイーグル」などの新武器が登場。 ステージの固定箇所にクリスタルが設置された。クリスタルは触れると消滅し、ゲームのバージョンによって異なる効果を発揮する。 PC版は「メディパック(小)と同じ効果」、日本語版以外のPS版は「セーブを行うための消費アイテムとして取得」、PS日本語版は「メディパック(大)と同じ効果」となる。 シークレットの仕様が初代同様、消費アイテム・武器となる銃に回帰。シリーズでもトップクラスの難度と名高い本作で2のシークレットの仕様では、上級者向けと言っても限度があるので妥当という所。 本作から、主人公の名前が英語版と同じ「ララ」に統一された。 全5章構成で、2~4章は任意の順番で進められる。また、コスチュームが章毎に変化。 PS版は本作よりDUAL SHOCKコントローラーに対応。アナログスティックでの移動および周囲を見渡す操作が割り振られた。 国内PS版は、日本ユーザー向けに難易度が調整(*3)された「日本語版」と、海外PS版と同内容の「インターナショナル版」の2枚組となっている。 ストーリー(3) 今から数百万年前の南極大陸。ひとつの巨大隕石がアンタルクティカをその本土と火山島とに切り裂いた。 そして、秘められた力が島の動植物の成長・進化を促進させた。 冷えて行く本土とは対照的に、島は地底のマグマの熱で暖かかったため、生物のオアシスと化していた。 島を最初に発見したのは、太平洋を渡って来た紀元前のポリネシア人だった。 彼らは宙に浮かぶ不思議な石―隕石の中心部―を崇拝し、その力で街を作り、長寿を誇った。 しかし、なぜか突然、彼らはこの文明を捨て去ってしまう…。 そして時は流れ…雪と氷の世界となった現代のアンタルクティカ。 科学調査会社のスタッフが掘り起こした岩の塊、それは驚くべきことにイースター島のモアイ像だった。 次々に掘り起こされたそれらは、火山口の縁から海を見つめるかのようだった。 さらに発見されたひとつの墓。そこには、進化論のダーウィンが航海した「ビーグル号」の名が刻まれていた。 スタッフの、ウィラード博士はつぶやいた。「ここは昔、何かあったな…」 一方、女性冒険家ララは、インドへと向かっていた。 現地の部族によって崇められてきたといわれる、「偉大な力を持つ石」を求めて…。(PS版説明書より) 評価点(3) ダッシュ移動の追加でゲームテンポが向上 息継ぎと同様のゲージ管理なため常用は出来ないが、障害物の無い場所では移動速度が増し、テンポが良くなったと好評。敵から逃げ切ったり、トラップ部屋から脱出するにあたりアクション性も増した。 演出面 グラフィックはさらに強化。草木生い茂るジャングルから軍事施設、夜の都会、果ては極寒の南極など様々なロケーションがリアル調で描かれている。 炎の動きや水中で血が滲む様子など、表現力が増した。 平時は静けさを重視し、特定の場所でのみ恐怖を煽るという緩急を付けたBGM・SEは今作でも健在。 今作から武器の発射時に薬莢が飛び出すリアル仕様になった(音が小さくてほぼ聞き取れないが、薬莢が地面に当たる際に"チャリン"という効果音まで入っている力の入れ様) やりごたえの増した「ララの家」 前作までにおける「ララの家」は単に練習ステージ程度の扱いであったが、今作の同ステージは様々な要素が追加された事により、ゲーム本編にも劣らない、やり応えのあるステージへと変化した。 恒例のアスレチックはジャンプなどの操作練習の他にもクリアタイムを計測できるように。 屋敷内では本編同様の謎解き要素も追加。また、謎解きで入手したアイテムを用いる事によって、乗り物を用いた隠しステージに行けるようになった。隠しステージもアスレチック同様にクリアタイムが計測されるため、本編以上に熱くなったプレイヤーもいると思われる。 戦闘バランスが調整された 敵が攻撃判定を出すタイミング等が調整され、前作に比べれば体力を削られにくくなった。特に人間の敵で変化を実感しやすい。 直接攻撃タイプの敵は殴る際に多少の硬直や予備動作が発生するようになった。 銃を使う敵は1発あたりの火力が軽減され、動いていれば銃撃をかわしやすくなった事で、一方的にダメージを受け続けるような展開が減少した。 一方で振り向きの速度が速くなったため背後に回り続け一方的に攻撃する戦術が通用しにくくなったり、かがんで遮蔽物に身を隠す、死に際に最後っ屁とばかりに1発銃撃を入れる等の動作が追加され強化されている部分もあるため、不条理さを削りつつも引き続き厄介な敵というポジションに収まっている。 強力な武器を使い、やられる前にやるのが最適解という場面が多いバランスだった前作と比較し、動き続けていればダメージを避けやすくなった事で戦闘のアクション性が高まったと言える。 賛否両論点(3) 『2』からの代わり映えの無さ 南極大陸やエリア51など、好奇心を煽るステージ構成ではあるのだが、「トゥームレイダー(墓荒らし)なのに遺跡ステージが少ない」という声が『2』と同様に多い。 ただし、『2』において、特に海底の沈没船ステージで似たような景色が4ステージも続いて中だるみを起こした反省からか、本作では序盤のインドでは自然中心のステージと遺跡中心のステージを交互に出したり、南太平洋編では樹海の村→軍用機の墜落現場→激流の河→寺院という展開になる等、似た印象のステージを連続で登場させないようにし、出来るだけプレイヤーを飽きさせないような工夫がされてはいる。 また、遺跡とは無関係そうなステージでも小規模な遺跡(またはそれに似た雰囲気のロケーション)を登場させるという試みも為されている。イギリスに馴染みの無いユーザーは「ロンドンの地下鉄の横穴を抜けたら遺跡(風の展示をしている博物館)だった」という状況に違和感を感じたりもしたのだが。(*4) 同様に人間の敵との戦闘も多い。敵がほぼ動物とクリーチャーのみであり、ララがれっきとした冒険家であった初代をクリアしたプレイヤーから見れば、目的のためなら人殺しを厭わないララに抵抗感を覚える人も。 但しこういった声は、マンネリ化を防ぎたい製作側と保守的なファンの板挟みになることの多い、シリーズ物の常である。 また、海外のゲーム誌「Retro Gamer」等で、クリスマスシーズンに間に合わせるために1年未満という極めて短い期間で制作したと開発スタッフが語っているため、目新しい要素を入れるだけの時間的余裕が無かったという事情もあると思われる(*5)。 前作も同じペースで作られていたらしく、この辺りは初代の想定外の大ヒットを受け、長らくヒット作に恵まれなかったCore Designが売れ線の商品をコンスタントに販売したかったという商業的な事情も絡んでいるのだろう。 非常に高い難度 元々高難易度で知られていたシリーズではあるのだが、今なおシリーズ最難関は本作であると認識しているユーザーも多いほどの難易度を誇る。 全体把握の難しいマップ構成に加え、即死級のトラップが不意打ちのように作動する場面も多く、まさに「死んで覚える」を地でいく本作のゲームバランスは「非常にやりごたえがあり、クリアした際の達成感が強い」という見方もできるが、「理不尽、不条理の域である」との評価も多い。 ルート分岐の実装 広大・複雑なマップでも、仕掛けを解いたりアイテムを拾う順番を多少前後できる以外は一本道の攻略ルートしか無かった前作までと異なり、ルート分岐が存在するステージも作られている。 なお分岐があるステージでもゴール地点は1つしかないので、どのルートを選んでもいずれは同じ場所にたどり着く事になる。 片方のルートは時間がかかるが簡単、もう一方は難しい代わりにアイテムが多い等ルート毎に特徴があるため、自分のプレイスタイルに合った方を選択でき、攻略の自由度が増している。 ただし片方のルートでしか取得できないアイテムやシークレットも多く、分岐の存在を知らない初見プレイではルート選択によって損をしてしまったり、アイテムを全て拾うやり込みプレイが不可能になる等の問題もある。 問題点(3) テンポを欠く仕様 これまでのシリーズではアイテムを拾った際に画面右下に入手したアイテムアイコンが表示されていたのが、本作では表示されなくなった。特にシークレットはそれ1回でのアイテム入手数も多く、単純に装備画面で逐一確かめる手間が増えたためにテンポが著しく悪くなってしまった。 四つん這い・ぶら下がり移動も同様に「実行中はアクションの多くが著しく制限される」新アクションであり、両アクション共に移動の遅さに加えて、攻撃/180度ターンが出来ないという問題を抱えている。 四つん這い移動は狭い空間での使用に必須となることから全篇に亘ってこの体勢での敵との対峙が殆どなく、スピード感を大幅に欠いた動きでもどかしさを感じがちになる。この状態から壁にぶら下がって下の足場に降りるシーンも多く、そこで180度ターンが出来れば大分快適だったのだが。 乗り物の操作性 前作で問題点とされたスノーモービルの操作性の悪さが、今作のバギーにそのまま引き継がれてしまっている。 本作初登場のカヌーや水中スクーターも快適に移動できるとは言い難く、ストレスを感じやすい。 トロッコに至っては、(広いマップを容易に移動するためとはいえ)ノンストップでの移動中に「急カーブで脱線しないように減速させる」「分岐器を適切に切り替える」などのアクションを決まったタイミング・順番で行う必要がある。カーブやジャンプ、レールの切り替えは一度でもミスをすると即死となるため、ほぼ全ての手順を完璧にこなさなければならず、覚えゲーのような作業を強いられてしまう。 ダメージ必須箇所 前作まででも度々見られた「ダメージが絶対に避けられない正規ルート」であるが、本作ではその頻度が増えてしまっている。 無理を感じる展開としては、「カヌーで深い穴に飛び降りて体力の5割~を失う(*6)」「極寒の水中で体温ゲージが尽き、体力減少を伴う」等の正規ルートが存在する。一応こういった場所の近くには穴埋めとしてメディパックやクリスタルが配置してある事も多く、「詰み」に陥る可能性はそこまで高くない。とはいえ、明確に「詰み」が起こる状況を意図せず引き起こしかねない仕様はゲーム性として不親切と言えるだろう。 他、日本語版以外のPS版ではクリスタルに体力回復効果が無くなっているため、クリスタルが穴埋めにならなくなっている箇所もいくらか存在している。 こういったルートはステージ設計にいくらかの変更を加えれば潰せる場所が多いのだが、開発中に不自由や不親切な部分が発生した場合、予定とは違っても内容に変更を加える事がある日本の開発環境とは違い、海外ではいくらかの不親切さが有っても初めの設計通りに作り通す事が多いため、そういった文化の違いから生まれた大味さ、といったところであろうか。しかし、やはりこういったゲーム性には馴染みが薄く、難色を示す日本ユーザーは少なくない。 また、必ずダメージを受ける訳ではないものの、画面外やただの壁からいきなり毒矢が飛んでくる、身動きが取りづらい状況で毒を与えてくる敵が不意打ち気味に現れる、細く不安定な道に体力の多い敵が配置されている等、ダメージの回避が非常に難しい場面も存在する。 一部のシークレットに通じる進行箇所でも体力の5割強を確定で失うポイントがある。こちらは必ずしも行く必要はないが、オールクリア後のボーナスステージを解放するのには避けて通れない。 一部ステージの進行ルートの把握のし難さ 進行するポイントには到達出来ているにもかかわらず、レバー/スイッチ/足場/ぶら下がり状態で進むルートなどが「壁の模様と同化している」「生い茂る植物で見え難い」「水中の光源から死角になる暗所にある」「透明の足場が宙に浮いている」等、瞬間的に見ても気付けずに言われなければ分からない様な不親切なステージ設計箇所が目立つ。 最初のステージとなるインドのジャングルからして複雑かつ進行ルートがわかりにくいマップ構成となっている。ある程度はルートを把握しやすく、良くも悪くも『ゲーム内のステージ』としての赴きが強かった前作までとは異なり、本作のステージは『リアルな自然環境や施設内の道なき道を行く』といった試行錯誤を行うデザインになっているのだが、『探索感が強まった』という面もあれば『どこに行って何をすればいいのか分かりにくい』という問題も引き起こしてしまった。『2』の開始ステージの万里の長城でも中盤で続けざまに何度も即死ギミックが迫りくるポイントが存在し、一通り前作をプレイ済みという前提条件を要求される様な構成であったが、本作では序盤も序盤からどこに行っても似た様な草木の生い茂る立地で今現在自分がどこにいるかも分かり難いことに加え、即死ないしそれに近いダメージを受けるトラップも多い。 「最初のステージで攻略を諦めた」と言われても決して不思議ではない 、初っ端から心を折りに来るこの歪な難度曲線は本作を悪い意味で印象付けるものとなっている。『2』までの経験者であっても、本作初プレイかつ攻略情報抜きでこの最初のステージを極力アイテム回収しつつクリアするのには、実時間にして少なくとも 1時間半 程度は見積もる必要がある。門前払いの敷居が異常な程に高過ぎたと言えよう。 シークレットの数もこのステージで6つという、最初のステージとしては過剰な数となっていることからも本作が「完全に過去作をやり込んで更なる歯応えを求めるシリーズ経験者向け」として作られている事がうかがえる(*7)。 ステージ内に変化が起きるギミックを起動した時、どこが変化したのかを見せてくれない場面が多い。 1度起動した壁のスイッチを(起動後の進行ルートのギミックを突破して戻ってきてから)2度どころか3度に亘って起動するステージも存在し、その手のギミックに限って一見して何が起こったのかを見せてくれない仕様のため、変化が起きたポイントに到達してもそれが「元々の状態なのか、何らかの変化が起きた状態なのかが把握できない」という状況に陥ることが頻発する。 トゥームレイダーシリーズの特徴として、ギミックを起動することによる「どこかで何かが起きた」という突破口の把握は絶対条件であり、『1』は問題なく、『2』でもこの傾向は多少見受けられたもののまだ可愛い方であった。半面本作ではギミックの大部分にこの仕様が採用されており、変化を把握できる/できない以前の問題でいたずらに混乱を引き起こすものとなってしまっている。 過去作と比較して全体的に、足場を飛び移る起点となる場所&着地点が分かり難い。 これが顕著に表れているのがよりにもよって最初のステージのインドの最序盤。始まってすぐに坂を下る地形を進むに当たり、下り始めて即左側の生い茂る葉の中に跳びこむ事でシークレットポイントに着地するのだが、視認不可能な規模で葉が密集して着地点さえも把握出来ない場所に隠しアイテムを置いていても大半のプレイヤーはまず気付かないだろう。下りきった地点からは上に戻れないが、そもそもの配置がゲーム開始直後の最序盤であるためにこれを取り逃がす位ならリセットした方が余程有意義である。意表をつくと言うより知らなければ純粋に損をしてしまうアイテム配置となってしまっている。 このシークレットで入手出来るアイテムは「ショットガン」。前作では初期装備であったが、本作では「知らなければ絶対に見逃す事になる序盤の高火力武器」となってしまったのも痛手。 四つん這い・ぶら下がり移動や乗り物などにより、ララの行動可能範囲が広がった関係で、ステージ構成もより立体的かつ複雑になっている。そのため「あの足場へは、ひょっとして届くのでは?→飛んでみたら届かず死亡」といった事態が更に多発。 この点はほぼノーヒントで試行錯誤する、本シリーズの醍醐味でもあるのだが。 一部のポイントでは強制的に遠方からの固定視点に切り替わり、操作に多大な影響を及ぼす。 ゲーム的にはこの固定視点に突破口となるヒントを示したものという想定で導入されているのだろうが、「静止を挟まずにいきなりの視点切り替え」「それまでの進行度と結びついたヒントなのか理解し辛い」「ステージをクリアできる状況でも視点が切り替わる」といった風に、その視点に切り替える事でどういった意味があるのかを図るのが困難で、何かしらのヒントを提示しているにもかかわらず説明不足で逆に分かり難さを助長してしまっているポイントもある。 初期のバイオハザードシリーズなどは背景に一枚絵を使った固定視点を採用し、画面切り替えの際は1秒程度の画面静止を挟むことでプレイヤーに一旦立ち止まるのを促す効果があったのだが、本シリーズではそういった静止はなく、唐突に全くの別視点に切り替わり進行方向が狂わされるといった弊害も一部出てきてしまった。さらに、こうした強制視点切り替えポイントで即死トラップが迫りくるというシチュエーションも本シリーズにありがちなので… ロンドンステージの駅構内改札から先への侵入方法は、それまで「古代遺跡の仕掛けを解く」、「鍵を探す」などのギミックが用いられてきた中、いきなり 「拾ったコインを使って切符を買う」 という妙に現実的な手順をこなす必要があり、現実的だからこそ逆にその発想に至らず迷ってしまいがちになる。(*8) 暗い場所が多い ゲーム全体の明度が低めに設定されているのか、「トーチの使用を前提とした暗所」として作られていない場所でも薄暗く、視認性が悪い場所が多い。 ステージセレクトの罠 今作は最初のインドステージをクリアすると、3つのステージを好きな順番で攻略できるようになる所謂「ステージセレクト」方式となるのだが、本シリーズ恒例の武器没収イベントと絡んだ罠がある。 ネバダのエリア1「ネバダ砂漠」をクリアすると、所持している全てのアイテムを没収されてしまう。次のエリアでピストル等の基本アイテムは戻ってくるものの、残念ながら完全奪還とはならない。 ネバダ以外の2ステージで入手できる武器の中には強力な物が揃っているため、ネバダを最後に回すと最終ステージを貧弱な装備で挑む事態になってしまう。よって、余裕を持ってクリアに挑むのであればネバダを最初に選ぶ必要があり、今作のウリである自由なゲーム進行が妨げられてしまっている。 一部シーンにおける過剰過ぎるSE 緊迫感を煽るBGMと書けば聞こえはいいものの、本作ではロンドンの地下鉄エリアなどで不意に挿入されるSEが過剰気味な場面も多い。 該当する進行箇所の大半で、静寂な環境音から突然「ダダン!!」ワンテンポ置いて再び「ダンダン!!」、もうワンテンポ置いてまた「ダン!!」とキンキンした巨大なSEが立て続けに挿入されるため、とても心臓に悪い。SE挿入のオンオフ切り替えも出来ないので、いわゆるジャンプスケア系の演出が苦手な人は注意が必要である。 過去作でもそういったSEの挿入は普通にあったが、ここまで出し抜けに心臓に直接影響を与えてくる規模のものは無く、適材適所で緩急をつけたものであった。また、環境音も過去作は独特の音程と反響を交えた耳に残るもので、音量バランスも随所で挿入されるBGMと同程度で、それが「BGMとしての体制を保っている」。単純な音響面でのストレス要素としても、本作の該当箇所での挿入SEは少々やりすぎと言えるだろう。 総評(3) 元来トゥームレイダーシリーズは大味なゲーム性故に日本ユーザー目線では決して掴みのいい内容とは言えないゲームであったが、初代の時点で破格の完成度を持っており、それ故にやり込みプレイヤーが生まれ、独自の味を持つ作品として受け入れられてきた。 それは同時に、システム部分での革新的な進化を(保守的ファンの離反を恐れて)組み入れられないという枷でもある。 初代から5までの同一エンジンでのシリーズ内でも最高と称される難度とは別に、(結果的に)不親切でテンポを阻害する要素が増えた一方、純粋な爽快感へと繋がる新要素はダッシュ位であり、それさえも初代の時点で導入されていてもおかしくない、悪く言えば「あって当たり前のもの」であった。 それらを踏まえ、ゲームとしての進化に乏しい本作は「普通に遊べるが、マンネリ化した凡作」という評価を下されたナンバリングとなってしまった。 余談(3) 全てのシークレットを発見すると、オマケとして隠しエリアをプレイ出来る。 Win/Mac版のみ、後に追加6エリアが遊べる「トゥームレイダー3 ロストアーティファクト」が単体でパッケージ販売された。尚、プレイに『3』本編は不要であり「単体で動作するアドオンパッケージ」というタイプである。 Win/Mac版は、『3』本編と「ロストアーティファクト」を同梱した完全版も発売されていたが現在は入手困難(*9)。 ロストアーティファクト編は上記問題点に挙げたジャンプスケア系の演出が非常に多い。ブロックの死角から人間の敵が出てきただけという状況や、ひどいものでは ステージ開始と同時に いきなりそうしたSEが導入されるので注意。 『2』で追加された、アイテムを拾う際のボイス(「アハン!」)は今作で削除され、『2』のみの仕様に。あのボイスを聴き慣れたプレイヤーからは物足りなく感じるという意見も。
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項目ごとに五十音順 良作一覧(その他携帯機) ゲーム一覧の判定欄には、基本情報表のメイン判定のみ記載。 判定欄の「*」印は、発売当時から判定が変化した事を意味し、最新版のメイン判定を表示する。 議論スレは左メニューの「意見箱(良)」が該当する。 セガ ゲームギア(1990年10月6日) SNK ネオジオポケット(1998年10月28日) バンダイ ワンダースワン(1999年3月4日) ソニー PlayStation Portable(2004年12月12日) PlayStation Vita(2011年12月17日) セガ [部分編集] ゲームギア(1990年10月6日) タイトル ジャンル 判定 概要 あ行 アーリエル クリスタル伝説 SRPG 良 お手軽ながらもそれなりに奥が深い、気軽に楽しめるSRPG。 か行 ガンスターヒーローズ ACT 良 変態移植集団・M2の底力によって生み出された、勘所をきちんと押さえた良アレンジ。 さ行 THE クイズギアファイト!! クイズ 良 GG唯一のクイズゲーム。カラー液晶を生かした豊富な出題形式のクイズが楽しい。対戦ツールとしても優秀。 The GG 忍 ACT 良 5人の忍者と共に忍がGGに推参!ゲームギアの画面で『ザ・スーパー忍』が再現されたGG初のオリジナルタイトル。 シャイニング・フォース外伝 遠征・邪神の国へ SRPG 良 シャイニングフォース1の20年後を描いた外伝作。 シャイニング・フォース外伝II 邪神の覚醒 SRPG 良 前作からストーリーが続いており今作が完結編となる。 シャダムクルセイダー 遥かなる王国 RPG 良 アラビアンナイトの世界観をモチーフにしたRPG。オーソドックスながらも各所に光るものがある。 シルヴァンテイル ARPG 良 独自のシステムでアクションパズル要素にアクセントを加えた、ゲームギアオリジナルタイトル。 スーパー桃太郎電鉄III TBL 良 メカボンビー初登場、貧乏神やキングボンビーもパワーアップし何もかもが発展形。それでいてわかりやすいシステムバランスが維持されている点もマル。 ソニック テイルス2 ACT 良 ゲームギア版ソニックの中でも随一の完成度の高さ。 た行 ドラえもん ワクワクポケットパラダイス etc 良 名ミニゲーム集タントアールのドラえもん版新作。ネタ要素はキッズだけじゃもったいない? な行 なぞぷよ アルルのルー PZL 良 初めてなぞぷよにストーリーがついた作品。 忍者外伝 ACT 良 発売元はセガだが、テクモ製の本家にも劣らない出来。「NINJA GAIDEN」ではなく「忍者外伝」。 は行 パックマン ACT 良 スクロール式になったけどこれはこれで新しくて良い。スタミナのないハードとの相性も良い。 ま行 魔導物語I 3つの魔導球 RPG 良 魔導物語の家庭用機初移植。内容は1-2-3のエピソード1をアレンジ。 魔導物語II アルル16歳 RPG 良 GG版2作目。原作では序盤のやられ役だったシェゾの出番がぷよ人気により大幅増加。 魔導物語III 究極女王様 RPG 良 GG版3作目。導入と結末以外はMSX2/PC98版『3』とは完全に別物のドタバタストーリーに大幅アレンジ。 魔導物語A ドキドキばけ~しょん RPG 良 GG版4作目。PC98版『A・R・S』のアルル編がベースだが、移植ではなく全くの新規ストーリーに。 モンスターワールドII ドラゴンの罠 ARPG 良 謎解き・難易度・操作性に優れたGG屈指の良作ARPG。 ら行 LUNAR さんぽする学園 SRPG 良 LUNARシリーズの外伝作。吉本新喜劇のノリを目指して作られた明るいシナリオと丁寧な作りで気軽に楽しめるRPG。 ロイアルストーン 開かれし時の扉 SRPG 良 アーリエルの流れを汲み、更に改良されたSRPG。 SNK [部分編集] ネオジオポケット(1998年10月28日) タイトル ジャンル 判定 概要 SNK GALS FIGHTERS FTG 良 主催者に衝撃、もとい笑撃を受ける女性だけの格闘大会。 頂上決戦 最強ファイターズ SNK VS. CAPCOM FTG 良 『CAPCOM VS. SNK MILLENNIUM FIGHT 2000』よりもドリームマッチな対戦格闘ゲーム。 バンダイ [部分編集] ワンダースワン(1999年3月4日) タイトル ジャンル 判定 概要 SDガンダム Gジェネレーション ギャザービート SLG 良 ガンダム版スパロボ、通称「ギャザビシリーズ」の第1作。 SDガンダム Gジェネレーション ギャザービート2 SLG 良 ギャザービートの続編。カラー対応になり、システム、シナリオもさらに進化した。 風のクロノア ムーンライトミュージアム ACT/PZL 良 素敵な世界観を持つクロノアシリーズ、その中でもパズル要素を強調した外伝作品。 GUNPEY PZL 良 横井軍平氏の遺作となった、異常な中毒性を誇るワンダースワン随一のパズルゲーム。 JUDGEMENT SILVERSWORD -Rebirth edition- STG 良 WWGP投稿作品を商業化。王道的な内容のシューティングゲーム。 beatmania for WonderSwan RACT 良 『beatmania』をWSに移植。その破格の音質はプレイヤーの度肝を抜いた。 魔界塔士Sa・Ga (WSC) RPG 良 リメイク版だけじゃなくオリジナル版も同時収録。 メダロット パーフェクトエディション カブト/クワガタ RPG 良 プレイの快適性とメダロットのグラフィックは今でも衰えない出来。 Riviera ~約束の地リヴィエラ~ RPG 良 変態ゲーとして名高いD.H.Eシリーズの開祖。丁寧な作りこみと沐浴イベントで有名な正統派RPG。 ソニー [部分編集] PlayStation Portable(2004年12月12日) タイトル ジャンル 判定 概要 あ行 アーマード・コア フォーミュラフロント SLG 良 己の腕ではなく、己の知が求められる新たな戦場。 R-TYPE TACTICS SLG 良 完結したはずのシリーズがSLGとして復活。設定やジャンルは変わっているけれど、正真正銘「Rの系譜」。※続編『II -Operation BITTER CHOCOLATE-』についても軽く紹介。 アイドルマスター シャイニーフェスタ ハニーサウンド/ファンキーノート/グルーヴィーチューン 音楽 良 OVA付き音ゲー。良くも悪くも「プロデューサーさん」向けのゲーム。 悪魔城ドラキュラ Xクロニクル ACT 良 原作と『月下の夜想曲』を収録した『血の輪廻』のリメイク。 雨格子の館 Portable 一柳和、最初の受難 ADV 良 PS2からの移植の推理ADV。 イースI IIクロニクルズ ARPG 良 往年の名作。Win版『イースI・II完全版』を元にした移植。 イースSEVEN ARPG 良 RPGFan E3 2010アワードベストRPG受賞作。桜井政博氏も絶賛。 イース -フェルガナの誓い- ARPG 良 イベントシーンフルボイス化など、PC版から新要素が追加された良移植。 EXIT ACT/PZL 良 様々な障害を乗り越えて救助を行うパズル要素の強いACT。 イレギュラーハンターX ACT 良 PSPに蘇る、ロックマンXの原点。ただの移植にとどまらない名作。 インフィニットループ ~古城が見せた夢~ ADV 良 他人に憑依し夢で導き、幾度もループして問題を解決していく。 ヴァルキリープロファイル レナス ARPG 良 「?」が付く出来だったアニメーションを高クオリティのCGムービーに全とっかえ。フリーズも皆無の良移植。 ウォーシップガンナー2 ポータブル ACT 良 架空戦記真っ青のカオスで熱い海戦。艦砲に加えて飛び交うレーザー、波動砲、なぜかアヒルetc。 うたわれるもの PORTABLE ADV+SRPG 良 PC版の移植。 英雄伝説 空の軌跡FC RPG 良 Win版からの移植。難易度調整・周回引継ぎなど諸要素が追加。 英雄伝説 空の軌跡SC RPG 良 続編。PSP版FCと同様に諸要素が追加。 英雄伝説 空の軌跡 the 3rd RPG 良 続編。PSP版SCと同様に諸要素が追加。 英雄伝説 零の軌跡 RPG 良 空の軌跡の続編。高い完成度と携帯機ならではの遊びやすさを兼ね備えた良作。 英雄伝説 碧の軌跡 RPG 良 零の軌跡の続編にして完結編。 エースコンバットX スカイズ・オブ・デセプション STG 良 エースコンバットシリーズがPSPに初登場。小さな手のひらの上に広がる大空を体感せよ。 SDガンダム Gジェネレーション WORLD SLG 良 携帯機ながら、『WARS』からさらに進化したシステムと機体数を誇る。 SDガンダム Gジェネレーション OVERWORLD SLG 良 『WORLD』をベースに更なる進化を遂げた一作。シリーズ初のツインストーリーを堪能しよう。 Ever17 -the out of infinity- Premium Edition ADV 良 傑作ADVの移植版。追加要素あり。 エルミナージュII ~双生の女神と運命の大地~ RPG 良 Wiz派生3DダンジョンRPGの中でも特に完成された作品。「エルミナージュらしさ」も健在なのは嬉しい。 円卓の生徒 Students of Round RPG 良 チームラのコンシューマー復帰作。魔王に立ち向かう生徒を育てよ! 俺に働けって言われても RPG 良 経営SLG+ハックアンドスラッシュ。歯ごたえのある難易度と、膨大なやり込み要素が魅力。 俺に働けって言われても乙 RPG 良 『俺に働けって言われても』の良リメイク。より快適に、面白くなった。 俺の屍を越えてゆけ RPG 良 生きる。死ぬ。託す。短命という宿命を負った一族が過酷な運命に挑む「世代交代RPG」。 俺の妹がこんなに可愛いわけがない ポータブル ADV 良 原作者全面協力による原作ファンも納得の良質キャラゲー。Live2Dによりぬるぬる動くキャラは必見。続編についても併記。 オレは少女漫画家 ADV 良 創作に向き合った笑えて熱いシナリオ。個別ルートがいずれも高水準にまとまっている。 か行 カンガエル EXIT ACT/PZL 良 良作パズルACT『EXIT』のハードモード。 ガンダムバトルユニバース ACT 良 ストーリーは『逆襲のシャア』まで収録。(いい意味で)さらにマニアックさが加速したバトルシリーズ第4弾。 機動戦士ガンダム ギレンの野望 ジオンの系譜 SLG 良 PS版の移植。攻略指令書も同梱。 機動戦士ガンダム ギレンの野望 アクシズの脅威 SLG 良 『ジオンの系譜』をベースに3部構成となり「シャアの反乱」まで時代が進む。 機動戦士ガンダム ギレンの野望 アクシズの脅威V SLG 良 『アクシズの脅威』のブラッシュアップ版。バランス調整によりさらに遊びやすく歯ごたえのある作品に。 機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダムNEXT PLUS ACT 良 キングダム 一騎闘千の剣 ACT 良 漫画原作の無双系ゲーム。爽快感の高さと若干バカゲーじみた部分が特徴。 キングダム ハーツ バース バイ スリープ ARPG 良 全ては眠りから生まれる…。外伝作品でありながら、完成されたシステムは以降のシリーズのスタンダードに。 クライシス コア ファイナルファンタジーVII RPG 良 男たちは己の悲運より、友のために涙を流した。結末は分かっている、いくら足掻いても変えられない。 グランツーリスモ RCG 良 ドライビングシミュレーターの金字塔が手のひらに。携帯機でも魅力、ボリューム共に健在。 クリスタル・ディフェンダーズ SLG 良 ダウンロード専売。シンプルイズザベスト。いつの間にかはまってるディフェンスシミュレーション。 クリミナルガールズ RPG 良 少女におしおきするシステムが話題となったが、発売後にはRPG部分の出来の良さに評価が集中した作品。 ぐるみん ARPG 良 無敵のアクロバティックどりるアクションPSPに登場。ファルコム、再びコンシューマへ。 グローランサー RPG 良 シリーズの原点をリメイク。新ルート追加で更にドラマチックが止まらない! グローランサーIV OVER RELOADED RPG 良 シリーズ人気作がシナリオ大増強で帰ってきた。サブタイトルに偽り無し。 クロヒョウ2 龍が如く 阿修羅編 AADV 良 クロヒョウも関西へ進出。正統進化し、ストーリーにも決着をつけた。 けいおん! 放課後ライブ!! 音楽 良 『Project DIVA』のノウハウを上手く活かし、予想外のヒットを飛ばした良作キャラゲー。 極魔界村 改 ACT 良 『極魔界村』で不評だった点が概ね改善されたマイナーチェンジ版 GOD EATER BURST ACT 良* 理不尽だった無印のバランスを徹底改善。モンハンと双璧をなす狩りゲーに進化した。 さ行 サクラ大戦1 2 (DL版) ADV 良 SS版のカップリング移植。 沙羅曼蛇PORTABLE/ツインビー PORTABLE STG 良 単なるシリーズの忠実移植に留まらない、シリーズ総集編+αな作品。前者は『XEXEX』の収録や『グラディウス2』のアレンジ版を、後者には『ツインビーだ!!』のアレンジ版を収録。 サモンナイト3 SRPG 良 サモンナイトシリーズの中でも特に人気の高い名作をより遊びやすくリメイク。ちょっとしたお祭りゲー要素も。 サモンナイト4 SRPG 良 シナリオ以外の問題点を概ね改善。PSP版『3』と連動させるとより楽しめる。 シークレットゲーム PORTABLE ADV 良 携帯機で遊べるようになったキラークイーン。Win版にはない要素もある。 GA 芸術科アートデザインクラス Slapstick WONDERLAND ADV 良 留学生が仲良し5人組と楽しく絵本製作。原作・アニメの雰囲気をそのままにサイドストーリーとして楽しめる。 実況パワフルプロ野球2010 SPG 良 PS3版の移植というより、実質『パワポタ4』の焼き直し。改善点、改悪点がそれぞれある。 実況パワフルプロ野球ポータブル4 SPG 良 パワポタシリーズ最終作に相応しい傑作。 真・三國無双6 Special ACT 良 携帯機でもシネマティック一騎当千。劣化移植続きだったPSP無双だが、本作の移植度は良好。 銃声とダイヤモンド ADV 良 緊張感溢れる交渉、息を付かせぬシナリオ。ドラマさながらの演出でプレイヤーを惹き込む隠れた名作。 Zill O ll ~infinite Plus~ (DL版) ADV 良 追加キャラと便利機能を追加したPSP移植版。 SIMPLE2500シリーズ Portable!! Vol.11 THE パズルクエスト ~アガリアの騎士~ PZL/RPG 良 パズルとRPGの融合。単純なシステムながら育成要素との組み合わせは良好。 真・女神転生デビルサマナー RPG 良 サターン版で不評だった忠誠度システムを改善。難易度も選べる。 SIMPLE2500シリーズ ポータブル Vol.3 THE どこでも推理 ~IT探偵 全68の事件簿~ ADV 良 『The 推理』シリーズ過去作全話が収録された上に新作10話も収録。 スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園 ADV 良 文字通り「スーパー」に進化したハイスピード推理アクション。ダンガンロンパの一つの到達点。 スーパーロボット大戦A PORTABLE SRPG 良 GBA版のリメイク。ハード性能により様々な部分でパワーアップ。 スターオーシャン1 First Departure RPG 良 続編をベースに大幅リメイクされたSOの原点。 スターオーシャン2 セカンドエボリューション ARPG 良 SOシリーズの傑作がPSPで再登場。 ストライクウィッチーズ 白銀の翼 STG 良 食い合わせに問題はあるがSTGとしてもキャラゲーとしても良好。 セブンスドラゴン2020 RPG 良 時は現代。人類を脅かす竜を討ち倒し、日本を、地球を再び人々の手に取り戻せ! 戦場のヴァルキュリア2 ガリア王立士官学校 SRPG 良 「PS3最高のSRPG」と評された『戦場のヴァルキュリア』の続編。PSPになってもその面白さは変わらず。 た行 太鼓の達人 ぽ~たぶる2 音楽 良 『ぽ~たぶる』から内容が進化。これ一本で全曲無料のDLCと合わせて100曲以上遊べる。 太鼓の達人 ぽ~たぶるDX 音楽 良 課金コンテンツがいい方向に働いた、国民的音ゲーの最高傑作。 第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇/再世篇 SRPG 良 久々のシナリオ分割型にしてPSP初の完全新作スパロボ。過去最大の参戦作品数と良質なクロスオーバーが魅力。 タクティクスオウガ 運命の輪 SRPG 良 絶望視されていたリメイクが、まさかのオリジナル版スタッフの再結集により叶った奇跡の作品。 ダブルキャスト ADV 良 「ギャルゲーと思っているとビックリするな!」「うむ! その通り!!」 ダライアスバースト STG 良 12年の時を超え、伝説の翼は蘇った。「バーストビーム」で敵魚群を薙ぎ払え。 ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生 ADV 良 過去のどの作品とも一線を画する、裁判物ADVの快作。大山のぶ代の久々の出演作ということも話題に。 ディシディア ファイナルファンタジー ACT 良 歴代シリーズへの作品愛を注ぎ込んだ、FF界究極のお祭りゲー。 ディシディア デュオデシム ファイナルファンタジー ACT 良 前作の長所はそのままに、プレイアビリティやバランス面を向上させた完全版。 地球防衛軍2 PORTABLE STG 良 廉価版シリーズから生まれた人気ゲームの続編が、さらに改訂されてPSPに登場。 ティンクル☆くるせいだーす GoGo! ADV/SLG 良 PC版の移植。 鉄拳 DARK RESURRECTION FTG 良 『鉄拳5』が携帯機で楽しめる。あのぶっ飛びお嬢様リリも参戦。 鉄拳6 FTG 良 バーチャと並ぶ3D格ゲーの雄、いつでもいつまでも健在。 天外魔境 第四の黙示録 ~The Apocalypse IV~ RPG 良 演出面で優れているSS版に対し、こちらはシステム面に優れている。 討鬼伝 ACT 良 コエテクらしい和の雰囲気に彩られた完全新作狩りゲー。モノノフ達よ、日本の英霊と共に鬼を討て。 討鬼伝 極 ACT 良 ストーリーやキャラの追加によってさらにボリュームアップ。アップデートによりバランスも改善。 ToHeart2 ダンジョントラベラーズ RPG 良 元はファンディスクのミニゲームだったのが好評によりスピンオフ。可愛い見た目に反して中身はガチなDRPG。 ときめきメモリアル4 SLG 良 誰もが唖然とした新作発表。まだシリーズは死んでいなかった。 とらドラ・ポータブル! ADV 良 たかがキャラゲーと侮るなかれ。原作ファン必見、アドベンチャーゲームとしての完成度も高い作品。 TRICK×LOGIC ADV 良 ロジックを組み立てて殺人事件の犯人とトリックを当てる、推理小説ゲームの新しい形。 な行 七魂 NANATAMA クロニクルオブダンジョンメーカー ACT/SLG/RPG 良 ダンジョンを自作する3Dアクションゲーム『ダンジョンメーカーシリーズ』の集大成。 NARUTO -ナルト- 疾風伝 ナルティメットインパクト ACT 良 ナルティメットシリーズ初の全方位アクション。サイバーコネクトツーの安定の品質を見せつけた。 那由多の軌跡 ARPG 良 堅実に作られた良質なアクションRPG。他の『軌跡』から独立した世界観。 Need for Speed Undercover (PSP版) RCG 良 NFSシリーズのPSP版の作品の中では好評。PSPだと割り切れば非常に楽しめる。 Never7 -the end of infinty- ADV 良 『infinity』に『cure.』の補完シナリオを加えた完全版。無印の汚名を返上し、シリーズの路線を確立。 は行 白衣性恋愛症候群 RE Therapy ADV 良 『白衣性恋愛症候群』のアッパーバージョン。社会人百合ゲーとしての完成度が高まった。 パースートフォース ~大追跡~ ACT/STG 良 犯罪者をカーチェイスで追い詰め、銃撃で仕留める豪快なアクション。 バーンアウト レジェンド RCG 良 『3』をPSP向けにアレンジ。いつでもどこでもテイクダウン! パタポン etc 良 音ゲーとシミュレーションを組み合わせた新ジャンル。 パタポン2 ドンチャカ♪ etc 良 前作の不満点をことごとく改善し、そつなくまとまった続編。 初音ミク -Project DIVA- 音楽 良 電子の歌姫初音ミク、音ゲーとしてコンシューマデビュー! 花帰葬 ADV 良 女性向けの同人ゲームをコンシューマー移植した作品。 ファイナルファンタジーII RPG 良 リメイクされたGBA版を元にあらゆる要素をパワーアップ。 ファイナルファンタジーIII RPG 良 3DリメイクされたDS版からの移植。ギャラリーモードなどの追加。 ファイナルファンタジーIV コンプリートコレクション RPG 良 6回目の正直。ようやく高評価のリメイク作となった。アフターも収録。 ファイナルファンタジー零式 ARPG 良 UMD2枚組の圧倒的なボリューム、歯ごたえと爽快感を両立させた戦闘が魅力。 ファンタシースターポータブル2 RPG 良 「超進化」の言葉に恥じない劇的進化を遂げて名作へと返り咲いたPSUシリーズ最新作。 風雲 新撰組‐幕末伝‐Portable ACT 良 PS2『風雲 幕末伝 』の移植版。 フォトカノ SLG 良 TLSシリーズのシステムを洗練。ヒロインの魅力だけでなく写真撮影の楽しさも。 不思議の国の冒険酒場ポータブル RPG/SLG 良 ダンジョンで食材をゲットして酒場をランクアップせよ! ぷよぷよフィーバー2 PZL 良 今度は新キャラクターの面々の掘り下げを重視。キャラ方面でのぷよぷよの新しい魅力に新規ファンが定着。 ぷよぷよ! Puyopuyo 15th anniversary PZL 良 多くのルールを完備。魔導キャラも参戦し、旧作ファンにも好評。 ぷよぷよ!! Puyopuyo 20th anniversary PZL 良 これぞシリーズ集大成! 豊富なルールと個性豊かなキャラ、初心者からゲーマーまで楽しめる一作。 ブランディッシュ~ダークレヴナント~ ARPG 良 往年のアクションRPG『ブランディッシュ』のリメイク版。 プリニー ~オレが主人公でイイんスか?~ ACT 良 見た目とは裏腹に硬派で極悪な難易度を持つ、まさに「史上最凶のやみつきアクション」。 ブレイズ・ユニオン SRPG 良 『ユグドラ』の敵対国家誕生に迫る前日譚。 ブレイブ ストーリー 新たなる旅人 RPG 良 キャラゲーでありながら原作知識の有無を問わず楽しめる、丁寧に作り込まれたユーザーフレンドリーな作品。 ブレス オブ ファイアIII RPG 良 PS版からの移植。新モード「FISHING MODE」と「GALLERY MODE」が追加されている。 ペルソナ2 罪 RPG 良 システム面で改良点も改悪点もあるPSPリメイク版。 ペルソナ3ポータブル RPG 良 御存知『ペルソナ』シリーズの転換点。さらに快適性を増したシステムと魅力的な追加要素を備え、PSPに登場。 ぼくのなつやすみポータブル ムシムシ博士とてっぺん山の秘密!! ADV 良 あの夏休みを再び、いつでもどこでも。 ぼくのなつやすみポータブル2 ナゾナゾ姉妹と沈没船の秘密! ADV 良 『2』に様々な要素を追加したリメイク版。 ポップンミュージック ポータブル 音楽 良 人気の音ゲーが携帯機にやってきた。 ポップンミュージック ポータブル2 音楽 良 超高難度曲「リナシタ」爆誕。 ま行 魔界戦記ディスガイア2 PORTABLE SRPG 良 PS2版の移植。アクターレ編の追加。 魔界戦記ディスガイア PORTABLE SPRG 良 PS2版の移植。エトナ編の追加。 魔界戦記ディスガイア PORTABLE 通信対戦はじめました SPRG 良 廉価版。通信対戦機能の追加。 街 ~運命の交差点~ 特別篇 ADV 良 渋谷の人々の運命が携帯機でも交差する。 MISSINGPARTS the TANTEI stories Complete ADV 良 分割商法を一まとめに。これ一本でTANTEIになれる。 無限回廊 PZL 良 「錯視(目の錯覚)」を使った新感覚のパズルゲーム。騙し絵の世界で彷徨う人形を錯視で導こう。 メタルギアアシッド ADV/TBL 良 歴代メタルギアの要素を「カード」に封じ込めた、異色の戦略シミュレーションゲーム。メタルギアらしい、重厚なストーリーも健在。「AC!Dは脳で解け」。 メタルギアアシッド2 ADV/TBL 良 戦略諜報カードゲームの完全形。圧倒的な進化を遂げた。「MGSシリーズしかプレイしていないメタルギアファンは不幸である」 モンスターハンターポータブル ACT 良 仲間と共に強大な敵に挑め。携帯機の可能性を広げたハンティングアクションの原点。 モンスターハンターポータブル 2nd ACT 良 『2(ドス)』をベースとして作られた、MHPシリーズ第2弾。クチコミで大ブレイクし、シリーズを一躍有名にした。 モンスターハンターポータブル 2nd G ACT 良 『MHP2nd』の『G』版。更なる新要素やモンスターを追加し、前作を超える大ヒットで社会現象を巻き起こした。 モンスターハンターポータブル 3rd ACT 良 『3(トライ)』ベースのMHPシリーズ最終作。シリーズ初の「和」の世界観と遊びやすさを意識した作風が特徴。 モンハン日記 ぽかぽかアイルー村 SLG 良 『モンハン』のアイルーがついに主人公に?!見た目はかわいくてもしっかり『モンハン』しています。 モンハン日記 ぽかぽかアイルー村G SLG 良 『アイルー村』に新たなアイルーやクエストを追加し、やり込み要素も増加した『G級』バージョン。 や行 428 ~封鎖された渋谷で~ ADV 良 あの『街』から10年。圧倒的な演出力で魅せる群像劇の傑作。 勇者30 etc 良 「30秒だって? 嘘だ、気付いたら30時間遊んでた!」30秒の間に旅立ち、装備を整え、レベルを上げ、魔王を倒せ! 勇者30 SECOND RPG 良 前作とは違う方向性ながらその魅力と面白さは健在。30秒でドラマを繰り広げ、運命に立ち向かえ! 勇者のくせになまいきだ。 SLG 良 パロディ塗れの狭くて奥深いリソース管理ゲー。 勇者のくせになまいきだor2 SLG 良 前作よりパロディも戦略性もパワーアップ。戦いは数だ。 勇者のくせになまいきだ 3D SLG 良 システムそのままに難易度とパロディは過去最高。あなたは魔王を守れるか。 遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX TAG FORCE TBL 良 「遊戯王ゲー=クソゲー」のジンクスを脱却した優良作。さぁ、デュエルスタンバイ! 遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX TAG FORCE2 TBL 良 出た時期に泣きややシナリオが中途半端か。それでも秀逸なネタ満載のシナリオは高評価。 遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX TAG FORCE3 TBL 良 GXの集大成。タッグフォース・フォーエバー! 遊☆戯☆王5D s TAG FORCE5 TBL 良 5D s第二作。俺達の満足はこれからだ! 遊☆戯☆王5D s TAG FORCE6 TBL 良 5D s完結編。走り続けようぜみんな! 人生という名のライディングデュエルを! ら行 ラ・ピュセル†ラグナロック SRPG 良 ディスガイアの原点となった名作がPSPで登場。 Riviera ~約束の地リヴィエラ~ RPG 良 新たなGCやフルボイス化などで、演出面がさらにパワーアップ。概ね完全版に。 リッジレーサーズ RCG 良 過去作のコースをリファインして収録。リッジレーサーの同窓会。 リッジレーサーズ2 RCG 良 前作のシステムのマイナーチェンジに加え、コースと車種とBGMを追加。続編というよりは完全版。 るぷぷキューブ ルプ★さらだ ぽ~たぶる…またたび PZL 良 PS版『ルプ★さらだ』のPSP移植作。DS版をもとに更に新要素を追加。 ロストヒーローズ RPG 良 良質なシナリオや歯ごたえのある難易度を誇るクロスオーバー作品。 ロックマンDASH 鋼の冒険心 RPG 良 未だに人気の高いフリーランニングRPG第一弾の移植。字幕付き。 ロックマンDASH2 エピソード2 大いなる遺産 RPG 良 『2』もPSPに登場。『トロンにコブン』同梱だったエピソード1も同時収録。 ロックマン ロックマン ACT 良 初代ロックマンを大幅リメイク。 わ行 ワールド・ネバーランド ~オルルド王国物語~ RTS 良 PSP版はWin版準拠の内容。後続作品への移住も出来る。 ワイルドアームズ クロスファイア SRPG 良 ジャンルを変更しつつも、シリーズの面白さを継承した作品。 海外ソフト Grand Theft Auto Liberty City Stories ACT 良 本作独自の要素も数多く追加されており、GTAシリーズに恥じない完成度。PS2版あり。 [部分編集] PlayStation Vita(2011年12月17日) タイトル ジャンル 判定 概要 あ行 Iconoclasts ACT 良 7年のこだわりと情熱によって生まれた良質のメトロイドヴァニア アイドルマスター マストソングス 赤盤/青盤 音楽 良 アイマス曲のみを収録した「太鼓の達人」。2バージョン同時発売。 ASSASSIN S CREED CHRONICLES CHINA ACT 良 シリーズ異色の2.5D横アクション。復讐せよ、そして光を取り戻せ。 UNDERTALE RPG 良 インディー発ながら世界的にファンを獲得した独創的なRPG。 アンチャーテッド 地図なき冒険の始まり AADV 良 開発元は異なるが、携帯機でアンチャーテッドらしさを見事に描写。ネイトさんの絶叫も携帯機で響き渡る。『やべやべやべやべやべやべ!!!!』 イース セルセタの樹海 ARPG 良 記憶を取り戻し、冒険心を呼び覚ませ! ファルコム純正のIVが満を持して登場。 イースVIII -Lacrimosa of DANA- ARPG 良 呪われた島「セイレン島」で、アドルの新たな冒険の幕が上がる。 EVE rebirth terror ADV 良 『EVE burst error』の紛うことなき正統続編。 嘘つき姫と盲目王子 ACT 良 心に響く絵本的な世界観が素晴らしい一作。ただ割高感が…。 うたわれるもの 二人の白皇 ADV/SRPG 良 『偽りの仮面』の続編で、シリーズの集大成。前作の謎や伏線をきちんと解消し、戦闘バランスも大幅に見直された。 英雄伝説 零の軌跡 Evolution RPG 改善* フルボイス化やBGMアレンジがされた。 英雄伝説 碧の軌跡 Evolution RPG 良 フルボイス化のほか、グラフィックの向上や一枚絵を追加。 SDガンダム Gジェネレーション GENESIS SLG 良 Gジェネ新章。宇宙世紀100年の物語を徹底的にフューチャー。 オーディンスフィア レイヴスラシル ARPG 良 HD化と新システムを引っ提げて帰って来た『オーディンスフィア』。あの絵本をもう一度開いて…。 朧村正 ARPG 良 華麗な殺陣アクションの移植。更にDLCで新たなストーリーも多数追加。 俺たちに翼はない ADV 良 名作アダルトゲームの全年齢版をさらに移植したもの。追加ルートに加えて元々別ソフトであった前日談も収録。 俺達の世界わ終っている。 ADV 良 ギャグとシリアスが3 3の割合でブレンドされた、ゲーム会社を題材とした青春群像活劇。 か行 ガンダムブレイカー2 ACT 良 超絶進化の謳い文句は伊達じゃない。前作からほぼ別物と呼べるレベルに進化したガンプラアクション。 ガンダムブレイカー3 ACT 良 カスタマイズの幅が更に増え、パートナーとしてSDガンダムも収録。 機動戦士ガンダムSEED BATTLE DESTINY ACT 良 PSV初のダムゲーにしてSEEDに絞ったガンバトシリーズ。システム・バランス面が大きく進化し、マニアックな収録機体も健在。 キャサリン・フルボディ ADV/PZL 良 ゲームバランスの大幅改良。リンの追加で修羅場極まる。 極限脱出ADV 善人シボウデス ADV 良 『極限脱出』の続編。幾重にも分岐し複雑に絡み合う物語はどこへ向かうのか。 GUILTY GEAR XX Λ CORE PLUS R FTG 良 『PLUS』ベースの調整版。 グノーシア ADV 良 ダウンロード専売。 非常に珍しい一人用「人狼ゲーム」にしてVita最末期に登場したVita史上最高の傑作ADV。 GRAVITY DAZE 重力的眩暈 上層への帰還において、彼女の内宇宙に生じた摂動 AADV 良 「空に落ちる」斬新な操作感。重力操作で街を縦横無尽に駆け回れ。 クリミナルガールズ INVITATION RPG 良 追加要素もある移植版。移植元と同じくストーリーが魅力的。 限界凸記 モエロクロニクル RPG バカゲー プレイのしやすさがコンパイルハートのRPGでも随一でボリュームにも優れる。Hでバカっぽい要素も満載。 この世の果てで恋を唄う少女YU-NO ADV 良 往時のPC-98での名作を現代機種でフルリメイク。 さ行 咲-Saki- 全国編 TBL 良 グラフィックも進化、ボリュームも増大で楽しめる能力麻雀。 さよなら 海腹川背 ちらり ACT 良 名作ラバーリングアクション最新作。川背さんの旅は終わらない。 死印 ADV 良 命を賭けた肝試し。魅力的な雰囲気・ビジュアル。 進撃の巨人2 ACT 良 オリジナル主人公で進撃の巨人の物語を体験。前作の悪い点を改良している。 実況パワフルプロ野球2013 SPG 改善* アプデにより最終的には安価で大ボリュームのサクセスを楽しめるようになった。個性豊かなシナリオで、仲間と目指すは夢の大甲子園! 深夜廻 ACT 良 「夜の怖さ」をコンセプトとした『夜廻』シリーズの第二弾。 スカルガールズ 2ndアンコール FTG 良 『スカルガールズ』に日本語吹き替えを追加して販売。 スーパーロボット大戦V SRPG 良 クロスオーバー重視のシナリオと快適なプレイがウリ。 スーパーロボット大戦X SRPG 良 異世界が舞台となるスパロボ。クロスオーバーやアニメーションの良さはそのままに、上級者向けの難易度も実装。 ZERO ESCAPE 刻のジレンマ ADV 良 極限脱出シリーズ完結編。生き残りを、そして人類の存亡を賭けたDecision(決断)ゲーム。 戦国無双 ~真田丸~ ACT 良 旧『戦国無双』シリーズの集大成。ただの便乗タイアップと思うことなかれ。 戦国無双4 ACT 良 痒い所に手が届いた無双シリーズ随一の快適感。 戦国無双4 Empires ACT 良 『3 Empires』の問題が解消された…というより『4-II』×『2 Empires』になった。武将同士の人間関係の演出が強化されている他、操作武将切り替えシステムが戦略性に大きく貢献。 ソードアート・オンライン -ホロウ・フラグメント- RPG 良 『インフィニティ・モーメント』のリメイク 続編。ホロウエリアの追加によってボリュームアップ。システムも大改善。 SOUL SACRIFICE ACT 良 生贄か、救済か…。その選択が運命を分ける。SCEが放つ、完全新作のダークファンタジーアクション。 SOUL SACRIFICE DELTA ACT 良 魔法使いたちよ、魂に問え、選択せよ、未来を…。PSVトップレベルのシナリオを誇るダークファンタジーが完結。 ソフィーのアトリエ ~不思議な本の錬金術士~ RPG 良 PS3・PS4版と同時発売、錬金採集は仕様を変えて中毒性のあるものに。 Salt and Sanctuary ARPG 良 リスペクトに溢れながらもその枠に留まらない、SOULSライクな2D横ARPG。 た行 Downwell ACT 良 ダウンロード専売。深い井戸の底へ底へと降りていく落下アクション。踏みつけとガンブーツからのショットでコンボをきめろ。 ダライアスバースト クロニクルセイバーズ STG 良 超大作ACSTGがまさかの完全移植。独自モードも追加し、ダライアスシリーズの集大成を綴る。但しVita版のACモードは、AC版の2画面表示を縮小しているため、とても小さくて見づらい。 地球防衛軍2 PORTABLE V2 STG 良 エアレイド参戦。大きな変化は少ないが快適に遊べるよう調整が加えられている。 地球防衛軍3 PORTABLE STG 良 ファン待望のペイルウイング追加。ボリュームもバランスも最高のEDF。 Child of Light RPG 良 光を奪われた王国・レムリアで繰り広げられる、王道のファンタジー。PSVカードで販売のパッケージ版もあり。 超次次元ゲイム ネプテューヌRe;Birth1 RPG 良 『無印』を大幅にリメイクし、遊びやすくした新生ねぷねぷ。 デジモンストーリー サイバースルゥース RPG 良 フル3Dモデルで描かれるデジモンストーリー。濃厚でハードなストーリーが高評価。 テラリア AADV 良 2Dサンドボックスゲームの代名詞。戦闘と収集に重きを置いた一作。 討鬼伝 ACT 良 コエテクらしい和の雰囲気に彩られた完全新作狩りゲー。モノノフ達よ、日本の英霊と共に鬼を討て。 討鬼伝 極 ACT 良 ストーリーやキャラの追加によってさらにボリュームアップ。アップデートによりバランスも改善。 討鬼伝2 ACT 良 前作までの長所を残しつつ正統進化。調整不足な点が目立つのは残念。 東亰ザナドゥ ARPG 良 ファルコム開発による『ザナドゥ』最新作。粗削りな面も見受けられるが、作風が魅力。 Dokuro ACT 良 姫を導き脱出を目指す骨太ギミックアクション。 トトリのアトリエPlus ~アーランドの錬金術士2~ RPG 良 ゲームバランスをやや修正。周回プレイもより一層やりやすく。 ドラゴンクエストヒーローズII 双子の王と予言の終わり ARPG 良 シリーズ30周年企画作品。 ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ RPG 良 全てがブロックで出来たDQ1の世界。どんなアレフガルドを作り上げるかはプレイヤー次第。 な行 Need for Speed Most Wanted (2012) RCG 良 「ストーリー一切無し」「目標は自分で見つける必要がある」等、あらゆる方向性でシリーズとして異色タイトル。故に『NFS』ファンからは低評価だが、開発元による作風の共通点と高い自由度で『Burnout』ファンからは大好評。 ニンジャガイデンΣプラス AADV 良 『Σ』の移植作。ピンチになると防御等をサポートしてくれる新難易度「ヒーローモード」が登場。加えて装備品や新コスチューム、ミッションモード「忍びの道」と言った新たな要素も追加されている。 ネットハイ ADV 良 リア充を爆発させるADV。その実は、笑いあり熱さありの王道推理ゲー。 ネルケと伝説の錬金術士たち ~新たな大地のアトリエ~ RPG 良 町づくりが目的の歴代キャラ総登場のアトリエシリーズ20周年記念作品。 信長の野望 創造 with パワーアップキット SLG 改善* シリーズ最大の改善と登場の武将数。多数のコマンド追加に加え「会戦」の一新など、これまで以上に変更点多し。 は行 初音ミク -Project DIVA- f 音楽 良 PSV初のDIVAシリーズ。 初音ミク -Project DIVA- F 2nd 音楽 良 過去の収録曲の再録は高評価。新要素により難易度は上昇。 ファイナルファンタジーX HD Remaster RPG 良 『FFX』のHDリマスター版。インターナショナル版をベースに音声が日本語化、BGMがアレンジされている。 ファタモルガーナの館 -COLLECTED EDITION- ADV 良 同人作品の本編とFDをセットにし、さらに追加ストーリーあり。 ファントムブレイカー バトルグラウンド ACT 良 企業態度は悪いが値段以上には一応楽しめる。フィン「DLC打ち切り?!はい死刑!!」 フィリスのアトリエ ~不思議な旅の錬金術士~ RPG 良 旅する錬金術師という意欲作。今までとは違うアトリエをあなたに。 フェアルーン RPG 良 どこか懐かしい雰囲気の謎解きRPG。 Fate/stay night [Réalta Nua] ADV 良 PS2版の同名タイトルの移植。追加要素あり。 Fate/hollow ataraxia ADV 良 上記のファンディスク。原作からボイスが追加されている。 不思議の幻想郷 -THE TOWER OF DESIRE- RPG 良 東方二次創作ローグライクRPG。 不思議のダンジョン 風来のシレン5 plus フォーチュンタワーと運命のダイス RPG 良 ニンテンドーDS版に追加要素を加えた移植。 Bloodstained Curse of the Moon ACT 良 ダウンロード専売。現代に蘇った『悪魔城ドラキュラシリーズ』初期作のリスペクトゲー。 古色迷宮輪舞曲 ~La Roue de fortune~ ADV 良 PC版にシナリオ加筆、システム改良を施した移植版。PSVでも美味しく紅茶を入れないと死んじゃうぞ~!? プロ野球スピリッツ2019 SPG 良 4年ぶりの新作でもリアルなグラフィックは健在。調子くんも出るよ。 ペルソナ4 ザ・ゴールデン RPG 良 『ペルソナ4』に大幅なシステム改善とキャラの追加等を行ったアッパーバージョン。さらにゴールデンになった物語が君を待つ。 htoL#NiQ-ホタルノニッキ- ACT 良 ダウンロード専売。廃墟と少女、そして廻る死。ホタルとなって少女を導こう。 WHITE ALBUM2 幸せの向こう側 ADV 良 分割販売だった18禁PC版の2作をまとめ、追加要素を加えてコンシューマ化した恋愛ADV。非18禁。 ま行 魔界戦記ディスガイア3 Return SRPG 良 PS3版のDLCを全て収録した移植作品。4つの新シナリオが追加されている。 魔界戦記ディスガイア4 Return SRPG 良 PS3版のDLCを全て収録した移植作品。新シナリオ「タイムリープ編」を追加。 魔神少女 -Chronicle 2D ACT- ACT 良 ダウンロード専売。3DS版からの移植。変化は少ないものの、お値段はそのまま400円。 MALICIOUS REBIRTH ACT 良 全編ボスバトルの3Dアクション。低価格ながら遊び応え十分。 ミラクルガールズフェスティバル 音楽 良 『Project DIVA』のノウハウを生かし、美少女アニメキャラがダンスで共演。 無双OROCHI2 Ultimate ACT 良 無双全作品の中でも一二を争う出来のおまけモードが非常に魅力的。操作可能キャラは140人を突破。 メタルギアソリッド HD エディション ACT 良 『2』『3』をセットでHDリマスター。 メルルのアトリエPlus ~アーランドの錬金術士3~ RPG 良 ロロナ周りも含めてシナリオが大幅バージョンアップ。 ら行 LIMBO ADV 良 容赦の無い辺獄へようこそ。残虐トラップは頭で解こう。 ルートダブル -Before Crime * After Days- Xtend Edition ADV 良 ダウンロード専売。360版に更なるルートへの「拡張」を施した完全版。 レイジングループ ADV 良 ダウンロード専売。人狼ゲームを題材にしたサスペンスホラー。 レイマン オリジン ACT 良 日本での知名度は低いが、王道的な2D横スクロールアクション。 レイマン レジェンド ACT 良 評価の高い『レイマン オリジン』のゲーム性に加え、タッチ・ジャイロやオンライン要素を追加。 ローグレガシー ARPG 良 即死上等、世代交代ローグライクアクションRPG。 わ行 WipEout 2048 RCG 良 近未来を舞台にした反重力機によるレースゲーム『WipEout』シリーズの第9作目。 ワールドエンド・シンドローム ADV 良 死者が蘇る村でのひと夏の淡い恋物語 国内未発売 Mortal Kombat FTG 良 原点回帰に成功したシリーズのリブート作。
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アクアノートの休日2 【あくあのーとのきゅうじつつー】 ジャンル 海底散策ゲーム(SLG) 対応機種 プレイステーション 発売・開発元 アートディンク 発売日 1999年7月1日 定価 5,800円(税別) 周辺機器 ポケットステーション対応 廉価版 ARTDINK BEST CHOICE2000年8月3日/2,800円(税別) 配信 ゲームアーカイブス2008年8月13日/600円(税5%込) 判定 良作 アクアノートの休日シリーズ1 / MEMORIES OF SUMMER 1996 / 2 / AQUANAUT S HOLIDAY~隠された記録~ 概要 前作からの変更点 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 前作『アクアノートの休日』を多くの面でパワーアップさせたゲーム。 環境ゲームであるため、人を選ぶという面は同じ。 前作からの変更点 グラフィックの大幅進化 前作から4年の歳月を経て大きくグラフィックが進歩したことで、よりリアルな海中探索になった。 ターゲットスコープ 海中の生物をロックオンすることで、自動操縦でその生物を追跡するシステムが導入された。 これによって操縦することなく目的の生物を観察できるようになった。 顕微鏡の役割もはたし、ミジンコやエビのフィロソーマをログブックに登録できる。 ログブック 前述のターゲットスコープでロックオンした生物はログブックに記録される。 コレクション要素であり、今作の一応の目的はこのログブックをすべて埋めることである。 ロックオンできる生物や海中のオブジェクトは400種類近くあり、そう簡単には埋まらない。 前作にあった漁礁機能は廃止された。 評価点 前作の問題点をほぼ解消した。 グラフィックが向上したことでほとんど違和感がなくなった。 魚の種類も多く、場所ごとに暖かい海、寒い海、極寒の海、淡水のエリアと種類も分けられている。 ログブックを50%完成させると、ログブック閲覧時△ボタンで女性ダイバーを表示し、生物と大きさの比較ができる。 賛否両論点 古代生物が登場する 古生代、中生代、新生代の生物が登場する海域があるが、ゲーム中では特に何の説明もない(*1)。 問題点 ログブックのコンプリートがかなり大変 なかなか発見できない生物もいる上に、ヒントなどは一切ないためコンプリートは非常に困難。 前作と同様であるが、海底散歩という面を除くと、岩場だらけの荒野を移動するだけのようなもので好みが分かれるゲームである。 コンプリートすると見られるエンディングは、ログブックを終了した時に始まりキャンセルする事はできない。 コンプリート後、ログブックを開く度に見せられタイトルに戻ってしまう。 総評 ゲーム性はログブックのコレクション要素のみ。遊び方はプレイヤー次第なのは変わらず。 しかし圧倒的な水中風景はせわしなく手や頭を動かす必要のあるゲームに疲れたプレイヤーを癒してくれるだろう。 余談 本作は製作途中でディレクターが退職したため、アートティングへ転職したてだった漫画家の田中圭一氏が後を引き継ぎ完成させた。 田中氏は『アクアノートの休日』をアート的な作品として捉えており、転職間もなくディレクターが退職してしまったためにノウハウを引き継げなかったことを理由に挙げて、「『アクア』本来の夢の中を漂う浮遊感が失われた」と自己評価している。